【赤裸々】マジカルミライ2014ライブレポート【初参戦の記憶】

何年前のライブレポートだよ、とツッコミをもらうこともあるでしょうが、ちょっと懐かしい気持ちにさせてください。

今年でマジカルミライは10回目を迎えます。わたしの記憶には間違いなくマジカルミライがあり、開催の度に様々な面で成長してきたと自負しています。

今回はふと思い立ち、2014年開催の「マジカルミライ2014」初演ライブレポートが残っていたため、一部加筆訂正してそのまま公開します。

 まず、オープニングアクトとして「アゴカップ」が生バンド演奏を披露した。このオープニングアウトを「登竜門」と呼び、このマジカルミライから新しく導入した新企画らしい。(※1)
 はて、どこかで聞いた記憶のある名前だな、と思っていたら、なんといちばん右にいた頭がちょいと爆発気味の方が、かの有名な「アゴアニキ」ではないですか。メンバー紹介や自分がニートになっていたなどという身の上話で会場をMCで沸かせたり、「ダブルラリアット」ほか2曲を演奏して会場をピンクのサイリウム一色にして来場者の腕を温めたりしていった。
 また、このオープニングアクトの間はMCとしてもう一人、中の人「藤田咲」さんがいた。ここでいうのもなんだけど、藤田さんの声自体はミクさんではない。一度どこかで聞いたのだけど、出そうと意識して出す声らしく、普段出す声はちょうどDIVAのCMの声である。本気でミクさんの声を出した動画をいつか見たのだけど、本気を出せばミクさんである、さすが中の人。 オープニングアクトがコンサートスタートの25分前に終わり、気分が高まったまま半時間待たされた。その間、隣の方(※2)と世間話をして盛り上がっていた。それこそ大学の時の話なんかもしたし、自分たちがどうして「VOCALOID」にはまっていったのかという話もした。こういう話ができるひとって周囲に全くいないので、これまた新鮮な会話だった。
 ところで、ほかのライブはそうでもないのだろうけど、VOCALOIDを含めてホログラムによるライブはどうしても場内の照明は人物認識に邪魔になってしまう。以前μ’s Next LoveLive! ENDLESS PARADEを観たとき、確かに会場は明るかった。ミクさんのコンサートでは、特殊な映写機を用いて映し出すのでどうしても照明は禁止なのである。
 ということで、ライブの開始はこの照明ダウンから始まる。照明が落ちた時、すでに会場は「ネギ色」のサイリウムが一面に揺れ、今か今かとご本人登場を心待ちにしていた。最初に登場したのはどこかサイバネティックな衣装で身をまとった二人の女性。左右から現れ、映し出される光の演出に全くのずれを出さず、一糸乱れぬ動きで会場を沸かせると、聞きなれた演奏とともにミクさん登場。会場には割れるような声援が響き渡った。 正直なところ、今回のコンサートのセトリをよく覚えていない。そこで某サイトのブログからセトリを借用しました。したのセトリを見てもらえればあらかたのライブの様子は思いだせるはず。(※3)

01 カゲロウデイズ(新曲) → ミクさんがいきなりギター持って登場
02 二次元ドリームフィーバー
03 心臓デモクラシー(新曲)
04 ありふれたせかいせいふく
05 スキキライ
06 からくりピエロ
07 Weekender girl
08 FREELY TOMORROW
09 深海少女
10 ピアノ×フォルテ×スキャンダル
11 erase or zero(新曲)
12 glow
13 Hello,Worker
14 アカツキアライバル(新曲)
15 ワンダーランドと羊の歌(新曲)
16 Tell your world
17 東京テディベア
18 Last night,Good night
19 キャットフード
20 EARTH DAY(新曲)
21 ゆめゆめ
22 ODDS&ENDS
アンコール
23 Sweet Devil
24 shake it
25 39

  実は今回全く知らない曲が何曲か混じっていたことでセトリの記憶があいまいだった。
 μ’sと比較して曲数は1,000倍(※4)。有名どころをついたところで50倍はくだらない数の曲を鑑賞しきるというのは無理な話だ。古参とは言えども知らない曲はまだまだある。
 覚えられなかった理由のもう一つが、これもVOCALOIDの特性だろうか、「休憩や衣装替えの時間は皆無である」ということだろう。
 これは2月のμ’sを見てくれれば一目瞭然。あの時は2.5時間で20曲弱だったけど、今回は2時間弱で25曲である。VOCALOIDのみなさんがどれだけフルスロットルだったかがよくわかる。
 ただ、ここにある曲はすべてオフィシャルアルバムで聞くことが出来た。いざ聞いてみるとライブの状況を思い出すと同時にいい曲であると認識できた。
 カゲロウデイズではミクさんがしょっぱなからギターを持ってさっそうと登場。DIVA F2ndが脳裏に思い返される。
 二次元ドリームフィーバーも今回が初。モジュールもF2ndからそのまま引用されている。もともとこの曲はエレクトロニクスだけど、生演奏によるギター・キーボードのセッションも聞きごたえ抜群だった。
 心臓デモクラシーはパス(※5)。
 ありふれたせかいせいふくは、曲を改めて聞くといい曲だなあと再認識した曲だった。リズムが良かったんだよね。
 スキキライではリンレンの二人が実にかわいらしいダンスで会場を虜にしていった。もちろん動きはDI(ry 
 からくりピエロではモジュールこそゲームのものだったけど、ちょっとしたダンス以外はミクさんのほうは歌唱に専念していたように思える。
 お次のWeekenderGirlは流れてくれてありがとうと思えた曲だ。八王子Pさんもlivetuneさんもエレクトロニックな曲をよく書いているけど、バンドエディションも楽しい。ゲームのダンスはスクリーン上で見事にミクさんが踊る、会場はそれに合わせてネギ色のサイリウムをここぞとばかりにリズムよく振る。僕に至ってはサビ部分は一緒にうたった。「ウィーケンダーガール!!」FREELY TOMORROWは原曲のイメージを残しつつ、若干のボイスチェンジがあったような感じがした。ただあのモジュール(スターヴォイス)、かわいいな。。。

