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「昭和喪失~ここが山手線の駅?~田端駅南口」

ここが山手線の駅と疑うばかりの佇まい田端駅南口、その歴史は古く、田端駅は1896年日本鉄道によって建設された駅です。当時は、のちの常磐線もここから分岐し、東北へ向かうターミナルとなる駅でした。
 
山手線は、上野駅を出ると上野台地の崖下を縫うように線路が建設されました。当然、田端駅も崖下に駅のホームが作られています。1903年にのちの山手線が池袋方面に延伸し、1905年に常磐線が日暮里から三河島駅経由に変りました。すると、田端は東北線と山手線の分岐駅となりました。
しかし、ここ南口は高台にしか出来ません。そのため、2000年代に北口は建替えされたものの、そのままの古い状態のままでした。
 
1990年に田端駅は自動改札機を導入します。それによって、有人改札である必要がなくなり、いつしか、南口は無人改札となりました。今では駅員室には壁が張られ、自動改札が二つと自動券売機が一つ。まさしく、昭和が置き去りにされたままの状態です。
 
改札を出て、右側の不動坂の階段を昇ると田端のお屋敷町、ひっそりとしていますが、品のある町が広がっています。崖下の向う側には、新幹線操車場、そして、高架上を新幹線が疾走していきます。

新旧揃い踏み、これも一つの昭和喪失と言えましょう。

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