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偏愛シネマアワード 2022                 

ようこそ『偏愛シネマアワード』へ。                 

受賞作は私個人の"偏愛"によって選出されます。
シネフィルでもなく、現場に関わってるわけでもない。
ただ推し俳優を眺め、推しクリエイターの思想を覗きたいがための動機で
映画を観賞しているのかもしれないという、
このグラグラな自分のスタンスを見つめ直す機会でもあり、
あくまで同じ偏愛を持った人と繋がりたいという目的で開催していました。

しかし今年からは、カルチャー摂取は、先人たちの”文化的遺伝子”を
自分の遺伝子に組み込む作業であることを前提に、
自分はMEME Editorであるという確固たる自覚の元、
ベスト映画を選定していこうと思います!

尚、この偏愛シネマアワードはPodcastと連携しています。
そちらでは作品の選定理由やざっくりとした解説も交えてお話しているのでぜひ合わせてお楽しみください!

作品賞 ベスト5

映画にランキングを付けるべきではないことは大前提として据置ながら、
平気な顔して良作を縦に並べるこの苦しみ。 
偏愛シネマアワードにおける作品賞は、
独断的な総合評価をもとに順位づけしています。

1,

最高。
とりあえず今までに観たことがないもの。
3時間あるけど体感ラーマの人生。
序盤にインド人に英国人がダンスで喧嘩売るシーン
あるけどあまりに無謀すぎる。
ダンスシーンだけ一線超えてくるの画ヂカラつよすぎ
インドの歴史に対してあまりに無知だった。
そしてやはり戦争や武略支配は
映画によってフィクションの中だけの世界に
なってほしい。
ラーマがずっと真顔だから
ダンスシーンの笑顔でギャップ萌え殺された。
最後のキメ画もはや神となった。

2,


3,


4,

今まで”MEN”ってタイトルの映画
存在しなかったんか!
そして副題いらん。
同じ顔なんだけど、いやそこじゃない。

『TITANE』『17歳の瞳に映る世界』
そして『あのこと』に続いて
アレックスガーランドがこの”呪い”を扱ったら
こういうアプローチになるの
本領発揮してて脳内拍手喝采。

禁断の果実を食べるように
アダムを誘惑したのはイヴだとさ。
なぜ世界で最も有名なフィクションでも
罪を被せられるのは女性なのか。
自らの過失を認めることもない彼らは最後には
生まれた直後に妊娠し
一瞬にして身籠り
また妊娠する。
助けに来た友達が妊婦だったのは
偶然なんかでない。
彼女が見た景色もまた現実。
アレックスガーランドのつくる密室で起きることは
あり得ないようでリアリティがあって、
でも決して無かったことにはならない。(のが好き)

ずっとたんぽぽ出てきたけど
エンドクレジットで綿毛のついた種子が
逆再生で花に戻っていくさまが
卵巣に向かう精子でしかなくて
思わずため息ついた。

5,

意外にばちばちに政治映画で
どタイプだった。
『マイブロークンマリコ』で
窪田正孝消化不良だったから
そのあたり割と満足げ。
人間には金魚の個体識別なんて出来ないのに
便宜上の名前やら国籍やらがある”おかげ”で
わざわざ優劣をつけたり”差”を生むことができる
家父長制度でよちよちと大事にされる
苗字という血の繋がりもまた個体識別なんだけど
そんなもん勝手に子供に背負わされたくない
常に求めてるのは強制や同調ではなく選択の自由
それを逆手にとって別人として生きることは
考えたこともなかったけど、それは
そんなこと考えなくてもいいほど
きっと自分は恵まれてる
いやしかし父親の姓名乗りたくねぇ、、(私情)

<ノミネート>

ラストシーン至上主義って
一定数あるけど、これは
ラストの展開だけで
全体が印象づけられてしまうような映画ではなかった。
(性的役割を押し付けられて生きてきた主人公が最終的には本当にやりたいこと<仕事>を見つけて生き生きしているというエピローグが溢れかえっているだけとも言える、、)

ユリヤの人生を追っている間
並行して自分の未来のことばかり考えていた。
この仕事いつまで続ける気?
どうしてその人と一緒にいたいと思うん?
最期看取ってもらう人がいないと寂しいから?
子供を授かろうと決断するのはなんのため?
自分が老いた時に面倒みてもらう為?人生経験?

