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アイマールから受け継がれた21番。ダビド・シルバの華麗なるステップアップ。

偉大なる選手にも越えなければならない選手がいる。トップチームに昇格して即レギュラー、代表選出となっていく選手はなかなかいないと思うし、できたとしてもそこから継続して活躍できるかと聞かれるとそれはもっと難しくなる。どんな人にも段階があるのだ。

今日はロシアW杯を持ってスペイン代表を引退したダビド・シルバのこれまでを振り返ります。

ダビド・シルバ バレンシア→エイバル(L)→セルタ(L)→バレンシア

(L)はローン移籍のこと。
 

 本名ダヴィド・ジョズエ・ヒメネス・シルバ。小柄ながらも相手を剥がしながら、ゲームを組み立てるプレーメーカーであり、ゴール前にも飛び込んで得点を奪える一面もある。シティでは攻撃のリズムを作ることができる天才肌のレフティーだ。

 シルバはバレンシアのジュニアユースで育ち、U19やリザーブチームで着々と成長していくとトップチームに無事昇格。バレンシアのユースでは後に代表でも同僚となるラウール・アルビオル(現ナポリ)や現在は日本で活躍している”シシ”ことシシーニョ(現徳島ヴォルティス)と共にプレーしていた。

 シルバとはプライベートでも仲が良いシシーニョ。一緒にワインとかも作ってたとか。

 シルバほどのレベルなら、即昇格してバレンシアでプレーできるのは?と思ってもしまうが、当時のバレンシアにはシルバと同ポジションに元アルゼンチン代表のパブロ・アイマールという絶対的な存在がいた。そのためトップチーム昇格後はエイバルにローン移籍となった。

シルバが昇格した前年にバレンシアはUEFAカップを制していたため、翌年のUEFAスーパーカップに出場。ポルトとの戦いを制して見事タイトルを勝ち取っていた。

 エイバルでは現在も監督を務めているホセ・ルイス・メンディリバルの下でプレー。2部リーグではあったが、35試合に出場し5ゴールをあげた。今でもメンディリバルとの交流はあるよう。日本代表の乾貴士(現ベティス)もエイバルでメンディリバルの下、指導を受けていました。05/06シーズンはセルタへローンされ、1部リーグの舞台でプレーすることとなった。セルタでは34試合に出場し、チームのUEFAカップ出場権確保に貢献した。この活躍もあり残留を望むセルタサポーターも多かったが、1年でバレンシアに復帰した。

https://www.youtube.com/watch?v=4pycXkrXJaA

↑ セルタでのプレー集。なんとなくボールの持ち方とか今と一緒なんです。風格があるなあ。

 復帰後は退団するアイマールから背番号21を直々に受け継ぐと、レギュラーに定着。リーグでは36試合に出場。チャンピオンズリーグではベスト8進出の立役者となった。

天才と呼ばれたパブロ・アイマールは現在アルゼンチンU17代表の監督を務める。メッシも憧れた天才はシルバにとっても憧れの存在だったろう。バレンシアではリーグ制覇を2回もたらした。

シルバの話に戻そう。

 07/08シーズンはコパデルレイ制覇を経験。自身も8試合で5アシストとチームのゴールを演出した。決勝でも精度の高い左足でファン・マタ(現マンチェスター・ユナイテッド)とアレクシス(現アル・アハリ)のゴールをアシストした。

 08/09シーズンは足首の怪我で前半戦は棒に振るが、後半戦から戦列に復帰。19試合に出場し、4ゴール8アシストを記録した。09/10シーズンはリーグ戦30試合に出場し、8ゴール7アシスト。ヨーロッパリーグではベスト4まで進出したが、惜しくもアトレティコ・マドリードに敗れた。この時の指揮官はウナイ・エメリ(現アーセナル監督)。やっぱりELにめっちゃ強い。。

https://www.youtube.com/watch?v=HHVCghuK2uc

↑ アトレティコとの対戦は2-2であったが、アウェイゴールの末に敗北。アトレティコには現在チームメイトであるセルヒオ・アグエロもプレーしていた。個人的にお勧めなのはポルトガル代表マヌエル・フェルナンデス(現ロコモティフ・モスクワ)のえげつないミドルシュート。

 バレンシアのトップチームのみではおよそ4シーズンプレーしたが、ダヴィド・ビジャ(現ヴィッセル神戸)やファン・マタ(現マンチェスター・ユナイテッド)と共に攻撃を牽引した。

シルバの盟友であるダヴィド・ビジャ(現ヴィッセル神戸)とは代表でも一緒にプレーし181試合に出場。攻撃のコンビネーションは抜群だった。

 またウナイ・エメリをはじめ、キケ・サンチェス・フローレスやロナルド・クーマン(現オランダ代表監督)の下でプレー。指揮官は変われどシルバのプレー時間が減ることはなかった。そして10/11シーズンからマンチェスター・シティに移籍。移籍金は2500万ユーロ程だった。その後シティではご存知の通りマンチーニ、ペジェグリーニ、ペップ・グアルディオラの下でリーグ優勝を経験。今ではコンパニと共になかなかの古参になり、チームを引っ張る存在となっている。

 最終的に故郷であるラス・パルマスのプレーを望んでいる報道もあるダビド・シルバ。シティでの生活はいつまで続くかはわからないが、彼にはまだ取り切れていないタイトルであるチャンピオンズリーグ優勝が残っている。このミッションをやり切ってから、故郷に戻るのが理想なのではないか。

今日はここまで

最後までありがとうございました。

また書きます。


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