 深海少女、会場は一変し青のサイリウムで染まる。そりゃそうだ、「深海少女」だもん。ラストサビではミクさんの髪がふわついていると思ったが、よくよく考えてみるとあれは水中の演出だったのだろう。いやあ、芸が細かい。
 ピアノ×フォルテ×スキャンダルは知らなかったです。よく覚えてないです。
 eraze or zeroはレン君とKAITO兄さんの男子コンビがきれっきれのダンスで会場を沸かせた。これはレン推し、兄さん推しにはたまらない曲だったでしょう。この曲については終始僕もサイリウムふりながら二人のダンスに魅了されていた。
 glowは知らない曲だったけど、誰の曲なのかは分かった。fixやlongingといった曲と調教や曲調がそっくりなのだ。しかしじっくり聴いていたい。どうせならlongingだったらよかったのにな… 
 Hello,workerでルカさん初登場。会場はピンク一色に染まる。この曲はだいぶ前から知っている珍しい曲だ。生で聞くと応援されている感が数段上だと実感した。
 アカツキアライヴァルはミクルカのデュエット。モジュール・ダンスは(ry こちらもeraze or zero同じく、二人のダンスに魅了されました。  
 これもかなり前から知っていた珍しい曲の一つ、ワンダーランドと羊の歌。前奏で何か判別できなかったけど、分かった瞬間にキター!!ってなっている。「ハイネリランラ」や「ランララランララランタッタッタ…」はWeekenderGirl同様一緒に歌いました。
 さて、このライブでは3回涙腺が緩んでいる。その一回目がTell your worldだ。会場は幻想的な光の演出がなされ、さながら小宇宙だ。この曲は特にミクさんの表情をしっかり見ていた。さすがにじかには見れなかったのでモニター越しではあるけれど、この曲に込められている感情を表情豊かに歌い上げる姿には心打たれた。サビ部分の「君に伝えたい言葉 君に届けたい音が(は)」については斜体のところは会場で合唱。また、この曲についてはサビ部分すべてを一緒に歌いました。「Ah…」のところは気持ちよかったし、一体感さえ感じた。ここで僕のテンションは最高潮に達する。
 続けてリンちゃんによる東京テディベアだが、これも結構前から知っていた曲だ。今回はそんな曲が多いような気もする。Tell your worldとはちがいロック調なので、会場の雰囲気もガラッと変わる。さっきまでしっとり緩やかだったサイリウムは一変して激しく振り動く。ところでこの時点で結構な曲数があったので腕がだいぶ答えていたことは察せるだろう。
 この足(※6)でずっと立ちっぱなしというのもすごいことだけど。
 再び会場は転調、Last Night, Good Nightがアレンジバージョンで流れる。サビ部分は僕も一緒に歌った。拡張感があるというか、のびのびした感じというか、会場は2曲前とはまた違ったゆったり感がひろがっていた。ネギ色のサイリウムはゆったり揺れ、再び幻想的な空間がそこにはあった。キャットフードに入る前にミクさんからひと言、

「ここから飛ばしていくよーみんなついてきてねー」

 もちろん会場はこれに元気よく答える。間髪入れずにゆめゆめまで怒涛の連続演奏だ。
 キャットフードはからくりピエロと同様、歌唱のほうに力が入っていたと思う。ラストサビ「I say nya-o」の部分はお約束。全員でニャーオである。 
 EARTH DAYは新曲。事前に予習していた人は分かっていたようだが、サビのある部分で「アースデイ!!」と合唱する部分があった。最初は何の事だかさっぱりだったけど、曲も終盤になってくると覚えるものである。みんなで一緒に「アースデイ!!」 
 ゆめゆめではDIVAよろしいかわいらしいダンスに目が行く。ステージ上を縦横無尽に行動しているさまは躍動感あふれるものだ。

