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団地再生物語

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団地の再生というテーマを通して、これからの暮らしや住まいかたを考えていきます。
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ふすまを取り外し、開放感のある暮らし|新プランが登場 その2

2012年に大阪でスタートしたMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、10周年を迎え、今年は首都圏・中部・関西・九州の10団地で16の新プランができました。 前回は九州、埼玉、そしてMUJI×UR初となる神奈川エリアの新プランをご紹介しました。 今回も引き続き、新たに登場した新プランのなかから中部と関西エリアの3プランをご紹介します。 まずは、尾上団地(愛知県名古屋市)です。こちらは、昨年新登場した「MUJI×UR Plan+S」を導入しました。 MUJI×UR

首都圏・中部・関西・九州の10団地で16の新プランが登場

2012年に大阪でスタートしたMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、10周年を迎え、今年は首都圏・中部・関西・九州の10団地で16の新プランができました。 2023年1月下旬から入居の申込受付が開始されます。 今回は、新たに登場した新プランのなかから4プランをご紹介します。 まずは、到津南団地(福岡県北九州市)のMUJI×UR Plan68「玄関土間とつながるリビングがある暮らし。」です。 MUJI×UR Plan68 玄関土間とつながるリビングがある暮らし

「住宅付き店舗での暮らし」について

いま、コロナ禍を経て、withコロナへと日常がシフトしょうとしています。毎日、通勤するのではなく、自宅でテレワークをしたり、近所のカフェなど気に入った場所でモバイル機器を駆使しながら、場所を選ばず仕事をすることが当たり前の日常になってきています。 一方で郊外の商店街では、あいている店舗も多くありシャッター街になってしまっているところもあります。人が行きかう場所が活用されていないのは、もったいないことです。 そこでたとえば、郊外の商店街にある「住宅付き店舗」に住んでみたらど

郊外の商店街に住むことができたら

大規模な団地の多くには、商店街施設があることをご存知でしょうか。 元来、団地が建設された当初(1950年~1970年頃)、日常生活に必要なものが、団地内で手に入るということを目的につくられました。当然、建設当初は、郊外型のショッピングモールや大型スーパーもありませんし、そもそも一家に一台自家用車という時代でもありません。地産地消が当たりまえの時代において、地元(団地内)の商店街はまさに命の源そのものでした。そしてその商店街の多くは「住宅付き店舗」という形態で、1階の路面店のす

団地の広場でマーケットを開く

今回は団地内の広場の活用方法について考えて見たいと思います。 多くの団地には大きな広場があります。とても大きな空間ですが、普段はあまり使われず、団地内の通路の一部であったりしますが、樹木や芝生が植えられていて豊かな自然環境となっていて、住む方々が共有する「庭の一部」であったりもします。広場があることで団地内に光や風が通り、住戸間の環境をよくしている大切な役割を担っています。 団地の広場は、せっかくの大きな空間なので何かに使えないでしょうか。 例えば、広場で定期的にマーケッ

団地の水まわりのリノベーション

今回も、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトから、新プランをご紹介します。千葉県船橋市にある芝山団地では、MUJI×UR Plan57「屋外と繋がる窓向きキッチンがある暮らし」、MUJI×UR Plan58「壁付キッチンを中心に広がるリビングダイニング」、奈良県奈良市にある中登美第3団地では、MUJI×UR Plan62「効率的な家事動線がある暮らし」、平城第2団地では、MUJI×UR Plan63「広いユーティリティがある暮らし」が実現しました。 MUJI×UR

温熱環境を改善した団地のスターハウスのリノベーション

今回も、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトから、新プランをご紹介します。大阪府枚方市にある香里団地では、MUJI×UR Plan59「温熱環境を改善した一室空間の自由な間取り」、MUJI×UR Plan60「温熱環境を改善した一室空間とアイランドキッチン」が実現しました。この2プランはスターハウスで実現しています。 一般的な団地は、5階建ての板状でシンプルなかたちの建物が、広い敷地に整然と並列に並べられていることが多く、これは陽当たりや風通し、住戸数を効率的に確保

