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ガッビアディーニよ。さあもう一度セリエAで得点をとってこい。

 他国でのチャレンジは難しく、出戻り移籍も増えてきました。特にイタリア人選手が他リーグで結果を残すことは簡単なことではありません。ガッビアディーニもセリエAで結果を残し、プレミアリーグに挑戦した1人。そして今回再びセリエAに戻るが、彼のこれまでを振り返る。

「まだまだ再ブレイク可能。セリエAで代表復帰も目指す」

マノロ・ガッビアディーニ サウサンプトン→サンプドリア 1200万ユーロ
 
 左足の精度の高さドリブルの質も高く、前線ならどこでもできるストライカー。自由に動き回ってボールを触ってリズムを掴むタイプでセカンドトップでの起用も可能。イタリア代表でも11試合に出場している。

 ガッビアディーニはイタリアでも育成に長けているクラブの1つであるアタランタの下部組織出身。13歳からアタランタで育つと着々と昇格していく。アタランタU19ではジャコモ・ボナヴェントゥーラ(現ACミラン)やシモーネ・ザザ(現トリノ)とのちに代表でプレーしていくメンバーやミゲル・ラユン(現ビジャレアル)とチームメイトだった。

 09/10シーズンはU19で21試合で5ゴールをあげると、そのシーズンのパルマ戦でセリエAデビュー。18歳でついにセリエAの舞台に立った。10/11シーズンはセリエBのチッタデッラに移籍。開幕からスタメンの座を掴むと27試合で5ゴール4アシストとチーム得点王だったフェデリコ・ピオバッカリ(現コルドバ)に次ぐ得点数で、攻撃陣を引っ張った。

フェデリコ・ピオバッカリはノバーラ、エイバル、ステアウア・ブカレストに加えオーストラリアや中国でもプレー。名前だけ覚えていた(笑)

 チッタデッラでの経験を経て、翌年にはアタランタへ復帰。当時エースだったヘルマン・デニス(現ウニベルシダ・デ・デポルテス)やシモーネ・ティリボッキ(引退)などパワフルなターゲットマンと2トップを組むことが多く、ウィンガーでの起用も時にはあった。そして12/13シーズンユベントスに移籍することとなる。

最近のカルダーラやスピナツォーラの移籍のようにアタランタとユベントスの関係は深いようだなと思い調べていたら、アタランタが獲得する選手の所属先が1番多いチームがユベントスだそう。

 クラブでの成績を見るといきなりビッグクラブから引き抜かれるのか?と思われるが、ユベントス移籍は世代別代表での活躍が認められての移籍だった。U20イタリア代表からコンスタントに招集されていたガッビアディーニだが、同世代にはミランで鮮烈なデビューを飾っていたアルベルト・パロスキ(現SPAL)やマンチェスター・ユナイテッドに所属していた注目株フェデリコ・マケーダがレギュラーであり、控えに回ることが多かった。しかしガッビアディーニは親善試合のU21ドイツ代表戦から4試合連続ゴールを決めると、レギュラーに昇格。そして迎えたU21欧州選手権の予選では5戦6発。一気に代表でエース格の選手となった。しかし本選ではセリエBで結果を残し、ブレイクしていたチーロ・インモビーレ(現ラツィオ)がCFの1番手となり、ガッビアディーニはジョーカーとしての役割を担うことになった。それでもグループリーグのイスラエル戦では2得点をあげるなど結果を残す。チームは準決勝でオランダを破り、決勝まで進んだがスペインに敗れて、準優勝となった。

インモービレやパロスキの他にもファビオ・ボリーニ(現ACミラン)やマッティア・デストロ(現ボローニャ)などCFは激戦区だった。期待されていたパロスキもマケーダも伸び悩ましたね。

 話をクラブに戻そう。ユベントスに移籍をするとすぐさまボローニャへローン移籍となった。ボローニャではステファノ・ピオリ(現フィオレンティーナ監督)の下で、アルベルト・ジラルディーノ(引退)とガッビアディーニと同じ左利きのテクニシャンであるアレッサンドロ・ディアマンティ(現リボルノ)と攻撃を引っ張る選手に。ジラルディーノと2トップを組むこともあれば、シーズン後半はWGでの出場も増え、30試合に出場し6ゴールとセリエAの舞台で結果を残した。

天才ディアマンティ。イタリアのレフティーモンスターと言えば彼ではないか?ボローニャ時代に当時の会長が中国へ売り込んだという話もあったが、そのまま決定した中国移籍後は色々なチームを転々とする毎日。

