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秋から冬にかけての寄せ植え

1.寄せ植えの基本

育つ環境が似ている草花を合わせる。季節にあった植物の組み合わせにする。
デザインを決める。
①オールラウンド(全方向型):どちらから見ても同じように植える。
②片面型: 壁際、窓際に置くなど見る方向に合わせて植える。

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<寄せ植えの材料>
イタリア製 素焼 ベルポット  
シルバーグリーンコニファー アジュガ レインボーファン シルバードラゴン ガーデンシクラメン パンジー・ビオラ 2鉢

<用土と肥料> 
よい土とは:通気性・排水性・保水性・保肥性のある土
市販の培養土は花、野菜用を利用する。土の様子で調整する。(赤玉土小粒から中粒や腐葉土を加え調整する。)
今日の用土はコニファーが入っているので、排水性と通気性がよく水もちのよい用土にする。
栽培用土:市販の培養土に赤玉土中粒(10%)、腐葉土(10%)をブレンドする。
元肥として(化学肥料、マイガーデンやマグアンプ)などを加える
植え終わったら置き肥としてIB化成肥料などをおく。
軽石大粒:ネットに入れる。

<寄せ植えつくりの手順>
① 水切りネットに軽石(大粒)を入れる。鉢底に入れる。
② その上にブレンドして混ぜた培養土を鉢の2/3位入れる。
③ 植物をポリ鉢のままコンテナに並べて、配置を決める。
シルバーコニファー、ガーデンシクラメンなど花が大きくて、中心になる植物を正面に置く。
サイドにビオラなどをおき、アジュガ、シルバードラゴン、レインボーファンを、バランスを見ながら配置する。
④ 鉢からぬいて並べる。このとき根が真白になっていたら少しほぐしたり、軽く切り込みを入れたりする。
中心になるものを植え、つぎに置くものはやや外側に向けて植える。
(成長することを考慮して空間を広めにとる。)
⑤ 植物の中から外へと土を入れる。土を割り箸や竹棒などでつつくようにして根の間にも土を入れる。
土は鉢から2~1cmウォータースペースをあけて加える。(水やりで土や肥料が流れないように)
植え終わったら地面が平らにならして、軽くトントンと鉢を地面に落とす。
空気の層がなくなるので土を押さえつけない。
⑥ 植え終わったときは葉にかかった土を洗うよう、やさしく水をかける。また根元にはたっぷりやる。

<日常の管理>
①水やり 鉢土をよく観察して、土の表面が白く乾いたら鉢穴から水が流れ出るまでたりぷりと与える。
植物の頭から水をかけないように土に水をやる気持ちで水やりをする。
②追肥 肥料を月に1回施す。化成肥料を1ヶ月に一回植物より少しはなれたところに。
③摘芯とわき芽摘み こんもりとした形にするために摘芯、余分なわき芽とを切る。花の咲くものは種をつくって株が消耗しないように、また病気にもならないように花がらをこまめにとる。
④切り戻し 暑さ、寒さに備えて切り戻しをする。思い切って切り戻すとわき芽が育って枝数が多くなりしまった形になる。
⑤病害虫の駆除 害虫は発見しだい取り除く。
⑥中耕 表面がかたくなり水が吸収されにくくなるので、時々割りばしなどで深さ3~5cmほど中耕すると通気性がよくなり、透水性もよくなる。

2.土のリサイクル

使った土は、土の入っていた袋などに入れて密閉して、1か月以上陽の当たるところに放置する。熱や寒さで土の中の細菌や害虫や害虫の卵などが死滅する。利用する時は新しい土を混ぜて使う方が土の老化少ない。

3.今日の寄せ植えに使われた植物

シルバーグリーンコニファー
コニファー類(針葉樹類のことですが一般的には矮性の針葉樹の仲間を呼んでいます)
ゴールドクレスト、ボーバード、ローソンヒノキ、ラインゴールド、ヨーロッパゴールド、エメラルド、ブルーアイスなどたくさんあります。
栽培のポイント
植え付け場所は陽当たりがよく、通風、水はけのよいところ。梅雨時高温乾燥に注意。真夏は朝夕灌水する。夏、ハダニや生理障害によって枝枯れが生じます。乾燥期には朝夕の灌水によって夜間の温度を下げるとともに定期的に殺虫殺菌剤を散布してやる。
大きくなるものは、芯は一定の高さになったところで切り、年1回、芽摘み、刈り込み、枝抜きなどの整枝をする必要があります。

