妊活と鍼灸の話①
こんにちは。お盆休み中なのでゆっくり起きて昼くらいからカフェでPCをカタカタ打っております。
時間の流れがゆっくりでついダラダラ過ごしてしまう私の悪い癖が出ております。
さて、今日から妊活の鍼灸治療の話をしたいと思います。
私は鍼灸師なので、日々鍼を打ってお灸をすえて、妊娠をしやすい体質改善のお手伝いをしています。
鍼灸は妊娠に効果的なのか?ということは度々議論されており、お医者さんによっては「不妊を改善するのに鍼灸は医学的根拠はない」とおっしゃる方もいらっしゃいますので、そのあたりを当事者の鍼灸師からお伝えしていきたいと思います。
鍼灸とは
まず、そもそも鍼灸治療とはなんなのか?をお伝えしていきたいと思います。
鍼灸治療とは、身体のツボと呼ばれるところに鍼やお灸を使って身体の不調を改善していく治療法です。
例えば、胃が痛い場合、病院では検査をして、原因を突き止めて、その原因物質となるものを除去するための薬が処方されます。
これに対して、鍼灸治療は胃が痛い場合、胃が痛くなった原因を生活習慣を聞いたり、舌や脈を診たり、つぼの反応を確認して、なぜ痛くなったのかを身体の反応から判断していきます。
それによって、どこのツボに鍼を打つかを決めていきます。
また慢性的に胃が痛くなるという方は、元々の身体の調子が崩れているかもしれません。この場合は、体質改善が必要です。この場合にも鍼治療は効果的です。
鍼灸治療は急性的な症状に対しても治療できますが、慢性的な不調に対しても効果的です。
仮に不調を感じて病院に行っても、検査結果に何の問題もなければ、病院では診てもらうことが、「経過観察」と言われ何も対処してもらえないこともあります。
その点、鍼灸治療では、自覚症状や舌や脈、つぼの反応に対して、診断するので、どんな症状に対しても治療することが出来、対処することが出来ます。いわゆる「未病」と呼ばれる治療ができます。
ただ、間違ってはいけないのは、病院の治療と鍼治療のどちらがいいとか悪いとかいう訳ではなく、どちらにも一長一短があるということを理解し、適宜使い分けることが大切です。
鍼灸が妊活に効果的と言われるのは?
病院での不妊治療で色々検査してが、何の問題もないが、中々妊娠出来ないという方は今たくさんおります。
しかし、実際は「原因不明の不妊症」という方はおらず、正確に言えば今現在の医療技術では解明できない、もしくは病院の治療領域ではないところで不妊症というのが正しい答えです。
鍼灸治療でケア出来るのは、この後者に当たる方々です。
詳しくいうと、生活習慣の中で不妊になるリスクを負ってしまった場合です。
例えば、睡眠不足・肥満・不規則な食生活・過労などですね。
これらは歳をとったら癌や心臓疾患・脳血管障害などの病気の原因となりますが、妊娠を望む年齢の場合には、まだ健康診断等で引っかかることもないので見過ごしがちですが、身体は確実に病気になるために一歩一歩近づいていっているので、身体の中ではじわじわと変化していってます。
これがいわゆる老化ってやつです。
妊娠するためには卵の老化は大敵で、卵の老化というのは、今現在の不妊治療領域では治療の方法がないので、いくら高度医療で妊娠に近づけたとしても、受精しない、分割が進まない、着床しないという問題が出てきます。
ここで、鍼灸の出番なのですが、身体の中でじわじわ老化に向かってじわじわ変化していっているところを「未病」を治療するというやり方で改善していくのが鍼灸治療です。
鍼灸治療さえ受けてれば妊娠する?
しかしながら、鍼灸は決して万能ではなく、例えば卵管がすでに詰まっていたりすると、いくらタイミングや人工授精を行っても妊娠することはできません。
この卵管が詰まっているか?というのは病院でしか確認できませんし、これを改善することができるのも病院です。
だとすれば、鍼灸だけ受けていれば妊娠できるのかという問いには「ノー」という答えになります。
そして、病院と鍼灸院だけに通っているだけで、妊娠できるからというのも「ノー」です。
妊娠しづらい方は、やはり妊活(妊娠するための努力)が必要で、食生活の改善・睡眠の質を高める・ストレスを溜めないなどの生活を見直さないと、いくら病院で高度な治療をして、鍼灸院で未病を治療しても、自分でまた不妊になるリスクを日々高めていっていることになります。
さて、今回は妊活に鍼治療は良いのか?というのをつらつらと書かしていただきました。
次は「正しい鍼灸院への通い方」について書いていきたいと思います。
それでは!
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