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3DCGアニメシリーズ『終末映写俱楽部』企画書

【概要】

<タイトル>

『終末映写倶楽部』
副題:“THE COSMOWIDE SPECULATIVE FICTION”
英題:Frozen Archive

<あらすじ>

人類の絶滅に一役買ったのは、突然の大氷河期だった。
それから時が流れ、地球に新たな生命体が降り立つ。
冷凍保存された文明の跡をオマージュし、それらは瞬く間に都市「ディンナム」を築いた。
アカデミーに転校したハスイは、そこで「映画」に出会う。

「カメラなんて大キライ。でも――」

故郷で家族を失った過去を引きずり、ふさぎ込むハスイ。
映画が、次第にそんな彼女とアカデミーのはぐれ者たちとを繋いでゆく。

<登場人物表>

ハスイ(HASUI) CV:未定

アポトシス星人。 ディンナム・アカデミー普通科1年の転校生。
ある事件をきっかけに故郷で家族を失い、 大都市「ディンナム」へ移住。 機械工学が得意。
<好きな地球映画>
なし

ダン(DAN) CV:未定

アポトシス星人。 ディンナム・アカデミー普通科1年生。
アートビジュ部所属。 ギャルを彷彿とさせるルックスと高いコミュニケーション能力で、
アカデミーのアイドル的存在。しかし街はずれの氷河の中でレンタルビデオショップ「UTAYA」を発見して以来、人類のエンタメに陶酔。「人類ヲタク」であることを原因に、いつしか学園内では疎まれる存在に。マイブームは映画の衣装デザイン研究とその再現。
<好きな地球映画>
・Atomic Blonde(2017)
・ベイビーわるきゅーれ(2021)
・エレノア・プラン 等身大の寒天ボール(2091)

エシエネ(ACANE) CV:ナギノエナ

アポトシス星人。 ディンナム・アカデミー2年生。
基本コミュ障。 入学当初からケ―オンサウンド部に所属していたが、 部内の人間関係の軋轢に嫌気が差し、2年進級時に退部。 隠れてオリジナルソングを制作している。 学園祭のクラスの出し物「CLUB」では私物のレコードを持ち寄りDJを担当。
<好きな地球映画>
・スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010)
・THREAD DANCER(2156)

チューブ・パッチョ・パンチョス(TUBE PACCHO PANCHOS) CV:神原 真理

アポトシス星人。 職業:グラフィティ・アーティスト(匿名活動) 年齢:不詳(ディンナム・アカデミー卒業生) 身長:162cm その他:ボム型スプレー缶を使い、ディンナム内に夜な夜なグラフィティを描く匿名アーティスト。 かつて地球に存在した「バンクシー」をリスペクトしている。 ディンナム・アカデミー在校時は文芸部に所属していた。 卒業後は洞窟に建築されたデザイナーズ住居に身を構える。現段階で収入源は謎。 口数は少ない方だが、たまに吐く一言が辛辣かつユーモアもあり、 友達が多い方ではなかったが、クラスでは一目置かれており、パトロンもいたそう。 学生時代のサブバッグをアレンジして、グラフィティの作業バッグにしている。
<好きな地球映画>
・『レ・ミゼラブル』(2019年)
・『GOP』(2317)

コトヤマ(KOTOYAMA)

ディンナム・アカデミー1年生。
後期地球生物の遺伝子を持つマン・アフター・マンと、
アポトシスのミックスルーツ。

<好きな地球映画>
・The Breakfast Club(1985)
・インサイド・ゴシップ(2028)

ワトウ(WATO)

身体をデータ化し、デジタル世界に引きこもった人類唯一の生き残り。
デジタル・ホモ・サピエンス。
氷漬けにされた人類のレンタルビデオショップ「UTAYA」にハスイが侵入したことで再起動。

オッ・ドゥナ・コパイ先生(O, DOONA COPAI)

映写俱楽部顧問。
愛称:ドゥナセン

<好きな地球映画>
・食べない僕らは空を見つめる(2026)

<キャッチコピー>

  • 「無駄なことの、積み重ねの先に」

  • 「君の遺伝子を、アーカイブする」

  • 「カメラは武器になる」

<テーマ>

  • フィクションは、現実ではできないことをするためにある

  • カメラは武器になる

<手法>

TikTokやYouTube shortsなどの縦型動画が公開可能なプラットフォームでの展開を前提とした、3DCGオムニバスショートアニメーション。

<ターゲット>

  • 深夜アニメをよく見る人

  • SF小説をよく読む人

  • 洋画が好きな人

  • 全人類

<フォーマット>

1080×1920

<プラットフォーム>

  • TikTok

  • Instagram Reels

  • YouTube shorts 

【シリーズ構成】

[第1話] 終末映写俱楽部 (FROZEN ARCHIVE)