 13/14シーズンは保有先であったユベントスからサンプドリアへ完全移籍を決める。ユベントスでの出場はなかったが、サンプドリアでのプレーがガッビアディーニの選手としてのブレイクのきっかけとなる。開幕戦の古巣ユベントス戦からスタメンを掴むと、続く2節で昨シーズンまでプレーしていたボローニャからゴールを奪う。しかしチームは不調にあえぎ一時は降格圏をさまよっていたが、次第にボローニャ時代同様WGでの起用も増えていった。加入1年目は低調なシーズンを過ごしたが、エデル(現江蘇蘇寧)に次ぐキャリアハイの8ゴールを記録した。

 そして14/15シーズンは前半戦に出場した13試合で7ゴールと爆発。3試合連発を2回繰り返すなど、絶好調時は止められないストライカーとなった。7ゴールの中にはアウェイでのユベントス戦のゴラッソも含まれており、古巣相手に自らの力を見せつけた。

https://www.youtube.com/watch?v=K4KdNqhXFE0

↑ この試合個人的になんだけどすごく印象に残っている。右45度はガッビアディーニの得意ゾーン。

 そして冬の移籍市場でナポリに引き抜かれると、熾烈なレギュラー争いの中で20試合で8ゴールをあげる。ナポリでも3戦連発を2回繰り返し、チームを跨いだがこのシーズンはトータルで15ゴールをあげ、代表招集の機会も多くなった。15/16シーズン、ナポリでの2シーズン目はマウリツィオ・サッリ(現チェルシー監督)が就任し、ホセ・マリア・カジェホン、ロレンツォ・インシーニェ(共に現ナポリ)、ゴンサロ・イグアインの3トップが鉄板になり、サブに回る回数が多くなる。ジョーカーのような役割は増えたものも、昨シーズンよりかはインパクトも薄いシーズンとなった。16/17シーズンはゴンサロ・イグアインが退団し、CFでの出場機会のチャンスを得たが、新加入のアルカディウシュ・ミリクに加え、ドリース・メルテンスのCFコンバートもあり出場機会は減り、冬の移籍市場でサウサンプトンへ移籍することになった。

 サウサンプトン移籍後はデビュー戦から3戦4発と最高のスタートを切り、サポーターのハートも掴むがその後は失速。リーグ戦はその4ゴールのみとなった。リーグでは結果を残せなかったが、リーグカップの決勝マンチェスター・ユナイテッド戦で2ゴールをあげ、インパクトを残す。チームは敗れてしまったが、サウサンプトンを奮起するゴールを生み出した。

https://www.youtube.com/watch?v=xG6UCG1QZF8

↑ この試合も鮮明に覚えている。2点目なんて特に。てかこの時からデヘア様様やったユナイテッド。。。

 17/18シーズンはマウリシオ・ぺジェグリーノ(現レガネス)体制に変わったが、チームは大失速。ガッビアディーニもシーズン序盤こそ起用される機会が多かったが、冬の移籍市場でペジェグリーノの申し子であるキド・カリージョ(現レガネス)が加入し、途中出場が多くなった。ペジェグリーノはシーズン途中に解任されたが、マーク・ヒューズのもとでもベンチに回る機会が多かった。

ペジェグリーノ×キド・カリージョはまた一緒なのかよ!と思うくらいの師弟関係。エストゥディアンデスからの仲。

 何とか残留をして今シーズンもプレミアリーグで戦うことになったが、低調なチームで奮起することはならず。ラルフ・ハーゼンヒュットルが就任するとついにベンチからも外れるようになった。そしてこの冬の移籍市場でサンプドリア復帰を決意。多くの名ストライカーを出した古巣で、再チャレンジとなる。

トピックス

姉はイタリア女子サッカー界のレジェンド。

姉のメラニア・ガッビアディーニはイタリアサッカー殿堂入りをしているほどの選手で、セリエAでは4シーズン連続MVPも獲得した正真正銘の実力者。

工場で働きながらセリエAに出場。

 コリーさんの記事にもあるように苦労人だったガッビアディーニ。代表にまで上り詰めた選手であるので、かなりのサクセスストーリーになっていますな。

妻が美しすぎる。。。

 サッカー選手のお嫁さんってだいたい美人だよな~って思うけど、この方は特にキレイだな。お名前はマルティナ・ルビニさん。

息子のトンマーゾくんと幸せそうに過ごしている風景がインスタグラムには多く投稿されている。トンマーゾくんもお父さんに続いてサッカー選手かな?

バスケが大好き。

 ペットのワンちゃんの名前がレブロンなのは、あのレブロン・ジェームズが好きだからだろう。結構試合も見に行っているぽいね。


固め取りが多いことが証明するように好不調の波は激しいが、一度乗ったら止められないようなストライカー。サンプドリアでは絶好調クアリアレッラ大先輩と得点量産できるか。そしてもう一度代表にも戻ろう。

今回はここまでです!

長くなりましたが、最後まで見てくださった方ありがとうございました。

就活生です。サッカーばかりでしかもコアなところを攻めています。少しでも驚き、笑いがあった方はサポートお願いします。