【2024年01月10日】わたしの女神たち
わたしは、やくしまるえつこさんと、青葉市子さんを、心の底から敬愛している。
彼女たちの存在に、何度救われてきたかわからない。
彼女たちが瞬く時に発生する煌めきは、欠片となって、わたしの周りをぐるぐる回ったり、心にそっと染み込んで、わたしの生命と遊んでくれたり、時には優しく寄り添ってくれる。
彼女たちの最新の作品。
青葉さんの「meringue doll」。
風が吹き抜けて、汗ばんだうなじがひんやりとする時のような爽やかさをもったストリングスが、メレンゲのお菓子みたいに柔らかい甘さの青葉さんの声と溶け合っているのが心地よくて、思わず目を細める。
ふわり踊る軽やかさと、古く大切に手入れされた道具が持つ格式高さのようなものが共存していて、うっとりする。
やくしまるさんの「羽田空港第2ターミナル国際線到着エリアサウンドアート」。
久々に、素晴らしい音を全身で浴びて、それを心から幸福だと感じる経験をした。
仕掛けたっぷりなのに、調和しているその音たちは、わたしの細胞のひとつひとつを喜びで満たして回って、ころころ笑っている。
ああ、ここにいられたら、この音を、空の旅の終わりに感受できたらどれほど幸せだろうか。
そんな気持ちにさせてくれて、わたしは感謝の念を抱いている。
二人は、人間であると同時に少し女神さまのような部分があると、わたしは感じている。
やくしまるさんは、あらゆる学問や芸術を司るムーサイ(ミューズ)。
青葉さんは、自然と暮らし、遊ぶニンフ。
神でもあり、人間に近くもある存在。
今までも、これからも。大切です。
むじゅん
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