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「新空港占拠」新見大河に思い馳せすぎて、観覧車シングルライダーになってきました。

「新空港占拠」の新見大河好きを拗らせに拗らせ、突然横浜へ行きました。
新幹線で約4時間。

もはや知らない人もいるかもしれないので、以下新見大河の情報です。

•2024年1月〜3月放送のドラマ「新空港占拠」に登場したテロリストグループのひとり。演:SixTONESジェシーさん。
•ずっとやたら「色気」(主観)
•「最愛の人」を殺されたために占拠計画に加担。最愛の人は恋人でも婚約者でもなく、実の姉
•演じているジェシーさんが無免許であるにも関わらず、職業がタクシードライバーの設定。無理するな。
•警察でもないのにやたら銃の扱いがうまい
•人の話はあまり聞かない。
•作中の住所(本籍地か現住所か不明)が本牧。
•最終的に死ぬ。

※新空港占拠およびスピンオフはHuluで見られますよ!

ロケ地巡りとかではなく、マジでほんとに「キャラに想いを馳せる」ためだけに行きましたが、横浜って、やっぱり都会ですね。
ビールバイクとかいう、昼間から飲んだくれたちが乗るでかいトゥクトゥクみたいな、ゴキゲンな乗り物がゆったり走っていました。
彼らの爆笑と、爆音で流れる「情熱大陸」に追い抜いたり追い越されたりしましたし、とても小さいわんこをお散歩させているお姉さんがいるなあと思ったら、ミーアキャットだったり。
色々な人がいる、本当に。
三度見しました。み、み、ミーアキャット!?

飲んだくれ専用複数人乗りチャリが存在したり、ミーアキャットが普通にお散歩しているなら、新見大河みたいな、タクシードライバー?流石に嘘でしょみたいな、やたらセクシーなドライバーがいてもおかしくはないです。
うっすらカオス。横浜。
新見大河、ほんと、なぜタクシードライバー?
雑談とか、非効率な会話とかめちゃくちゃ嫌いそうなのにね??
職場でもうまくやれていたのか心配。
すべての雑談を「で?」で終わらせてきそうじゃないですか?
社交性の死。


山下公園にも初めて行きました。ここが有名な……!
山下公園に憩う家族連れを見ながら、新見大河も、小さい頃はここにご両親とお姉さんと来たのかな……などと思い馳せました。
柵に乗り出しては、大河、海に落ちるよって新見ママとかに心配されたりなんかしてさ……。(と、ここで涙さしぐむ)
作中、もう2ヶ月連絡取れてなくても警察に言わないんですよ、ご両親。
そんなん、家族関係良好だったら絶対言うでしょう。
あったはずなんですよ、彼にも……素直に可愛がられていた時代が。
新見家はいつからどうしてああなってしまったのか。
どなたか書いてくださいませんか。
ノベライズ、待ってますが……??

そして夜、陽が落ちるのを待ってからコスモワールドへ。
絶対に乗りたかったんです、夜の観覧車。
コスモクロック21シングルライダー無害、爆誕です。
時々刺さる、視線。
カップルってもっとふたりだけの世界に浸ってて、周り見えてないんじゃないのですか?? 見るな、こっちを。
そんな奇異の視線を受けながらもなぜ乗りたかったのかと言うと、新見大河と観覧車に乗ってみたかったから。に他なりません。

…………。

何を言っているのかわからないと思いますが、夢女視点的な話です。
新見大河さんは、観覧車に乗ったとて、仮に彼女相手でも会話しなさそうだな、という偏見を持っています。
ずっと、ふーん……って外を眺めていそう。

斜向かいに座ってほしい。

と、なるときっとわたしは彼の後頭部ばかりを眺めることになるのだなあ……と思い、でも、なんにせよもう死んでいる人(キャラ)だし、夢女的なデートの妄想したかったのに、シンプルに追悼の気持ちになりました。
行こうと約束していたのに死んでしまったから、彼を思い出しつつ1人で観覧車に乗ることにした歳上女性の気分(彼女ではない)。
彼女じゃないけど、情が移っているから涙も滲むってものです。
たぶん匿っていたんですよ、彼がご両親と連絡が取れなかった約2ヶ月のどこかで。
あるいは、2ヶ月ずっと。
中学に上がるくらいまでは家族とも乗ったかもしれないですよね。
この夜景を見たのかな……。

