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ワークショップのグループ分けとケンケンパ

企業さんでのデザインワークショップ。
事前にグループ分けをお願いする場合、可能な範囲で
異なる部署の社員さん同士が集まるようにお願いします。

皆さんを一旦、社内の関係性から切り離したいからで、
人見知りさんに、つらい思いをさせたいわけではないです。

人数や業種の事情で、事前のグループ分けが難しい場合は、
その場で「えいっ」と決めさせていただきます。

私の場合、
「今朝食べたものは?」とか
「卵料理で好きなものは?」と聞いて、
目玉焼きグループ、厚焼き卵グループ、その他グループ
で、集まってもらい、しばらく、
その卵料理に調味料は何をかける?とか、雑談して和みタイム。

好きな料理という共通点があるだけで、
和やかにグループ活動が始まっていく。

・・・

そんなワークショップ実施後の、参加者さんアンケートに
「他部署の方と共同作業ができて新鮮でした。」
というのが多い。
つきなみというか、今更ではあると思うのですが、
やっぱり、多い。

私が若い頃(昔話)。
タバコ部屋や、飲み会で、人事的な、結構大事なことが会話されていて、
喫煙習慣も無く、居酒屋でのコミュニケーションも苦手な私は、
歯痒い思いをした覚えがあります。
(今思うと、歯痒いどころか、全く理解できていなかったのだけど。)

その後、海外に転勤する機会があって、
社内のフリースペースが、適度なリラックス感と、活気があって、
びっくりしました。

最近では、国内でも珍しくないと思うのですが、
私が若い頃、国内にあんなスペースがある会社さんて・・・
あったのかな?

タバコ部屋に行かなくても、飲み会に行かなくても、
そのフリースペースに、コーヒーを飲みに行けば、
「君、日本人?この日本語表記合ってるか、見てくれない?」
とか他部署の人に声を掛けられたり。
(お礼にお菓子もらえたりw)

「今、何デザインしているの?」
と、話しかけられ、別のプロジェクトに誘ってもらえたりする。

そのやり取りの心地良さに開眼してしまった若かりし日の私が、
東京に戻って、どうなったかは言うまでも無い(笑)

・・・

「リモートワークになって、別業種とのコラボの機会が増えた。」
と話してくださる企業さんも最近多い。

私が昔感じた仕事での風通しの良さが
現在では、SNSで広く実現されている。ということですよね。

・・・

子供たちが「ケンケンパ」をしているのを見て、ふと思ったのですが。

生涯、唯一の何かに属するより、
ケン、ケン、って移動して。
二択のどちらかに属するのではなく、
複数のグループに、片足ずつ属するとか。

これからの私たちって「ケンケンパ」を軽やかにできたら
生きやすそう。

一番好きな何か(例えば卵料理とか)ついて、
共感し合えるかに、
国籍、職業、容姿とかって、関係ないですしね。

一人ひとりに必要なバウンダリーを脅かすような
境界線はもう要らないような・・・

一択。って、そもそも、リスクが大きいことに、
多くの人が気がついてきているような気もします。

・・・

ところで、子供たち相手のアートワークショップでは、
基本的にグループ分けはしません。

一人で黙々と作る子供。
いつの間にか、2〜3人集まって、一緒に作り出す子供たち。
自分の作品作りはそっちのけで、あちこちにちょっかい出す子供。
様々ですが、そのままで^^

あちこちにちょっかい出す子って、どうなの?
と思われるかもしれませんが、そう言うお子さんは、
いわゆる、リーダーシップであったり、有能な調整役。
交渉人になる可能性が高そうです。

「君は、塗るのが好きなんだね?」
「でもそこには、〇〇ちゃんが、別の紙を貼りたいんだって。」
「こっちを塗るってのはどう?」
「いい?協力に感謝するよ〜」
なんていう、5〜6歳の大人な会話を聞きながら
顔がにやけまくる(笑いを堪える)

ちなみに、ここ数年子供たちから
「お世話になっております」
「お忙しいところ」
と言った、セリフが増えた気がします。
リモートワークのご両親をコピってるのかな?

子供の声で
「こんごともよろしくおねがいでござりましゅる〜」
とか言われるともう、笑わずにはいられません。

「ござりましゅる」って・・・
おじゃる丸の、おかめ姫的な・・・?

(読んでくださってありがとうございました)


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