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「六月晦日は、お山開き~本駒込・富士神社」

江戸時代初期に本郷から冨士大権現が遷座して、駒込富士神社は誕生しました。本殿は大きな富士塚の頂きに鎮座しています。わざわざ富士山から運んだ溶岩が配置されていると言われます。
 
富士塚は、富士信仰に基づき、富士山に模して造営された人工の山や塚を指します。江戸時代には一般的に「お富士さん」などと呼ばれ、現代では「ミニ富士」とも呼ばれています。由来には、富岳信仰に関連した「講」である富士講が関わっている場合が多く、各地で神社の境内に置かれています。
 
富士山の山開きが行われる7月朔日、富士講では塚に登山する習慣があります。頂きに立ち、富士山を望むのですが、昨今は近隣に高層ビルが林立し、実際には富士山を見ることができないものが増えています。
しかしながら、祀られている神様に御礼を申し上げ、氏子たちは祭りに興じます。
 
ここでも、前日6月晦日から祭りが始まります。
縁台が数多く出店され、住民たちもその姿を楽しみに神社に赴きます。コロナ禍で中止を余儀なくされた夏の訪れ、戻って来る歓声、もうすぐのことです。

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