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「この時代にあえてアルバム単位で音楽を聴く」第6回Pink Floyd「狂気(The Dark Side of the Moon)」

今回はピンク・フロイドの名盤「狂気」です
プログレは特にアルバム全編通して聴く意味があるジャンルだと思うので楽しみです。
フロイドはなんとなく聴き流したことあるくらいでしっかり集中して聴いた事ないのでこの名盤も実はあまり馴染みがないです(すみません、でもプログレって聴き流すのに向いてるんですよね笑)

01.スピーク・トゥ・ミー(Speak to Me)
まさに異空間への旅の始まりを告げる効果音のサンプリングコラージュ
来ました来ました!プログレの世界に入りますよ!という不穏さ


02.生命の息吹き(Breathe)
やはりプログレは映画のようにしっかり集中して楽しんでこそ
オープニング終わっていよいよ本編、といった感じ
サイケデリックな音像に乗るのは意外に熱めのメッセージだったりします 

03.走り回って(On the Run)
なんかこのアルバム油断すると次の曲になってますね笑
それがプログレの聞き心地が良い所と同時になんとなく聞き流してしまう原因なんでしょうね
とはいえこの曲はかなり不穏な味
フロイドに思ってたイメージと少し違い今のアンビエントやテクノに似たような味わいすら感じます

04.タイム~ブリーズ(リプライズ)(Time〜Breathe(Reprise))
この曲2曲目とテーマ共通してますね。
「生き急げ!」という事でしょうか。とにかくギターが美しい
ウォーターズの思想とギルモアの表層
二つそろってこそフロイドなんだな、という事が端的に伝わる名曲

05.虚空のスキャット(The Great Gig in the Sky)
そしていつの間にかシームレスに始まっていたこの曲
とにかく美しいこの曲で1〜5曲目までのテーマが完結したように見える
実際レコードではここまでがA面のようです


06.マネー(Money)
A面の少し重苦しくなった空気を払拭するかのようなポップな曲。もちろんプログレゆえシリアスな思想性はあるし、中盤のサックスやギターはすごく知性的でかっこいい。しかしそれ以上に「あえての軽さ」を感じさせます

07.アス・アンド・ゼム(Us and Them)
出だしからとにかく旋律が美しい
このあたりから「なんでこんな名盤聴き流してちゃんと聴いてこなかったんだ」と後悔 
初めて聴いてから10年以上何をしてたんだ…笑
歌詞は今まで以上に抽象的ですが戦争がテーマのようです

08.望みの色を(Any Colour You Like)
7曲目と9曲目をつなげる美しいインスト
このあたりはまるで映画で7曲目から9曲目までを落ちていく、沈んでいく
あるいは通路を辿るように
いよいよ Dark side of the moonの最深部に入って行くのを感じさせます

09.狂人は心に(Brain Damage)
このアルバムの最深部
美しい旋律とサウンドデザイン、不穏で難解な詩。邦題になっている「狂気」をこの曲で最も感じます

10.狂気日食(Eclipse)
しかしこのエピローグにより全ては浄化される。美しい曲と肯定?的な詩により大団円…と思いつつ最後の一行でやはりゾワッとします


なるほど!これは凄い名盤です!
凄く今さらですが笑
プログレは聴き流しだと印象がイージーリスニングみたいになってしまいその本質がすり抜けてしまうんですね。
同じように聴き流してきたキングクリムゾンやイエスなどももう一度ちゃんと1枚通して聞いてみようと思います

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