我が家は自営業である。知名度はまだない。

とまあ、夏目漱石ばりに書いておりますが、その通りでございます。

僕の父は自営業を営んでおりまして、とあるカテゴリの製品の製造販売を行っています。
簡単に言うと、下請け製造と、自社ブランドの製造販売の両方をやっているというところです。

僕は小さい頃から働く父の姿を見てきました。
小学生の頃はよく仕事の手伝いもしたものです。

僕は三人兄弟の末っ子ですが、長男は跡継ぎとして父と一緒に働いています。
一軒家の一階が工場兼店舗なので、本当にずっと家にいることになります。
一体どんな気持ちなのだろうかと思いますが……僕もその経験はしているのでした。

内定が決まって就職までの半年近く、僕は父と共に仕事をしました。
僕がIT企業に就職するということもあり、会社のWeb周りの手伝いをしました。
具体的に言うとネットショップの構築です。
サイトを作るところから(楽天に登録)始まり、商品の撮影や加工、キャッチコピーの作成やページ全体のレイアウトまで全て担当しました。

正直今の仕事より楽しかった。
入社式の直前まで、内定を取り消して家業を都合かと悩んだほどでした。

楽しかった理由はおそらく2つかなと考えています。
・業務範囲が広く興味が尽きなかった
・家族で働けるという楽しさ

この2つは今の仕事ではなかなか味わうことができないので(特に後者は)とても魅力に感じました。
今の仕事も業務範囲は狭くはない(正確に言えば広げるチャンスがある)ので自分の頑張り次第では楽しめると思っています。
でもクリエイティブまで担当できた家業ほどではないでしょう。
もちろん、クオリティという点では劣ってしまうのが難点ですが。。。

実家の手伝いをしていて何より嬉しかったのが、自分が役に立っているという実感があったことです。
家族はWebに対する知識がないので、僕しか出来ないことが多かったのです。
さらに自分が作ったページを見て実際に注文が来たのはとても嬉しかったです。
経済を回している、とまでは思わなかったですが、自分なりに結果を出せていると実感ができました。
そういう意味で、働いている実感が大きかったのだと思います。

今でも実家に帰ると少し手伝いをしたりアドバイスをしたりします。
父親にはいつでも戻ってこいと言われます。
僕の仕事が大変そうという理由もあるのですが。笑

「僕には帰る場所がある」
その安心感が今は一番ありがたいです。

もし今の仕事が嫌になって、他の仕事がしたくなかったとしても、家にはなんとか仕事がある。
もちろんそこで役に立つためには頑張らないといけないけど、まずは場所があるという安心感があります。

それがあるだけで本当に僕は心強いと思っています。
「拠り所」があるのは精神衛生上、楽にしてくれます。

だからこそ僕は今の仕事に対して適度に客観的に見つつ取り組めるのかもしれません。
それを武器としながらこれからも仕事をしていきたいです。

今の仕事をどれだけ自分のやりたいことに変えていけるか。
それが今の1番の課題だと思っています。

ただの制作会社ではなく、企画段階から関われるようになりたいです。
正直今の会社的にはそこまでできていない部分が多いので、まずは自分から会社を変えていきたいと思います。

さあさあ、家に着きましたが頭は企画のことでいっぱいです。
好きなことに取り組めるならいくらでも来い!

それではまた。

ポケットライフvol.2

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