ミク「次が最後の曲になります」
お前ら「えーーーっ!!」

 このやり取りもお約束ではあるけど、アンコール前最後はODDS&ENDS。涙腺崩壊第2ポイント。最初はサイリウムはしっとりゆっくりした振りだったけど、サビでアップテンポになる。この曲は何しろryoさん渾身の曲なので感情の入り方も尋常じゃない。表情とマッチした歌唱に感動していた。特にラストサビ前の「僕は無力だ」の部分はテンポを通常よりだいぶゆるめてゆっくりうたってきた。そして直後のラストサビで元のスピードに戻り、感情があふれている感じを受け取った。余談だけど、時々バックグラウンドで流れる映像は曲とマッチしていることがある。ODDS&ENDSのそれは曲のMV…DIVA fを見事に表現しつつ、曲の感じを壊さない秀逸なCGだったと思う。

 最後に「ありがほー」と一言言って舞台裏に姿を消したミクさん。この後約5分間にわたって会場全体に「ミーク!」コールが響き渡る。普通は「アンコール!」と言ってサイリウムを振るものだけど、これはミクさんのコンサートである。掛け声もちょっと違うにきまっている。
 これは「MIKUNOPOLICE in LosAngels」でも行われていた。国籍問わず「ミーク!」と叫んでいる様子はすごく感動的だったが、今日それを自分でできてすごく幸せだ。もっとも腕がパンパンになってしまい時々休みを入れてしまったわけだが。
 39’s(バンド)の休憩時間は2時間のうちでここしかない。しかも5分間。それまでずっと演奏しっぱなしなのでこれは疲れることだろう。そこのところにちょっと同情しちゃったりもした。
 長い長いミクコールのあと、さっそうと39’s登場。焦らしに焦らしてSweetDevilが始まる。fに収録されたこの曲だけど、八王子Pさんの雰囲気が隠し切れないくらいにじみ出ていた。いやしかしこれもテクノポップだけど、バンドエディションもカッコよかった。
 続けてShake it! だけど、これも予習した人は見事な一体感を見せてくれた。サビの部分で「oh year!」と言ってミク・リン・レンと返しあう部分があり、ここは最高に盛り上がった。
 ミクのライブでの特徴はここにもある。演奏メンバー(39’s)の紹介をこの場面でするということ。さすがに名前までは覚えていないけど、紹介後には会場から歓声が上がる。このライブで一番印象に残ったであろう場面が次の部分だ。ここまでミクさんは演奏メンバーの担当と名前を紹介したけど、最後になって

「そしてヴォーカルは? …せーの」

 と会場に返答を求める。こういうところが細かくて、リアルなライブだとも思えるのだろう。せーのの後に続けて会場はこれ以上ない大音量でサイリウムをふりながら

「初音ミクーーー!!」

 と叫んだ。いや、あれは圧巻だったな。
 ラストは上のMCのあとに「今日は来てくれてありがとう。 感謝を込めて歌います サンキュー」のセリフの後に始まる39(サンキュー)。ラストにこれを持ってこられた僕の涙腺はまたしても崩壊する。
 サビの「サンキュー!」は全員、これまた大音量で合唱。バックグラウンドの映像演出も凝っており、この曲が3分39秒であることを利用してタイマー形式で表現。SEGAが作ったMV同様、8/30の日付から2007/8/31までバックする演出もたまらなかった。
 2時間弱のライブはこれで終了。会場からは「もう一回!」のコールが流れるも、むなしく終了の案内放送が入る。まあしゃあないかもしれないね。終了直後にはさすがに疲れてしまって椅子にへばりついてしまった。足への負荷もかけすぎた感じはするが、実は何事もなく立ってたりした。隣の方も驚いていたようだけど、一番驚いているのは自分だ。梅田を朝歩いているときには右足側方で歩いていたのに。まさに「マジカル」ミライである。ライブ経験はこれが初めてとなるわけだが、とても幸せな2時間だった。こうなってくるとマジカルミライ2013やミクパ、ミクの日感謝祭などに行けなかったのが悔しくてならない。足の件で行くのが憂鬱になっていた出発前とは打って変わり、来てよかったと思いながらインテックス大阪を後にした。

 実はわたしがミクさんと出会って、今日で13年です。初めてのマジカルミライももう8年前の話で、この年はちょうど5周年の節目だったわけです。
 時が経つのは早く、10回目のマジカルミライが、わたしの最初のマジカルミライの地に戻ってきます。(もちろん今年の大阪も初演から参戦します!!)

 マジカルミライは、参加者一人一人の物語を紡ぐハブのようなものとなったように思います。
 みなさんにとって新しい物語が、マジカルミライから花を咲かせていきますように。

注釈
※1:2014のみのライブ前演出。当日の公演で「登竜門」と銘打っていた。
※2:チケットを譲ってくださった方。当時Sを自力所持していたが、SSを譲ってくれた。
※3:ブログから引っ張ってきた。当時知らない曲はまあ多かった。
※4:筆者の主観です。その年、ラブライブ!μ'sの3rdライブを見ていたこともあり、このような表現になった。
※5:当時の私にとっては、本当に印象が薄かったみたいです。
※6:実は、1週間前に打撲をしており、松葉杖をつきながら北九州から参戦していた。

たかが1円、されど1円。読者様のお気持ちは、個人サークル「Sewing Future」の創作活動(同人誌発行・衣装製作)の補助費として充てさせていただきます。