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甘い味噌ダレと餃子


さあ、今日はいっぱい歩き疲れたが
まだ行きたいところがある。

先輩と友達を連れて、〝あの場所〟へ行くのだ。

高架下にあり、細目の道にいつも人がたくさん並んでいる。
並ぶ時もワクワクしてたまらない餃子がここにはあるのだ。

店は少し小さめで7組ほどが入れる。
いや、この小さめがかなりいい。
中国の方が店を切り盛りしている店で、メニューも餃子だけ。

店に入ると、メニューに迷わずに済むのも魅力的だ。

先にビールを迎え、少しして待っているとテーブルの上は整った。


そう、この景色。見た目もビールとの相性ばっちし。

なんと言っても、ここの味噌ダレは最高なのだ。
この後、電車で帰ることも気にせず、味噌ダレに私は小鉢に入っている擦り大蒜を
これまた大量に入れる。

そういえば、ここの店を知ったのは
以前お付き合いしていた人が連れてきてくれたからだ。
大蒜がだいすきな私は遠慮なくその頃からたくさん入れていた。
相手の人もたくさん入れていて、〝お互いに大蒜の匂いがするから大丈夫!〟
なんてやってくれていたなぁ。
今の彼もそんな感じの人だ。ありがたい。

タレを混ぜながら少し昔を思い出した。

さぁ、「いただきます」

鼻から抜ける味噌の甘みと、もちもちの皮、そして餡。大蒜のパンチ。
ビールを追加で頼まないわけには行かなくなる。

ここの餃子がいまのところ、私の中では日本一だ。
ここの餃子を食べてから1番好きな食べものが
〝餃子とビール〟になった。

そう、〝餃子とビール〟だ。ビールは餃子にはマストだ。
ビールが美味しく飲めるようになったのも、ここの餃子のおかげかも知れない。

この餃子を食べるために外で並んで待つのだ。
暑い夏も、寒い冬も。
きっと他のお客さんもそうだろう。
無性に食べたくなってやってくる。
みんな、同じものを求めてやってきているのだ。

ビールを片手に、勝手に仲間意識をしてしまう。

ここの餃子は、ひとりで3人前なんてペロリだ。
だけど追加注文する勇気はまだない。
少し足りないくらいがちょうどいい。

またこればいいだけだ。

「お会計、お願いします」

少しカタコトの日本語の店員さんが愛おしい。

仲のいい2人を連れてこれた嬉しさも感じながら
少しふわふわし、気分も良くなり、店をあとにした。

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