ゴンドラの窓についた雨粒、きらきらして綺麗でした。
近くのあかりが反射して、金色の雫となって光っていて、季節外れのイルミネーションのようでした……。
新見大河、そういう情緒はなさそう。
そういう男だよ、あなたは。

それはそれとして、冷静な部分のわたしは、新見大河には海とか雨とかのイメージがあるよな〜、と真っ黒の水を湛えた横浜を見下ろしていました。
水のイメージがつきまとう。
水の中で瀕死になっていたのは、お姉さんの方なのにね。
新見大河、別に海で死んでいないんですよ。
普通に建物内で銃で撃たれて死んでます。
それから、なんかちょっと意外なほど、「横浜という港街」と「死んでしまった新見大河」ってすごくしっくりくる組み合わせだな。と思いました。

死んだ男と港町の親和性。
なぜでしょうね。
目の前に広がる海は遠い外国にだって繋がっていて、どこにでも行けそうな気がするのに、船がないことには実際どこにも行けないからかな。
船が港を離れるイメージに「もう会えない人」を想わせるから?

船を持たないので、どこにも行けないわたしは、時間の先へ行く人を見送るばかりです。
過去や思い出に囚われがちで、だから、残される側として港町に親しみを覚えてしまう。
船がなければ、船に乗るいろいろのちから……経済力、行動力、判断力などがなければ、見送り続け、留まるしかないのです。
思い切り、とか。
いずれ潮風に晒され続け、そこで錆びて、朽ちてゆく人生をどうにもできずに眺めている。
わたし、死んだ人や過ぎ去ったもの、虚構ばかりを好きで、現実をちゃんと生きるのにはあまり向いていません。
だって高校生の頃になりたかったものが「剥製」ですよ?
時間が過ぎるのが早過ぎて、速度に対応できてない。
オタク、もう新見大河のこと忘れた?
新見大河はフィクションの世界の人ですけれど、オタクももうそんなに新見大河に騒がないし、作中の世界でだって、きっと彼はもう忘れられていくだけの存在、事件なんて、当事者以外は犯人が捕まればおしまいですものね。

寡黙で、人の話なんて全然聞かずに大暴走する新見大河のことを好きなのは、彼は自分で自分の道を進んだから。
彼はちゃんと船を持っていて、それが泥舟だろうが、舵の取り方を間違えていたのだろうが、自分の力で進んでいったから。
それはわたしにはないものです。
もしあの世界の住人で、本当に彼となんらかの関わりがある人生だったら、連れてって欲しかったと思います。
わたしは、自分の人生を、自分の意志にのみ従って、選んで、力強く進むことが出来るタイプではないです。
二の足踏んで、港に残り続けてしまう。
だからこそ、ああいう、コミュニケーションを諦めてしまうほど烈しい人に、その強さと美しさと意志の激しさに、わたしは隷属することで存在意義を見出してしまう。
あなたが、生きる理由なのだ、と勘違いしたい。
そういう人の人生に巻き込まれてしまいたいのです。
白馬の王子さまなんかどこにもいないけれど、今から死に向かう騎士ならどこかにいるかも知れない。
あわよくば強引に連れ去られたいし、そのまま一緒に沈んで死んでも良い。
そちら側に行きましょう。
盾以外の役に立たないけど、逆に盾になる程度の役には立ちますよ。

冷静に考えるとマジで狂人(くるんちゅ)。
ずっとなに言ってるのでしょうか。
そもそも、まともな大人はドラマの登場人物への気持ちを拗らせて、突然旅行に旅立たない。

わたしの新見大河への好きって、忠誠とか心酔に近い気がします。
跪いて、手の甲にキスとか全然したい。
永遠の愛とか誓わないですが、忠誠なら誓いたいです。
ひとりで行く天国よりも、この人、と決めた人と落ちる地獄の甘美さったらないです。

無害

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