第30回ディンナム・アカデミー学園祭の後夜祭。校庭では生徒たちが打ち上げ花火を眺めている中、転校して間もないハスイに居場所はなく、体育館へ逃げ込む。ステージ上に無造作に置かれた楽器と、散らばった椅子。閑散とした体育館には、何故かぽつんと置かれた”エイシャキ”が、映像を壁面に吐き出していた。”エイシャキ”から流れる映像に、無意識に視線を奪われるハスイ。「あんた、映画好きなん?」ハスイは突如かけられる声に思わず飛び上がる。この学校に居場所がないのは、彼女だけではなかった。

[第2話] 凍てつく季節の乙女ども [SEASON]

かつて人類史に存在していたギャルを彷彿とさせるルックスと高いコミュニケーション能力で、アカデミーのアイドル的存在だったダン。しかしとある事件をきっかけに、彼女もまた孤立を極めていた。後夜祭のあと、ハスイはダンに街はずれの氷窟に連れられ、氷漬けにされたビデオショップへ案内される。ハスイはそこで、初めて「映画」を知る。映画史を熱弁するダンを横目に、DVDに埋もれたアンドロイドを発見したハスイは、それを起動してしまう。それは、デジタル世界に引きこもった人類唯一の生き残り、「デジタル・ホモ・サピエンス」のワトウだった。

[第3話] 人間たちの話 [MAN BEFORE MAN]

ワトウの案内により、氷河の奥へと進むハスイとダン。ふたりはそこで1枚のMDを拾う。
それを自らのボディに差し込み、読み込むワトウ。
頭部から突き出したレンズから、映像が映写される。
そこに映し出されたのは、2010年代の東京に存在したライブハウス「EYE CANDY」で演奏をする、3ピースバンドの姿だった。
(地球 過去編「アカネのラストステージ」)

[第4話] カメラは武器になる [SHOOT]

ディンナム・アカデミー2年生のエシエネは、夜な夜な街はずれから響くバンド演奏で目が覚める。彼女は部内の人間関係の軋轢に嫌気が差し、ケーオンサウンド部を退部したばかり。鬱々とした目線を外に向けると、夜空を架ける白鳥の姿と、そこに広がるオーロラを視界に認める。翌日、アカデミーの中庭で、ノートの端に落書きをするハスイ。そこには夜空を架ける白鳥とオーロラ。「それ、先生に見つかったらきっと没収だけじゃ済まない」。ノートをのぞき込むエシエネ。「妄想を紙に具現化するなんて、立派なソウゾウ規制法違反」。慌てふためくハスイ。「大丈夫、私も昨日見たから」。しかし、生徒の一人がハスイの落書きを教師に報告、退学の危機が迫る。すかさずワトウに記録されていた昨晩の白鳥の映像を公開し、その場を収めるダンだったが...

【世界設定】

都市「ディンナム」

 宗教、国家、貨幣。そこに存在していると集団で信じ込むことで生まれる価値。
まさに人類の「想像力」の賜物であるこれらの概念は、
幾度となく人類を悲惨な未来へと導いた。
しかし大氷河期と人類絶滅以降、地球の「代謝」によって、
かつて地球上に存在していたそれらの痕跡は、ほとんどが朽ち果てた。  
そんなまっさらな星に突如降り立った生命体”アポトシス”は、
氷河に閉じ込められていたわずかな文明の跡を元に、
瞬く間に都市「ディンナム」を築いた。
やがて都市に政治の概念が生まれると、それらは人類と同じ歴史を繰り返さぬように、
創造、さらには創作行為を制限する「ソウゾウ規正法」、「ソウゾウ税」を制定。  
ディンナムには、ものづくりは禁忌とされる風潮が強まっていた。

ディンナム・アカデミー

 ディンナム・アカデミーは、コミュニティ都市「ディンナム」の
海岸沿いに位置する教育機関。  
「ハウス」と呼ばれる計5つの学生寮を併設した校舎があり、
入学時に組み分けられた生徒はいずれかのハウスに所属する。
共学・別学:種族共学
学科:総合選択制普通科
単位制・学年性:単位制

キタ・ディンナム・フロティング・アリーナ(ナムアリ)

 ディンナム北部郊外に位置する唯一のアリーナ施設。  
アーティストなら、誰しもがここで演奏をすることを一度は夢見る唯一無二の舞台。
デザインを優先したことにより、会場への導線が一本橋のみとなり、
退場時の混雑は計り知れない。なお、船舶での来場は禁止されている。

