入院と退室

 さる2月16日(火)、One to Oneで中3生を教えていたとき、急に娘から電話がかかってきました。さすがに指導中に電話を取るわけにはいきません。「じゃあ、これやっといて!」と指示を済ませてから、トイレに向かい、娘に折り返し電話をかけました。娘曰く、「お母さん、入院してんて。今、どこにおるん? 塾? 何時に終わんの?」と矢継ぎ早に質問などして、終了予定の18時40分頃に急いで帰り着きました。

 家に帰ると、誰もいない部屋は寒々としています。ストーブを点け、暖を取っていると、娘がやってきて、「急いで支度して。今晩、施設に泊まることになったから」と言います。「お母さんは?」と尋ねると、「胆石やねんて。明日手術らしい」「大丈夫なの?」「さあ、わからんけど、近大病院が空いてたからなぁあ…。一週間くらいで帰ってくるらしいで」とのことです。

 支度しているとケアマネージャーの中田さんが、不機嫌そうに見ていました。おそらく、忙しいときに緊急対応を迫られ、テキパキと事を済ませてしまったのでしょう。一週間分の下着、歯ブラシ、障害者手帳、それと「退屈やから、読める本持っていた方がええで」のアドバイスに従い、東野圭吾『黒笑小説』、「壊れた脳 生存する知』(山田規畝子著)を持っていきました。中田さんに「どこに行くんですか?」と聞いたら、「いつものとこ。延寿や」とだけ答えてくれ、車でものの10分かからないうちに延寿に到着しました。予定としては、翌日の昼、B型雇用施設の「無限」に行って、気休めとして働き(約3時間)、翌日夕に総合リハビリ施設の「優楽」の面接を受けて、木曜日から約1週間厄介になる、というものでした。

 それにしても、当日の急な用事に対し、その日の夕食まで用意してしまう手際のよさにびっくりしてしまうほどです。この日は、妻の病状がわからず、心配したこともあって、なかなか寝付くことができませんでした。                            (続く)

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