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総合格闘家『看板屋』~製作~

 看板の仕事をやっていて常々思うのですが、本当に看板屋さんは器用で何でもこなしていて本当にすごいと思います。製作でも鉄骨から樹脂、シート、布、木幅広い材料を扱いますし、施工でも土木から電気、シート貼り、大工工事、足場設置、何でもやります。

もちろんその専門家にはかなわないでですし、看板屋さんでもできなかったり得意不得意はあるのですが、すごい人は本当専門の人のお手伝いもたまにされている方もいます。(何屋さんなんですか?という話に良くなります笑)

自分の整理も含めて看板屋さんってなにができるのだろうと製作と施工の観点で分けて考えてみようと思います。

金属の加工・溶接

 ほとんどの看板本体のメインは金属製です。アルミ・スチール・ステンレスの3種類用途やサイズ等によって使い分けています。

まず金属加工ですが、裁断や曲げがメインとなります。
大きなものを切ったり、曲げたりするのにシャーリング・ベンダーと言って大型機械が必要なのですが中規模以上の看板屋さんは工場に持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。
小さいものはサンダー等の工具にて必要なサイズ形へ加工もお手の物です。

また看板は箱型の形を作ることが多いので、そのために溶接の設備や資格を持っていらっしゃる方も多いです。強度はもちろん、看板としては見た目も大切にな要素のために、上手な方は本当にきれいに溶接されます。

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樹脂系の加工

 樹脂というと想像しずらいかもですがプラスチックを想像してもらえればと思います。こちらも看板にはかかせない材料で表示面の部分として使われることが多いです。

このようにアクリルや樹脂板を溶着して、形を作ったり、レーザー加工で文字形に切ったりなどします。また成型といって立体に方に作ったりなどもできます。コンビニの看板とかは成型で作られていますね。

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シート加工・印刷

ガラスに貼ったり、アクリルに貼ったりなど看板の意匠を作ったりすることが多いです。シートを切って形や文字にするプロット加工や写真や画像データをそのままインク等で出力してしまうなどの加工をします。

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生地縫製

 これは意外かもですがお店などにあるテントなども看板屋さんがやっていることが多いです。テント以外にもターポリンといわれる素材を使って横断幕を作ったり、最近ですとファブリックサインといって表示面が布な看板が出てきたりしました。

それらの取付用のはと目や補強ほつれ防止の縫製等以外なスキルも看板屋さんは持っているのです。

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まだまだ電気が絡んだり、木看板なんかもあるのですがこれ以上は長くなりすぎるので一旦紹介はここまでとさせていただければ…笑

さすがにこれ全部を一つの看板屋さんで賄うことは大変なため、何社か集まって仲間内でそれぞれ得意領域を活かしてお客さんの希望の看板を仕上げていっています。

大きな看板屋さんはこれを一社で賄って製作しているところもあるので、もう工場は看板博物館みたくなっていて自分はすごく楽しいです。

次回は『施工』の観点でも総合格闘家っぷりを紹介しようと思います


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