大型商業施設 PAON(パオン)

 ディンナム最大の大型商業施設であるPAONは、
コミュニティの人々のライフラインとなっている。  
休日には”カゾク”連れで大いににぎわい、憩いの場となっている。  
傘状に大きく突き出した半球部分はきのこをモチーフにしており、かわいい。
ディンナム人口増加により、近く第2号館が建設予定。

コタン・ケケ・トショカン

ディンナム郊外に位置する北部最大のトショカン。
施設利用の為に必要なトショ・カードは居住地問わず発券することができ、
様々な媒体のアーカイブにアクセスが可能。
地下設備には、禁断の人類発行図書が大量に収蔵されているとのウワサ。
かつて地球上に存在した知恵の象徴「フクロウ」が造形のモチーフかは定かではない。

ノミモン・ステーション「BALL-HAR-A(ヴァルハラ)」

氷河の亀裂に店を構えているため、ガイドブックには載ることのない、知る人ぞ知る名店。 氷河に凍結されて奇跡的に保存された人類のノミモンを堪能することができる。
しかしそのためには紙幣まがいの通貨を支払う必要があるため、摘発も時間の問題だ。
カウンター向かって左から2番目の席は、あのムーピー・ショーグンが存命だったころ、
特等席に選んでいたことで有名。

レンタルビデオショップ UTAYA(通称)

【企画意図】

 「父権的な現代社会」に疑問を投げかける3DCGアニメーション作品を作りたいと考えている。法律や常識、ひいては人類史は権力を持った男性によってつくられてきたように思う。映画は、そんな父権社会のアーカイブであり、同時にアンチテーゼとしてのアクティビズムでもある。        
 主人公は、人類がかつて創造した「映画」を発見し、「人類史」を俯瞰的に観察しながら、自ら映画制作を通して成長していく。この物語の企画コンセプトと世界設定を持って、視聴者に「父権的な現代社会」への批判精神をもたらしたい。

現状

 日本の義務教育における性教育を含む人権教育は不十分と言われており、その背景からクリエイターの人権意識の低さが伺える。また、映像作品はビジネスを優先した形で製作され続けていると考えている。
 特に、アニメ(漫画原作含む)作品は、世界基準のジェンダー観からの乖離が著しい。アニメはストリーミングサービスを含めミディアミックスのフローが確立されていることもあり、年代を問わず人気で、浸透スピードも早く、映像ジャンルにおける社会的影響力が大きい一方で、図らずも「父権性」を社会に助長させているとも考えられる。また、次世代のクリエイター自身も1人の消費者として潜在的に、その作品群がはらむ「父権性」に影響を受けている。その旧来的社会通念がエンタメによって流布され続ければ、将来的に次世代の作家も父権社会の維持に加担することになりかねないと推察する。

企画の意義

 そのような「父権的現代社会」の是正の第一歩は、現状への疑念を持つことが足がかりになると考える。歴史的なプロパガンダにも使用されるような映像作品というメディアは、そのような社会批判精神をもたらすのに最適な手法である。また、「父権性」を客観視するようなコンセプトをもった本作品は、制作においても制作陣の倫理観に対して安心して鑑賞できる作品にしていく。
 本作品を通じて、視聴者の常識を「代謝」させていきながら、父権社会における「当たり前」の是正についての視点を持ってもらうことを目指したい。

【スケジュール】

2024/8/18(日) コミティア149
会場にて「T.C.(ティザーカード)」配布をもってローンチ
(映像リンクのQRコードを印字した名刺サイズのカードを無料配布)

【完成後の展開】

デジタルフレームを活用した、コレクティブアニメーションを商品化。

<コンセプト>
現代の新版画

<目的>
新版画のように所有できる、したくなるアニメーションを大衆化させ、映像作品の物質的価値を創造する。

<方法>
クラウドファンディング

<展開の条件>
本編最終回公開後、「終末映写倶楽部」公式SNSアカウントのフォロワー総数が設定した目標数を超え、ファンダムが確立されていること。

【メディアミックス】

  1. コミカライズ

  2. ムック本『FROZEN ARCHIVE』

  3. 架空Podcast

  4. 楽曲配信

  5. ユニフォーム制作

  6. コミティア出展

【マーケティング】

  1. デザインブック制作

  2. 各種SNS運用

  3. ARグラフィティ

  4. 架空映画ポスター(イラストレーターコラボ)

  5. ユニフォームルックムービー

  6. 特集記事

【各種SNS】

#創作大賞2024
#オールカテゴリ部門

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