映画が別に人生を変えるきっかけにならなくても
観てる時間、もしくは観たことで”考える時間”が
生まれただけでその時点でチケット代などもはやタダ。

(あらすじを事前に読んでなかっただけなんだけど)
このキービジュから勝手に想像してたキャラクターと
ユリヤが真逆だった。
性格が伝わる写真なんてあるのか?まああるだろ。
映像にしたから意図通りに人物が描ける?
まあ写真でもできるだろ。

あとアイヴィンのアダドラみがすごい

ベスト・シスターフッド賞

窪田正孝のシルエットすき

『アリアとマリア』
戸田さんが過去に向き合ってきた事実を、まざまざと見せつけられる。
私たちは今までその事実を、戸田さんのエッセイで文字として知ることはできたが、作劇で映像として見せられることの力強さ。
シスヘテロ男性としてこの世界になんの疑問も持たず、そして無意識の特権を持って生きてきた自分にとって、それらの言葉を生み出させてしまうこの現実は、あまりに”どうしようもない”もので、同時にマジョリティである自分にしかどうにかできるものであることを感じさせてくれた。(だからって赤子が公衆トイレで産まれない国に自分にできんの?)

どこまで広がっているかも分からないような植物園。そこにある一見美しい美術があまりに取り繕っているようで、それは世間体を気にした”母”のようだった。(あー、それっぽい解釈をして分かっていると思われたいのか)

最近フィクションを書く時、いかに自分の思っていることを吐かせるためだけに登場人物を使わないかを考えるようにしているが、そんな塩梅分かるわけがない。
登場人物をとりあえず感情的にさせ、誰かに面と向かって言えなかった一言を、紙の上で、カメラの前でぶちまけさせる。
ものづくりをオナニーに使うな、みたいなことを学生の時によく大人に言われた。うるせえ。でもその意味を考えることは、そいつのためではなくて、「言葉にならなくてもあなたにこの感覚を残しておく」ことを最優先した先にあれ。と、ただ一本の映画の感想を書きなが自分に言い聞かせている。
いやそもそもこの映画はフィクションなんだって誰も言ってないのよ。あぁ、これは戸田真琴の事実だ、と思った瞬間立った鳥肌は、エンドクレジットまで立ちっぱだった(体感)

『Blue Through』
『アリアとマリア』が監督の過去から生まれたものなら、これは現在進行形かもしくは願望かなと考えたが、いやそんなこと考える間も無くロケーション勝ちしてる。!!
キャンピングカーの中でワインとつまみも綺麗だし、カフェ的なとこのガラスの反射も綺麗。ひたすら映像美。よきよき。

飯田エリカさんの写真も良かった。
全てフィルムで撮られていたが、「I'm a Lover, not a Fighter.」でもそうだけど、媒体の存在価値?ってなんだろうってちょっと考えた。もしそのフィルムで撮られた写真がデジタル一眼で、デジカメで撮られてたら受け取る印象は変わるんだろうけど、選択肢がある今がただ幸せ。

『M』
歌詞が辛辣。
タイトルフォントがかっこいい。
いきなり出てきて何かと思った。
あぁ、やっぱりドキュメンタリーだった。
いやその間か。一回観ただけではそんな感想しか出てこないのがしんどい。トークショーも全ゲスト回見たい。

あと戸田さんの右手のルーズソックスみたいなのが可愛かった。

安定のオリヴィアワイルド。

うわこれは鑑賞したならパンフ購入必至
このタイプの映画でしっかりインタビュー載せて
作り込んでくれるのありがたすぎる。
夫はなにか重要な仕事をしていて、
妻は毎朝送り出し、家事に勤しむ。
女性に金銭面での心配はないし
“安全”が確保されているこの
絵に描いたような”幸せ”という虚構。
その安定を壊して社会運動にまで
繋げていった過去の何者でもない偉人たちへのたむけだ。

現代に生きる我々からすればこんな
典型的な60年代アメリカンドリームの風景
地獄のようにしか目には映らないんだが
きっとトランプや安倍晋三が取り戻したかったのは
こういう風景。
こんな旧来的な家庭を意識的に築けてしまう
男性がいまだにいるとすれば
無知も甚だしい。

結婚という欠陥だらけのシステムの中で
いかに”オレたち”は”他人”を支配できるのか。
彼らは常にそれを思い知らせたい。

“WHO’S WORLD IS THIS!?”
世界はいつだって”オレたち”によって
“オレたち”の都合のいいように作られてきた。
この違和感にきづかなければ
ただズルズルと殺されていくだけ。

<ノミネート>

オカモトレイジと伊藤万理華の芝居
ずっと見てられる。

振りまでへの”映画”が
しっかり長い

クライマックスにかけてみんな
叫びまくるから
メンタルが忙しい。
そこでいきなり文字通り壁超えて
シスターフッドになるんか!
思ったら
人間讃歌だった

聖太さんが撮る意味はやっぱり
最後なのかな。
もっといっぱい暴れてほしい。

映画詳しくない北川さんが結局1番いい人で
評価のシーンで爆泣きしてしまった。
僕は時代のものじゃなくて
あなたのものになりたいんだ
っで叫びたい。
彼もきっと叫びたかった。

生活純子カメオ出演!!

