恋する遊園地

エッフェル塔と結婚したアメリカ人がいるニュースは聞いたことがあるだろうか。

自分自身もどれくらい前のニュースだったのか思い出せない。

そこから着想を得て、遊園地のアトラクションと人の女性の恋愛映画がこれだと聞きました。更にRー15ですって、万人受けしないだろうなあ。きっとそんなシーンがあるんだろうなあ。

観にいくしかないですよね。

ネタバレあります。


前評判で、『シェイプ・オブ・ウォーター』に近い。と聞いてましたけど、始まりのシーンが女性の裸なのは意識しているんでしょうかね。そうなのかな。って思っちゃいました。

『美女と野獣』に似た、人間と人間以外との恋。愛し合う二人の周りの人たちは彼女たちの結ばれる運命を遮ろうとする。その流れがこの作品にもありました。

観ていた時には、「ああ、またよくある展開かな」って気もしましたね。誰も知らない間に二人の恋心が深まっていく展開とかも面白いと思うのに。そんな感想を抱いていました。

しかし、この作品は 『美女と野獣』や『シェイプ・オブ・ウォーター』と決定的に違うのは、爽やかさがある点です。

あまり多くの数のフランス映画を観てきたわけではないですが、ねちっこくない。芸術に軸を置いた作品がフランス映画らしいのかな。と思っています。

この作品にもフランス映画らしさがあるのです。

性に奔放なシングルマザーに育てられた彼女は生きづらさを感じていました。人の男性に魅力を感じなかったのです。それは母親との対比です。アプローチを掛けてくるひとの男性も、自分のことを分かってくれません。唯一終始、理解を示していたのは母親のボーイフレンドだけです。

そんなときに、プラトニックな関係が性的なものに変わっていくのです。良くも悪くも、母親からの一言、「振動がいいの?」があるように思いました。

普通の恋愛に近い流れなんですよね。機械であったとしても。

作品から脱線してしまいますが、プラトンの『饗宴』で、好きになるには性的魅力を感じることが第一段階なんて話を聞きましたね。

もしかして、彼女は無意識的に感じていたのでしょうか。

ゲスな推測ですかね。

そしてエンディングへと向かうと、母親との和解や結婚式へと進んでいくんですが、

ホント、いい後味のエンディングですよ

花嫁衣装を見て、あれ? 彼女ってこんなに綺麗だったっけ? って思っちゃいました。自分は花嫁衣装が好きかもしれません。

めちゃくちゃ可愛くないですか?

メイクの力なのでしょうか。魅力的に見えました。

そしてそのまま、笑いながら逃げる。

最高でしたよ!

また観直したい映画が増えました。

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