1学期の成果と課題(成果編)

【成果】

けテぶれと『学び合い』。この2つで,学校と家庭での学習の両輪を回すことができた。

学習に前のめりになれなかった昨年の子どもたち。僕は別の教室の担任だったから,見ていて苦しかった。でも,今年は学習が「自分事」になることで,学校生活が一気に「自分事」になった感じがある。行事もほとんど無くなっちゃったけど,毎日の生活の中で一生懸命に自分たちでやれることを考えて行動していた。

それは,やはり学校生活の中心が「勉強」にあるという事実を指している。学校では友達と関わりながら課題を達成していき,それを家に持ち帰って今度は自分一人で学習していく。学習習慣も作れるし,次の日の授業の下支えにもなる。この「両輪の学習」の実践は2学期にも取り組んでいきたい。子どもたちの学習力を上げて,自分で計画的に学ぶ人になってほしい。

それによって,僕自身が楽に教室でいられる時間が多かった。宿題をやってこなくても,授業中に気分が乗らなくても,「じゃあ明日はどうしようか?」って考えながら,少しずつ子どもたちの様子から考えて修正していけた。日によって,教科によって,単元によって。様々な子どもの姿から考えて試していくことが楽しかった。まるで「実験」のような。仮説を立てて,実験して,結果から考察する。この「実験」のステップは,そのまま「けテぶれ」のステップに通じる。子どもたちがやっていることと僕がやっていることとは,似ていた毎日だったのだろう。

もう一つ大切にして成果が出たと思うことは「目標を抽象的に示す」こと。学級目標も抽象的。解釈がそれぞれにある。でも,だからこそ,それぞれがその目標に合った理想像や行動を考えて,それぞれのタイミングで発揮できる。具体的な目標は行動がわかりやすくなる反面,窮屈さが伴う。強制力が働く。だから,目標は大きく与えて,後は子どもたちに任せる。そしてそれを評価する。「当たり前のこと」を積み重ねることが,文化になる。そんな場面がいくつもあった。

「両輪の学習」と「大きな目標を示す」。

この2つを軸に,2学期も学級を回していきたい。多分僕は,学校生活の中心に生徒指導を据えている。子どもたちに自己責任を問い,自分をコントロールすることを勧めている。子どもたちを指導するのは,子どもたち自身。そういう場面が多い。僕が他人をコントロールする場面が少ないから,楽な気持ちでいられたんだろうと思う。

それは教師として「無責任」に映ることもあるかもしれない。「放任」ととらえられることもあるかもしれない。だからこそ,考える。全ての教育方法は子どもたちを伸ばすためにある。

夏休みも学んで,2学期の子どもたちの伸びにつなげたい。

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