ワークスペースに対応した新プラン登場

2012年に大阪でスタートしたMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは9年目を迎え、今年は首都圏・関西・九州で合計4団地の新しい団地が登場し、11の新プランが加わりました。 合計で全国51団地・67プランの展開となり、2021年1月下旬から入居の申込受付が開始されます(一部団地を除く)。 MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、団地の良さを見直し、優れた部分を上手に生かしながら、そこに無印良品が積み重ねてきた知恵や工夫をそっと掛け合わせて、これまでにない賃貸住

団地の店舗付き住居に住めたら

今回は、「働きながら住む」店舗つき住居を考えてみます。 団地には、1階が店舗、2階が住まいになっていて、中が階段でつながっている住戸があります。当初、団地の中で個人が住みながら商売ができるスペースとして用意されたのだと考えられます。 そのメリットとしては、同じ場所に住むので通勤時間はありません。1階の使い方もさまざまできそうで、店舗だけでなく事務所やアトリエとして使うこともありそうです。 一般に建物の1階部分の使い方というのは、人が前を通るので住宅として使おうとすると、室

団地で住宅スゴロクのその先へ

今回は、老後の住まいについて考えたいと思います。 1970年代の日本では、住宅スゴロクという考え方がありました。独身のころは小さな賃貸アパートに住み、結婚して少し広い賃貸マンション、子どもが産まれたら分譲マンション、その後それを売却して、郊外の庭付き一戸建てで「上がり」、ゴールは1つでした。 まだ暮らしの考え方に多様性が少なく、みんなが同じ理想をもっていたのかもしれません。 しかし、郊外の庭付き一戸建ては引っ越した当初は理想的かもしれませんが、子どもが独立した老後になると、

もしも団地の集会室をキッチンスタジオにできたら

団地の共用部には集会室があります。団地ができた当初は、若いファミリー世帯が多く入居していたので、集会室は様々な活動に使われていました。近年は住人も高齢となり、あまり使われることが少なくなっているようです。せっかくある団地の集会所の有効的な使い方を、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。 団地の集会室は共用部であり、団地に住む方が使うことができる屋内施設です。一般的に、団地の自治会やサークル活動などに使われていますが、いつも使われているわけではありません。 この集会室に人

「テレワークのある暮らし」について

前回実施した「これからの暮らし」アンケート結果をみると、これからもテレワークをしたい方が63%を占めており、これからの働き方が変化する可能性がありそうです。そこで「テレワークのある暮らし」をテーマにして、一つの住戸を例にとって間取りを4種類作成し、みなさんのご意見をお聞きしました。 ●回答総数:630名 ●実施期間:2020年9月15日(火)~9月25日(金) 回答者のプロフィール 年代 世帯形態 下記の間取りをベースにし、アンケート結果の内容をもとに、家でのテレワー

家での働き方を考える

無印良品の家サイトにて、住まいのかたちアンケート第4期第9回 「これからの暮らし」について実施し、たくさんのご回答をいただきました。このアンケート結果をもとに、実際に間取りのアンケートを今回募集しますので(9/25 アンケートは終了しました)、ぜひ最後までお読みください。 「これからの暮らし」アンケート結果をみると、これからもテレワークをしたい方が63%を占めており、これからの働き方が変化する可能性がありそうです。「テレワークのある暮らし」をテーマにして一つの住戸を例にとり

これからの暮らしをあらためて考える

2019年末からの新型コロナウイルス感染症の流行が起こり、大きな社会・経済的影響を与えています。私たちは、いままでの暮らし方・働き方とは違ったことを考えていかないとならないのかもしれません。そうはいっても悲観的にならず、必要以上に恐れず無理をしないで毎日を暮らしたいものです。 まず働き方が変わりました。今まで都会のオフィスに電車で通っていたのが、自宅でテレワークをすることになった人もいるでしょう。それによって、家で必要とされる機能も変わったかもしれません。専用のスペースや仕