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デビルマン邂逅 1 (仮題)

🌙
学校の修学旅行で、島に渡る為に今船の甲板にいる。島に着くのは明日の朝8時
このプランは希望者のみの参加で、島は29名の参加

翌日、古い建造物お寺巡りか人気アトラクションで有名な遊園地、船で渡っての一年に一度の島の奇祭に参加の3つの選択で、遊園地希望の生徒の発言から、今回選択制になり、初めての試みで、学校側も苦渋の選択であった。寺か遊園地?なら島の奇祭もとなり、生徒会主導の投票になり修学旅行は、選択制となった今回
来年は、どうかはわからない
今回は、生徒の自主性も育つので良いのではとなった

夜9時に乗った船

生徒達は色んな場所にいた
海の男と言って格好つけたポーズで写真を取り合ってる男子生徒、女子は風で髪がとキャーキャー騒いでたり

一階下の大広間のフロア、今日みんなでそこでザコ寝。みんな騒いで疲れているせいか、結構眠っているようだった

飛鳥了は眠れず、そっと朝4時頃船酔いがと先生に言って甲板に出る
風が流れ吹き去っていく方の船尾に行くと、同じ部活の美樹がいる。彼女は隣のクラスで、一年の時同じクラスだった
僕と一番仲がいい女子だ
美樹以外は、みんな僕にちょっと遠慮する感じだ


美樹は明るく元気で、運動神経もよくみんなからも人気があった。部活動はてっきり運動系と思っていたが、演劇部に入っていた。意外で驚いたが、陸上部からも声がかかっていて、断りきれなかったようで、100m200 mだけのスプリンターを引き受け、掛け持ちする事にしたようだった

学校側としても、中学の時2度の県大会1位の美樹には、なんとしても入ってほしかったようで、交渉に粘ったようで、美樹は渋々掛け持ちを了承したようだった

渋々と言うのは、偶然職員室で先生達が話してるのを聞いて知ってる飛鳥了
「陸上一本にしてくれればいいのに」と言っていた先生達に、「本人の好きなモノでいいじゃないか。得意な事が好きな事とは限らない」と思った

それに、彼女の走りは体育や下校時、陸上の部活で校庭のトラックを走っている姿を何度か見る事があった。何度か見ているうちに、なんて言うか必死、辛そうに見えた。辛そうに走っているように見えるのに、凄く速く、圧倒的に差をつけて走っている姿は見惚れる程だった

後から県大会1位と聞いて納得したが...

度々、陸上部の練習をしている美樹の姿を見る事があった。正門の近くにある百葉箱に砂場。その砂場で走り幅跳びの練習をする陸上部、その場で、走り高跳びをしている三木を。見事に高く飛ぶ美樹。フォームも綺麗で輝いて見える。手足の長いその姿は、とても大空に映える。なのに棒を飛び越える時の顔は、苦痛に歪んだ顔は、何か別の世界を見るような...
大空に映えるフォームとは対照的だった
頑張って飛ぶわけだから苦痛な顔をしていても不思議ではない、けど、それにしても、他の陸上部達が飛ぶ顔とは、全くちがう
トランポリンの選手や、フイギュアの選手も回転の時は食いしばった顔をしているが、それとも違い....

その時
「今村のジャンプ、すごいよな。あいつ」とポンと肩を同じクラスのバスケット部の八木に言われる。「先生達にも、陸上に絞ってほしいって言われてるけど、それわかるな」
「まったく、スーパーウーマンだな」
「お前が言う、飛鳥が?」
彼は、僕に割合遠慮せずに言う数少ない1人だ
「文武共に秀でてるお前が、ここはまあまあ進学校だけどさ、成績優秀なお前ならもっといい学校行けるのにさ」
「家から、近いのがよかったんだよ」
「余裕のあるやつは違うな。バスケ部は、お前歓迎だぞ。先輩達が泣いて喜ぶ。まあ、どこか勧誘受けてるだろ」
「科学部と文芸部に」
「わかる、中三の時の弁論大会見たら、そうだよな」
「知ってるのか」
「同じクラスになって、絶対何かしてると思って、聞いたり検索したり、弁論大会を見た。博識ーと思って、口笛吹いたよ」
「それは、ありがとうと言うべきだな」
「嫌味に見える面もあるだろうけど、仲良くしてくれよ俺と。部活は、好きなとこ選べよ」
「そう言ってくれるの嬉しいよ」と返した
彼は、部活に戻っていった


彼女は目立つ存在で、なんだかんだと目に入った。美人だし、手足も長くスタイルもいい。明るい声でハキハキとしていて、同じクラスで、僕は後ろの席で、ほぼ中央の席の彼女は視界に入る事は多かったのもあるが、物おじしない態度に、明るく元気で目をひいていた

夏休みに入って、登校日以外に彼女を見る事なく過ごした

夏休み前に、近隣の花火大会で彼女が友人達と浴衣姿で来ているのをみかけた位だった
自分も友達と来ていて、女子と合流する所だったから、声をかける事はしなかった

夏休み、みかけない事が気になった訳ではないが、僕は二学期なってすぐに、演劇部に入部した

演劇部の入部に、「なぜ君が」と部長や2、3年の先輩達は驚いていた

牧村美樹は、同じクラスメイトと言う事もあり
「ようこそ、演劇部に。まさか学校一の美形が入部するなんて思ってなかった。色々声がかかっていたのに、みんなどこ入るのかな?どこにも入部しないなかなって言ってたんだよ。成績上位なのに、塾に行ってないのも凄いってみんな言っていたの、でも、なんで入ったの?」
彼女は、カラッと明るく言った

僕には、教師でも遠慮して物を言う所があるのに、彼女にはそれがなく、彼女のはっきりした明るい感じは答えやすかった

「特に理由はないけど、どうせするなら今迄、した事ない事に挑戦してみようと思ってさ」

「そう、同じクラス同士。わからない事あったら聞いて。少しだけど先輩だしね、私」と彼女は言い、僕は僕で適当な社交辞令を言った

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