【神になるための入門講座04】理想の楽園とはどんなところだろうか


 「パーラダイス!」

というのはウーマンラッシュアワーの政治的じゃないほうの方なネタですが、パラダイスとは楽園のことです。

 神はもともと、(聖書の中のお話ですが)人を楽園に住まわせていて、永遠にいきることを約束していたのですが、ちょっと人類がやらかしてしまったので、そこから追い出されたという話はご存知のことと思います。

 そうです。それが渡辺淳一の「失楽園」です。ええと、たぶん違います。


 前回のお話で、「神はすべての生きとし生きるもののことを考えるはずである」ということをお話しました。

 だから僕たち私たちは「人だけにとっての完全な社会」は「生物すべてにとっての完全な社会」とは矛盾しちゃうぞ、ということに気づかされてしまったわけです。


 しかし、100歩譲って、「この世界は人を中心に設計しており、人だけが幸せになってもいい」ということを仮に認めたとしましょう。だとすれば、動物たちやそのほかの生命は、時には人類のために犠牲になってしまうこともあるでしょうが、それをOKとする、と考えるわけです。


 では、「理想の人間社会」とは、どんなものなのでしょうか。みなさんも想像してほしいと思います。

 まず、まっさきに思いつくのは、聖書におけるもともとの楽園でもそうであったように

「全裸」

ですよね。やっぱりそこですよね。

 え?違う?そこじゃない?


 どうも武庫川はエロのほうが先走る傾向にありますが、エロは単なる方便ですから、お気遣いなく。

 もとい。

 もともとの楽園では、人は「死なない」という設定でした。しかし、最初の人類であるアダムとリリス・・・ちがった、イブがやらかしてしまったので「死ぬ」ようになってしまったというお話でした。

 楽園はすばらしい、完璧な世界だと仮定します。

◇ まず、死なない。

◇ 老いや病もない。

◇ 試験もなんにもない。

・・・途中で鬼太郎が参入していますが、無視してOKです。

◇ みんな平等

◇ 身分や力関係に上も下もない。

◇ みな愛情にあふれている。

◇ 暴力とか、ハラスメントとかしない。

◇ みんなお金を持っている。同じ金額。(あるいは物質的に満たされているか、逆に誰も何も持っていない)

◇ 美人も不細工もない。

◇ 速いとか遅いとかない。

◇ 身長も同じ。

◇ 目が大きくてかわいいねとかない。おっぱいが大きいいい女とかない。

◇ 頭がいいとか悪いとか、そんなのない。

◇ 誰もがこどもを持てる。子孫が増える。


 ・・・ほかにも考えればいろいろ出てきますが、基本はこんな感じで公平平等であり、病老死苦がないということは言えそうです。

 そして、着飾ったり差別化する必要がないのであれば、やっぱり全裸がよさそうです。

 毛が多いとか、少ないとか悩みのタネですから、つるっぱげパイパンもしくは、どこもかしこもボーボーが望ましいかもしれません。

 冗談はさておき、現代人である私たちから見れば

「みんなが画一化されたロボットみたいなところだな」

とまるで「ディストピア」のように感じる人もいるかもしれませんが、そこに差異が存在すれば人は必ず「あっちにはあるのに、こっちにはない」とか考えて悩み始めますので、やはりすべての要素が公平であるほうがいいようにも思います。

 逆に差異があっても「気にしない」という方向になってもいいでしょう。

 服を着ている人がいても、全裸の人がいても気にせず、なーんとも思わないということです。背が高い人がいても、低い人がいても「そんなもんだよね」と思い、皮がむけていなくてもクリニックに行かなくてもいいような、そんな「気にしない」世界でもいいでしょう。

 ムッキムキやぞ!という人がいても、「あら、そうなのね」です。パンツが見えそうなミニスカートでも心は動きません。

 美人もいれば不細工もいるかもしれませんが、カブトムシの違いがわからないくらいには無関心でいることができる世界です。

 それはきっと「互いが互いに対して、どうでもいい社会」でしょう。

 結果的には、おなじようなところに行き着いてしまうような気もします。


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 ということは、世界のありようには極論すると2つのスタイルがあるということです。

 一つは理想化された、全部がおなじもしくは同じに感じられるようなメリハリのない世界。

 もう一つは、むちゃくちゃバリエーションがあり、それに一喜一憂心を乱される世界。

 望むべき神の世界は前者で、悲しむべき現実世界は後者だってことですね。


 実は、神が作ったこの世界には、すでにこの2つの世界が存在しています。後者のみんなが全然違う社会はわかるとしても、前者のような理想的社会はどこにあるのでしょう?

 それは単細胞生物の世界がそうで、彼らは単一の遺伝子がつぎつぎにコピーされるだけなので死にません。永遠におなじものが増えつづけ、互いの間にある差異は、微々たるものか、あるいは計量できないくらいには公平で平等です。

 美人も不細工もほぼ関係なく、全裸です。所有もしておらず、平等です。

 もし、神が単細胞生物から設計して、それから多細胞生物の世界へと進化もしくは創造したとすれば、そりゃあたしかに

「最初の単細胞生物の楽園は、エデンの園だった」

と言えるでしょう。知識の実を食べていないので、知恵はありません。永遠に生きつづけます。男女の違いもありません。みな平等で、おなじように子孫を残す、というか自分が永遠に維持されるのです。

 しかし、そこから、多細胞生物へと変化し、雌雄の別ができて有性生殖になっていった。これはまさしく失楽園かもしれません。

 男は額に汗して働かないといけなくなり、女には産みの苦しみが与えられた、というわけです。


 ということは、あなたが神になったときに、人が理想的な世界を取り戻すには、「単細胞生物の世界」を目指す、というのが一つのやり方だと思います。もちろん、他にもやり方はあると思いますが、人類がみな「単細胞生物」に戻り、「生命のスープ」時代に戻れば、万人が幸せになれるとは思いませんか?

・・・え?

・・・なんだって?

・・・その話、聞いたことある?

・・・ええ。

・・・それって、エヴァンゲリオンですよね!!!

 すべてはゼーレのシナリオどおりってやつです(笑)


 人と人の間の「差」であるところのATフィールドがなくなって、みんなが生命の海に戻るという

「人類補完計画」

ではありませんか!!!


 そうなのです。ですからこれからあなたや私が神になることを模索し、神になる方法をつきつめるということは、

碇ゲンドウ

になるということでもあるのです。さしずめ、そのサポートをするわたくしは

「冬月先生」

みたいな役割でしょうか(爆笑)


 さあて、話はどんどん面白くなってきました。これから、あなたはリアルにエヴァンゲリオンのような世界観の中を進んでゆきます。

 これは、リアリティ(現実)なのか?

 それともイマジナリィ(虚構)なのか?

 まだまだ「神になる方法」を追いかける旅は続きます。


 逃げちゃだめだぞ。


(つづく)


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