精神鏡

どんなに深く潜れるようになっても時々は浅瀬に帰ってくること。ここでしか摂れない栄養があってキラキラした太陽の光。動物の脳味噌にことばという生物を突っ込んだそれを神様と呼ぶ人たちの信仰。つまりことばを疑うと危険にさらされる。精神からことばを抜くことは身体から血液をぬくこと。ほらまたそんなこと喋って。海底に長くいればいるほど独自の適応へ姿を変える。異形。精神は身体よりも歴史的ではない。へっこんだり出っ張ったりしやすい。精神には鏡がない。人は己の姿を知らない。それはとても幸いでしたね。ええ一命を取り留めました。政府による秘密下における精神鏡の開発と実験。今のところ実験体は全て発狂。発狂しない人間探し。来れ新人類。

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