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真面目一徹の「ガチガチ人生」から Woman of the Year 受賞の「 チャレンジ人生」

MyStory『無我夢中人#008』
Tango Inc. 取締役 丹後佳代 - part1


今回のゲストは、愛媛県今治市のタオル会社 Tango Inc 取締役、丹後佳代さん。丹後さんは、家業である不動産と保険業を経営する傍ら、5年前に廃業予定だったタオル工場を事業継承し、自社ブランド「OLSIA」を立ち上げました。取引先ゼロのスタートから黒字経営を実現し、今では大手百貨店で常設販売を行うまでに成長。その間、日経ウーマンオブザイヤーを受賞するなど、メディアにも度々、取り上げられ、タオル業界に新風を吹き込んでいます。

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バリバリのキャリアウーマンと言うイメージを持つかも知れませんが、実際に会ってみると、気さくで、やわらかく、まっすぐな印象を受けます。番組では、そんな丹後さんの素顔に迫っていきます。


絵に描いたような真面目な優等生

丹後さんは、小学1年生から中学3年生まで学級委員長を務めるなど、自他共に認める「超真面目気質」。周囲の期待に応えるために、ひたすら、レールの上を踏み外す事なく走ってきた。「まる」「バツ」が分かりやすく、次の課題が明確な「学校」という環境が好きだったという。そんな彼女が目指したのは教師という仕事。兵庫県の教育大学へ進学し、教員になった。小さい頃からの「夢」が叶った。しかし、なぜか幸せではなかった。

自由な発想で伸び伸びと生活する子どもたちと接する日々の中で、疑問を感じる様になった。子どもたちの可能性にとって自分はマイナスなのではないか?学級委員長をしていた子どもの頃、ハメを外す他の生徒達を注意する一方で、どこか、羨ましさを感じていた自分を思い出した。敷かれたレールが無くなった人生に戸惑いさえ感じていた。「自分らしく生きる」ということは、どういうことなんだろう… 

2年間、子どもたちと真剣に向き合い、自分なりにやり切ったと思えた後、結婚を機に退職。地元、今治に戻り、旦那さんの家業を手伝うことになった。

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↑瀬戸内の豊かな自然がやさしい今治市


みかんとタオルは貰うもの

愛媛県今治市大西町で生まれた丹後さんは「みかんとタオルは貰うもの」という環境で育った。生産量日本一を誇る今治タオル。ただでさえ、タオルは、あって当たり前のアイテム。しかし、最盛期には500社以上のタオルメーカーがあった今治のタオル業界も現在では約100社までに縮小している。安価な海外製の増加と若者の地域離れが加速し、倒産や撤退が相次いだ。2006年からの「今治タオルプロジェクト」によって、今治タオルのブランド力は向上したものの、後継者不足で廃業するタオル会社があるのも現実だ。自身の不動産業務で、お客様の廃業手続きに携わる中、今治に戻って来た意味や運命を考えるようになる。

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↑Tango Inc. タオル工場


タオルで人生を豊かにすることが出来る

赤ちゃんは、生まれるとすぐタオルに包まれる。生まれて最初に触れるものが「タオル」なのだ。その日以来、タオルに触れない日は無いと言っても過言では無い。タオルは「欲しい物リスト」上位にランクインすることは、なかなか無い。しかし「タオルが無い生活」を想像するとゾッとする。それほど、タオルは、日常に溶け込んでしまっている。だからこそ、肌触りが良く、お洒落なタオルがあれば、人生が豊かになり、家族がより幸せになれる。丹後さんは、廃業予定だったタオル工場を事業継承し、ゼロから再スタートさせた。

丹後さんのタオルには、たくさんの「想い」が詰まっている。素人経営者の無謀な挑戦を一緒に歩んでくれた職人さんや従業員さんたちの想い。タオルで日々の暮らしを豊かにして欲しいという想い。そして、このタオルブランドが全国に、世界に広がることで、地域が再び活性し、今治で働く若者が増えて欲しいという想い。

敷かれたレールから外れることは、勇気が必要だが、怖いことではなかった。何も無い地図に足跡を残していくことで、彼女は今「自分の人生を生きている」と実感している。

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↑ラジオパーソナリティの高岡奈々葉さんも丹後さんのタオルブランド「OLSIA オルシア」の肌触りに感動!

『My Story 〜無我夢中人〜』       
 2021/04/22&29 21:30-22:00 on FM愛媛

【パーソナリティ】西城戸淳平/高岡奈々葉
【ゲスト】丹後佳代 Tango Inc. 取締役

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番組企画制作/写真/文:西城戸淳平

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