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二次創作 七色いんこ&ボンド007 処刑は響く編 (狂夢) 3

「キミもだよ、いんこ。いつまで人間でいるつもりだ。私は、自分の力の一部を使って、この仕事をしている。だから私は、人に何かに守られていると思われている。キミも、無意識にも能力の一部を使っているから、モノマネ役者を万能のようにやれてる。人間である不器用さはもういいだろう。私にヤられても、まだ気が付かない?現実を見てほしい。屈辱で嫌だったか?別に対した事はなかった、想定内?役者としての経験にはよかったレベルか?それとも悔恨と情、苛立ちと不安を味わい、しがらみを断ち切る事なく、人の世界で自分を苦しめ貶め、闘っていたいかい?それとも、まだ悔恨にしがみついていたい?」 
いんこは、
それ迄ボンドの表情の無い表情に、笑み?と思える口もとをみたと思った
「ナニを言っている?わけの分からない事を言う。その翼、トリックか幻術かわからないなら、貴様を正真正銘本当の天使と信じるしかないのだろうな」そう呆れるように言った
が、内心は信じるしかない?と愕然としていた
「彼女は、元に戻せるが」
手下達も、安心し救いがあるように驚いた
いんこも元に戻ると聞いて、
安堵したように思う、口に出す言葉は違うが。
「なら戻せ。彼女には、彼女の人生がある。天使なら、天使が、人の人生を奪って言い訳がない」
「確かに、私は今回の彼女の人生を奪っている。だが、今回の彼女の人生は大局ではない」
「はぁ、神の立場の者がそれでいいのか」
いんこは立ち上がる、裸のまま
「キミが自分に気づけば千里刑事を戻せる、ミカエル」
「・・・・ (ミカエル?ミカエル!・・・っ天使のミカエルか、ナニを言ってる)」と思う、
それと同時に、
いんこも窓から入ってくる光で
床のコンクリが白く見えるのが、
乾いた砂漠の砂のようにはっきりと見え、
首を振る

ボンドの声はどこから出ているのだろうと、
いんこは思った。
静かで人間の抑揚のある声でなく、
脳に響くような声で、
倉庫に現れてから話しかけてくる言葉は、
静かな波は響きと言うような、
そんな声で話された内容に
いい悪いと思うのではなく、
あたり前の事を言ってるようにしか聞こえず、そんな事はないのに、
いんこは逆らって話すのが大変だった

現実を考えても、そんな事はありはしない
(でも、翼は現実だ。トリックだ幻視と思っても解明できなければ、ホログラムと思っても装置が、よほどコンパクトと思っても)
(いんこは回りを見回しながら、喋っていた
怪訝さを装い、無視をした
(ボンドを人間として話を進めていく気持ちを固める、何度頭の中で首を振ろうとも)
現実、
ボンドの背中に翼があるのは事実のようだ
ボンドの翼が動くたびに風が起こる
なんとも言えない風が
「いつまで、続けるつもりだい。千里真理子はキミが救いたまえ、気がつく事だ。キミの能力に」
「...... っっっっっっ」
ふざけるなと思っても声が出ない
いんこは、ナニも反論できないでいた
信じたくもないのに、信じるしかない
嘘だと思っても、
本当だと思うしかない自分に首を振る
「MI6は、ナニが取引したい」と怒鳴るいんこ
「私の身分はMI6のボンドだが、これはMI6からの話ではない。私自身からの話だ」
いんこは、石になった千里刑事を
信じられない面持ちで見、
信じるしかない事に、
何か幻覚や催眠術にかかっているなら、
目が覚めるしかないと思った。
そうであって欲しいと、
こんな事到底信じられなかった...
(ナンの実験をしているんだ、MI6は)

手下達は、
みんなそれぞれに.....
石像化に、ボンドの天使の翼
ボンドの後に回って翼を確認したモノもいた
その表情に、みんな本当にと思い
ホログラムではないのかと驚愕と衝撃に
幻視体感?超常体験なのか
ここは倉庫なのにと思う