パンジー・ビオラなど2鉢 別名サンシキスミレ 秋播き1年草 花期 冬~初夏

ビオラ1


花壇苗の中では生産量が一番多い。鉢植え、花壇、切花、コサージュ、食用花にもなり広く親しまれています。暑さに弱い。秋のうちに十分根をはらせておくと雪の下や少々土が凍っても越冬できる丈夫さを持っています。大変多くの品種があります。色も大きさもさまざま。
<栽培のポイント>
8月の末から10月まで播種できます。日当たりのよい冷涼な環境を好みます。花の終わった花がらや枯れた葉をこまめに取り除くと病気が出にくくなります。また月に1回ほど追肥をします。液肥の場合は10~2週間に1度、800~1000倍に薄めてやります。また開花が進んで徒長してしまったら地際から5節くらいのところで切り戻し追肥をすれば約1ヶ月後に再び花を楽しむことが出来ます。

アジュガ  シソ科  多年草  花期 4月~6月
日本に自生するジュウニヒトエやキランソウもこの仲間です。グランドカバーとしてよく用いられます。ロゼット状に伸びた葉で低く地表を覆い花茎に鐘形をした青紫の小花を密に咲かせます。
<栽培のポイント>
日あたりでも日陰でも生育します。繁殖は春、秋いずれでも株分けをします。
 水はけのよい用土。暑さ、寒さにも強い育てやすい植物です。

レインボーファン(コンテリクラマゴケ) イワヒバ科 非耐寒性常緑多年草(5℃) 原産地 中国 

レインボーファン


紺照鞍馬ゴケとも言いますがシダ類です。葉が環境でいろいろに(虹色)かわる。ほふく性
少し湿り気がある林や森の中、緑豊かな公園などにあります。湿度や光で葉色が変化します。茎の長さが1mくらいに成長する。春か秋にカットして挿し木が出来ます。乾燥に弱い。単独で育てるときは直射日光に当てないとエメラルドグリーンになります。茶色くなってもまだ根が生きている場合が多いので茶色い葉をカットしてそのまま様子を見てください。

シルバードラゴン キジカクシ科ヤブラン属  原産地 日本

シルバードラゴン

暑さ、寒さに強く日陰でもよく育ちます。草形も美しく地被材料としてとして大変優れている。5月~9月に小さい花が咲き秋から冬にかけて果実をつけます。乾燥を防ぐのにも、土の流失を防ぐのにも使われます。宿根草でも植え替えを必要としない品種です。アプローチや塀沿いにも向きます。
<栽培のポイント>
日向でも日陰でも成長する。加湿な場所を好む。自然の代謝で枯れてくるので枯れた葉は切り取り除く。管理は安易。

ガーデンシクラメン シクラメン・ペルシカムをもとに品種改良されたものが多いです。サクラソウ科 原産地 地中海沿岸、北アフリカ~中近東
草丈 10~20㎝ ひなたから~半日陰 耐寒温度は−5℃程度。

シクラメン

冬の鉢花の代表ですが、比較的寒さに強いところもあり、場所によっては戸外でも冬越するところがあります。
花期は10月中旬~3月、花弁は5枚。開花途中で反り返りガクを包み込むような形になります。
霜や雪で花や葉が痛みます。暑さには弱いので風通しの良い半日陰で管理すると夏越し比較的に容易になります。乾燥気味に育て水と肥料を施しません。
日照が足りないと徒長して花数が少なくなります。
水やりは根が張れば降雨のみで大丈夫です。鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと。花や葉に水がかからないように。肥料は元肥として牛糞や緩効性化成肥料など混ぜこむ。
追肥は9月~3月の間は月に1回程度緩効性の化成肥料を液体肥料を2週間に1回併用してもよい。