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【神になるための入門講座05】神は「居た」のか「成る」のか「作られた」のか?


 まだ何者でもないあなたが「何者か」ではなく、もう全部飛び越えちゃって「神になる」お手伝いをしているこの連載ですが、まだ今のところは、あなたにも私にもハンドパワーは身についていないようです。

 それでも「神になってしまう」最終回にむけて、修行をして参りましょう。


 ところで、第一回からずっと、古今東西の「神」のありよう、これまでにどんな神がいて、どんなことをしていたのかをざっくりざくざく学びながら、みなさまがなるべき「神」の姿について模索してきましたね。

 この連載では「神の王に俺はなる!」というテーマでお届けしているわけですが、そもそも神は「成る」ものなのでしょうかね?

 それよりも日本神話にせよ、聖書にせよ、ギリシャ神話にせよ、神話の世界では「成る」というよりは、「居た」というほうが正しいようにも感じます。

 けれど、神話の世界である昔むかしには「神はいた」のに、今はいないの?ゼウス、いまどこにいるの?といった疑問も生まれます。

 科学や文化文明が発展してくると、人類は「神はもしかすると人が作り出したものかもしれない」と考えるようになりました。

 本来、神さまなどおらず、すべては「人が想像した、空想の上での神にすぎない」という考え方です。

 そうすると、今僕たち私たちがなろうとしている「神」は、イマジナリィに過ぎないのでしょうか?もしそうなのだったら、「神」になれないかもしれません。こりゃあ大変なことです。


 そこで今回は、これまで歴史の中で「神」がどのように扱われ、変化してきたかについて、学んでみたいと思います。みなさんがどの段階の神になりたいかにも関わってきますので、ここは寄り道かもしれませんが、勉強しておきましょう。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81899

 ちょうどタイムリーに、現代ビジネスさんで神についての記事があったのでぜひ読んでください。

 記事では、日本の神がどのように変遷してきたかまとめられています。


■ ものに憑依する(とりつく)神

・・・定まった形を持たず、何かモノに取り付かないと、祭られることができない精霊のような神。定住せず、やってきて、幸せもしくは災いをもたらすような神。(アニミズム)

■ ホモサピエンスになってから「認識される」ようになった神

・・・ただの道具に「凝った装飾」が施されるようになり、「凝った装飾」の意味づけのほうが重視されるようになった神。単なるモノを超えて、意味づけされるようになった神。

■ 自然現象そのものが神 雨や雷・地震や動物など

・・・自然や動物に「神がやどっている」というよりも、その自然はそのまま「神」であるというストレートな見方。漫画「ゴールデンカムイ」で述べられるようなアイヌの人々の「カムイ」感に近い。畏敬という特別視。


 こうした原始的な神の姿が、のちの世ではもう少し具現化してゆきます。

■ 現象や精霊から人格や姿形をもった神へ

・・・風神雷神図のような姿を有した神や、土偶のように具体的な形をまとった神、あるいは人格をもった神への進化。

■ そして、想像上の神が生まれる

・・・実際には存在しない「ライオンマン」の神や、四肢を備えた日本の神など、イマジナリィが優先する神が登場。それらが集団によって祭祀されることで、宗教が生まれた。


 こうして「日本」における神の変遷をみてゆくと、たぶん僕たち私たちは、これらの「神」にはなりたいと思わないと感じます。

 ”精霊になりたい、自然現象になりたい、装飾として特別な思いを持ってもらいたい、屏風に描かれたい、ライオンマンになりたい・・・”

という人は、おそらくいないのでは?


 さあ、今回のお話で、「あなたがなりたい神」の姿は、こうしたものでは「ない」ことがはっきりしてきたと思います。

 であれば、もっともっと具体的に「あなたはどんな神になりたいのか?」を明確にしてゆく必要があるかもしれません。

 神になりたい!と願って精霊にされてしまったり、ライオンにされてしまうのは、本意ではないでしょう?

 あるいは、THE BOOMの名曲「風になりたい」とか、秋川雅史の「千の風になって」ではないですが、自然現象にされてしまうのも困るからです。


 というわけで、次もまた見てくれよな!

(つづく)




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