ボンドの背中の翼は、
天使の像や絵画で見るよう両翼と思う
全員が、そう思い
ボンドといんこの対比に

いんことボンドの構図は一枚の絵を
映画の私ワンシーンを完成させるように、
窓から入ってくる太陽の光が
散っているチリや埃を透かし
彼ら2人を
白く透き透ったスモークが
彼らを厳かに見せる

ボンドは、今回声をかけた手下達の方を向き、解散を告げる。また連絡すると伝え、手下達の中には今自分が見たと思うモノに、現実に感じたことに脳が汗をかいているような感じから、一刻も早く出て行きたい気持ちと茫然自失としていで出ていった。テーブルに置かれた紙袋の中に、用意された報酬を一束づつ受け取って

外は、暑かった
倉庫の中は涼しく、冷房が効いていた
あんなに広い倉庫なのに、暑くなくて
ドア一つ隔てた世界と分かっていても
カッと暑い温度差に
思わず、みんな空を見上げる
空は暑くて、太陽は眩しく
倉庫での出来事に
現実味がないのに
現実であった出来事に、信じられず
すぐに走りだしたい気持ちの者もいた

が、
空と暑さと太陽が
空から降ってくる暑い光
温度差のせいと分かってはいても
汗は流れ
車のクラクションと同じように煩く思う
点滅する信号
防音だったのかと思った街中の倉庫
目の前の道路のアスファルトの
白いラインが目に眩しい

そして今
信号機は青、
クラクションの音が耳に大きく響く
(車は停止しているのに)
視界はカラーで覆われているのに
脳に届く思考は白黒に見え
バグってると思うも、それは一瞬の事
日常の風景の色彩に視界は落ち着く

ボンドの手下達は暑い中
歩道のアスファルトを渡り終える
それぞれ
渡り終えた者たちの中に
足早に歩き地下鉄に入る者 
道路を挟んでの公園に入って行く者
少しづつ早足になっていき、走り出す者

みんな頭の中で
これが自分の今の現実なのか?
倉庫で
頭の中で見たのが、浮かんだのが
自分の現実ではないのか?

今、自分は夢を見てて
リアルに体験を感じてるだけで???
夢から覚めていないだけ、と必死に考え

妙な衝動と行き詰まりに駆られていた

夢でなければ、
こんな自分では.... 。
こんなに、自分は、
人生を間違えてはいなかったと思った

ある者は受け取った金を
仔象の顔半分と牙の無くなった頭が血の吸った地面に転がった写真、
仲間と笑った性被害虐待の子供の箱詰め、
レイプで半死半生の女性の記事を走馬燈
のように頭の中を駆け巡り… 。

銀行のATMに駆け込み[足長おじさん]、
[マザー・ムーン](アフリカの密猟阻止団体)、
子供支援に寄付を思いつくモノに、
さっき受け取った金を駆られ、
汗をかきながら寄付をしていき、
自分の口座の金も寄付に入金していく

男は、急に手にしていたスマホを
入金機に投げつけなにも省みずに、
銀行の外を出る
往来の車が走っていく音とスピード
の景色の中、
目が泳ぎながら歩いていく
目に映る歩道橋にゆっくり足を乗せていく
見てる人がいたら
階段を登るのを止めていただろう
何かがオカシイと

男は歩道橋の中央で、
いきなり札束をばら撒き
散った札束は、風でさらに散っていき、
車の窓から
札束が上から散ってくるのを
見た運転手達は咄嗟に車を止め、空
カラ降って来た札束に声を上げ
「oh my gad!」「金だ、金だ‼︎」と
悲鳴のように声が上がり、
掴んだり、拾ったり、
後続車も車を止め続いていく

札束を撒き散らした男は、空をみている
広い道路、
片側の車線だけでも三車線あり
回りの建物の高さは低く、
遠くの高層建物がよく見える程に、
空が広く見る
目にするは青
青い空
空は青く、
男は青い空に抱かれるように大きく見上げ、
自分のこめかみに銃を置き 銃声が響く

続く

七色いんこ&ボンド007
七色いんこ対千里刑事編 (狂夢)4




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