恐怖スイーツビュッフェこと「ファントムシータ」のMV鑑賞会をしましょう。

ハロウィンシーズンですし。

ファントムシータちゃまたちを見ていると、「怖さ」というものには色々種類があるのだなぁと気付かされます。
一緒に怖くて可愛い世界を覗き見しませんか。

「おともだち」

「私たち、『ともだち』だよねぇ？」
ヒトコワ系のデビュー曲。
後ろからぎゅ♡　おてて繋いで歩きましょ♡
微笑ましい女の子特有のスキンシップは牽制と支配として目に映り、とっても陰湿。
開始25秒でその年頃の女の子特有のべったりした怖さが染み出します。
有刺鉄線の指切り、血が流れても絡めないといけない小指の痛み。
「え～～カワイイ～～♡」と口では言っておきながら、LINEとかで「ブスのくせによ」とか言うんですよね。そもそも、本当の友達ってわざわざ「ともだち」を強調しませんし……。
誰が誰を貶めて、誰と手を組めば生き残れるのか。
こっくりさんのふりして無実の子を犯人に仕立て上げて笑った誰かがいますね。ずっと陰湿です。じめじめじっとり。誰も信じられない。怖い。

「キミと××××したいだけ」

使われなくなった旧校舎には、なにかいる。
背中がぞくぞくする。ホラーといえば、という怖さ。
この5人の少女たちに実体はあるのか？男子学生が見た悪夢なのでしょうか……？男の子はもしかしたら最初から死んでいた…？
気配に振り返るけど、なにもいないんです。見られている気はするのに。
「いるの、いないの？」的な怖さがあります。
魔法陣のように張り巡らされた赤い紐。男の子を中心に、ぐるぐるかごめかごめのように歩く女の子たち。
けれど、彼女たち自身がその紐に縛られマリオネットがごとくに吊り上げられるシーンもあるのですよね……この子たちが怪異というか、この場所自体がなにかいわくつきだったのでしょうか。
画像の質感もあいまって、90年代心霊ブームを思い出します。
このMVねこちゃんいます！！(重要)

「魔性少女」

美しい少女たちの正体は？クリーチャー系の怖さ。
妖精さんのように愛らしく薔薇の園で戯れる彼女たちですが、サビ直前に箱に入った生首が「ねえ」と笑いかけます。
こっちが本体か！？
まるでマッドサイエンティストの研究室。
あるいは錬金術師の秘密の部屋。
こういう、美しい存在の正体が醜い化け物、みたいなの大好きなんです。
この清楚で可憐な妖精さんたち、自分たちを維持するために生きた人間が必要なのか、正体がばれてしまったから口封じに始末するのか……？
誰か小説書いてほしいです。読みたい。
「キミバツ」もですが、彼女たちの世界において、男の人がほんのお飾りなの、いまだ男性がかなり幅を利かせる地方にお住まいのわたしにはちょっと小気味良いです。

「花喰み」

生える植物、流れる血のような衣装、箱詰めの少女たち。
グロテスク系の怖さ。
美醜に捕らわれた女の子たちがあらゆる方法でおのれをいじくりまわし、変貌してくさまを「花が顔から生える」という美しくもグロテスクに表現しているように思えてしまいます。
美しくなければ暗い箱のなか、美しければ透明のショーケース。
本当はもうずっと寄生する花に蝕まれ、自分の顔もわからないのに、人はそれを「綺麗！」「可愛い！」と言う。
自分を許せない女の子たちが増殖していくかのようなカットもあります。
怖いね。

色々好きに言いました。ほんとコンセプト大好きアイドルです。
MV解釈が正解かどうかは……わからない…。
星座描いてたらごめんね！！
ポエム語彙なのはもはや持病。飲み込めなかったらペッしてね…。
かもめはかもめ、わたしはわたし、人には人の乳酸菌……。
あと、覗き見ませんかとかちょっと気取ったことを言いましたが、覗き込んだ穴からアイスピックのようなもので目玉を突かれそうですよね。
おっかないですね。
「魔性少女」の凛花ちゃま、目玉喰ってましたし。もぐ…。

普段の彼女らは、まだ幼さを残した元気でカワイイお嬢さん方なので、そのギャップも魅力的です。
一生懸命頑張っていて、もうそれだけで可愛らしい。
もなちゃんなんて17歳になったばかりですよ。もはや娘でもおかしくない年齢の女の子たちなので、さすがにひとさまには言いづらく、Twitterとかnoteで思いの丈をぶつけては「素敵だ！！！！！」と大暴れ。
ほんとこういう雰囲気の女の子って大好き……。
なりたかったこれに。ああ。

そんな彼女たち、10月30日にファーストアルバム「少女の日の思い出」が発売されます！
……魔除けトレーディングカードってなんですか！？笑
すごくよけてくれそうではあります。
清めるとか除霊とかじゃなくて「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」の方で。

無害