監督賞

監督の信念や執着、こだわりが作品にいかに現れているかを基準に選定。

<ノミネート>

届きました。

必要最低限の品のあるグロ表現◎
ダニエルカルーヤの兄としての掴めなさ◎
序盤〜中盤割とホラーみ押し出し具合◎
サルのシットコムの役割◎
スクリーンサイズとか画づくり面よか
音で
IMAXの良さ実感
エンドクレジットの背景の仕掛けも
さりげなくてすき
今までのジョーダンピールみは割と序盤のみで
ブラックカルチャーの下地知識がないと
あれかなって思ってたけど
(初見では)
純粋にSFホラーアクションとして
ハラハラできる娯楽寄り作品だった

“あれ”の変貌具合が
振り切りすぎててこれは笑う

劇場で観るべき作品で賞

安定ルッソ品質

暗闇のシーン多いし、
ナイフのチャカチャカ音とか
飛行機のモーターとか爆発音とか
劇場で観ないともったいないやつだった、、

ドライブ、ナイスガイズ!
あたりを観返したくなる
ゴズゴズタイム

CA/WS、ナイブズアウト
あたりを観返したくなる
クリエヴァタイム

このソシオパスクリエヴァにナイフ芸やらせんのすばら👏🏼👏🏼

007で割とアクション消化不良だった
アナ・デ・アルマスの本気を見た


トムクルーズのしっかり老いを
見せていくスタイル最高
最高上司
映画の登場人物ってみんな
コミュニケーション不足だし
だからこそ山場が生まれるんだけど
この最高上司はちゃんと全員と常に
意思疎通している
もちろんグースにも。
それがもう泣。
(だからこそ字幕に文句が出るのは仕方ない
だってあんな色々含んだオモイ言葉を日本語にしたら
長ったらしくなってしまう)
しかしまぁ終始劇場で観る旨み全部乗せてくる。
隣のシアターが心配になるほどの爆音エンジン。
ラストのF-14最高展開何が起きた。
2時間半あるけど体感02:15でした。
1人はいる嫌味なやつの変化はツボすぎて拝涙
余談だけど
権力を持ったジョンハムは最強なのよ。

<ノミネート>

運命、因果応報の話

デビッドリーチ組のカメオキャスト
豪華すぎ
“The Lost City(2022)”に
ブラピカメオしてたけど
ロストシティの方からの逆カメオが
謎すぎて誰か教えてほしい
テイタム読んでたの多分あの本なんよな

時系列いじくりと
スーパースロー
モブの死に方のバリエーション
毎度よき

誇張ジャパンであることは前提として
京都着くまでずっと新宿と渋谷あたり往復してるな??

あの真田広之のファーストカット
さすがに鳥肌立つ。
切られたい。

アーロンの成熟ぶりがすごい。
ガラ悪いんだけどあの歩き方すこすこのすっこ

眼福カット取り揃えております。

ワカンダでは、死は終わりではない
始まりである
チャド様を失った観客は、この映画を観ることで彼の死が現実であることを受け止めなきゃいけない、と言う感想を言いがちだが、劇場に集まって彼に思いを馳せるこの時間が、我々にできる追悼

ラストのすれ違うふたりがこの映画の全てを魅せてくれている。
思えば終始すれ違ってるし、そのタイミングの(逆に)良さは(急に誤逮捕されたりと)時に大胆。だからといってそれらの展開に脈絡がない訳ではないし、家のテレビで観てたら思わず「このシーンいる?」と思ってしまいそうな場面でも、思わぬところにスリリングがある。
サブスク配信映画に慣れてしまった我々は矢継ぎ早に驚きがないとすぐにタルイと感じてしまう。
その点でこの映画はタルイ所もあるかもしれないし、その分体感はキッチリ2時間14分。
しかしこの2時間14分は、アラナとゲイリーの寄り道を観るには短すぎるのでは。

あと女たらしのブラッドリークーパー最高すぎ。

眼福賞

ジェイク・ギレンホール

さすがのベイフィルム。!
銃撃 出血 爆破
ただそれだけなのにおいしい。

とりあえずジェイクの顔面の調子良かった。

防護マスクの目のくり抜きの隙間からあれだけ眼球剥き出せるの
彼しかおらんのよ。

<ノミネート>

ラーム・チャラン


ブラッドリー・クーパー

照明、影がとても印象的。
ちょっと顔が丸めのブラッドリークーパーかわいすぎ。
デフォーの声は耳に残る。かなり。

ラストうまいんだけど、
ラストシーンの展開だけで映画を評価したくない葛藤。!!

トム・ホランド


アニャ・テイラー=ジョイ

🍔

ベストアニメ映画賞

<ノミネート>

ZUTOMAYO × ジュブナイル…はい、最高。

最優秀俳優賞

性別・主演・助演問わず!!

レティーシャ・ライト

<ノミネート>

レイフ・ファインズ

ヴィジャイ

佐々木告(つぐ)

イザベラ・サーモン

アヴちゃん

オースティン・バトラー

伊藤沙莉

コリン・ファレル

レディ・ガガ

アンドリュー・ガーフィールド


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