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作業ログのススメ2

はじめに

 前回、作業ログを大まかにですが説明しました。(前回へはこちらをクリック)
 今回は、もう少し具体的に説明したいと考えています。
 前回書いた、作業をする前に作業リストを書き出す、というものです。
 これをもう少し具体的に説明したいと思います。

作業リストを書き出す

■■【2016/09/09】■■
■inGame
◇作業
・福猫の左右移動で、福猫を傾ける。
・skyObjectData.position の補正。
・水色雲の作成。

 これは、「福猫じゃんぷ弍」というiOSのゲームの作業ログです。それを書き出した作業リストの形式に修正したものです。

短期的なスケジュールとしての使い方の例

 もし、これが、1日で終わらなそうな場合、下のようにしてして、翌日の作業にします。

■■【2016/09/09】■■
■inGame
◇作業
・福猫の左右移動で、福猫を傾ける。
・skyObjectData.position の補正。

■■【2016/09/10】■■
■inGame
◇作業
・水色雲の作成。

作業していて、追記した例

 実際に作業を行なって、作業中に発生した事を追記した作業ログです。

■■【2016/09/09】■■
■inGame
◇作業
・福猫の左右移動で、福猫を傾ける。
・skyObjectData.position の補正。
・水色雲の作成。
 サイズから雲の配置。
 ヒットサイズの生成。
・ヒットチェックの修正。下、横からのヒットがおかしい。
・ヒット方法の修正。
 ヒットした際に、補正量の少ない向にアジャストする。
 その他調整。
・水色雲の作成。
 雲の拡大縮小アニメーション。
 共通移動用変数の作成。
・バグ
 設定画面で、スライドバーが出ない。XMLの修正。
・水色雲の作成。
 中心用変数。
 移動距離と移動種類から中心位置の決定。
 移動種類からθの決定。
 雲の移動処理。

 不具合など、一度書き出す事で問題点を整理しています。
 細かく書いているようですが、実際のコーディングよりは粒度が荒いです。

作業の途中の例

 作業の途中では、作業中の箇所とこの先行う箇所が分かるように、1行開けています。
 こんな感じです。

■■【2016/09/09】■■
■inGame
◇作業
・福猫の左右移動で、福猫を傾ける。
・skyObjectData.position の補正。
・水色雲の作成。
 サイズから雲の配置。
 ヒットサイズの生成。
・ヒットチェックの修正。下、横からのヒットがおかしい。
・ヒット方法の修正。
 ヒットした際に、補正量の少ない向にアジャストする。
 その他調整。
・水色雲の作成。
 雲の拡大縮小アニメーション。
 共通移動用変数の作成。
・バグ
 設定画面で、スライドバーが出ない。XMLの修正。
・水色雲の作成。
 中心用変数。
 移動距離と移動種類から中心位置の決定。

 移動種類からθの決定。
 雲の移動処理。

 下から3行目に空白行が入っていますが、ここから上が作業済みの箇所。
 その下が、まだ行なっていない、つまり、これから行う箇所、となります。
 これが何の役に立つかというと、これだけやった、残りはこれだけ、というのが可視化され、作業のモチベーションの維持に役立っています。
 また、次の複数プロジェクトを同時に行う場合にも、役立ちます。

複数のプロジェクトを同時に行う場合に便利

 作業ログを書いていて便利なのが、複数のプロジェクトを同時に行なっている場合です。
 一つのプロジェクトAを行なっていて、何かの都合で別のプロジェクトBを行う場合、プロジェクトBの割り込みが終わったら、プロジェクトAに戻りますが、その時「あれ?何をやってたんだっけ?」という事を防ぐ事ができます。
 直前までやっていたプロジェクトAの内容は、プロジェクトAの作業ログに書いてありますし、先の1行開けた場所を見ればやっていた作業に頭を戻す事ができます。
 これ、プログラムを書いている人ならお分かりの通り、作業ログが一種のプログラムで、割り込み処理が入って、それが終わったら元のプログラムに戻る、という手続きを人間が行うように定型化したものです。
 コンピュータでもそうですが、割り込み処理からの復帰にはオーバーヘッドが発生します。これは人間の場合もそうです。そのオーバーヘッドを少なくする、という仕組みとして使っています。

おわりに

 今回は作業ログの具体的な使い方をご説明しました。
 次回は、作業ログを使って一度やった作業を定型化して効率化する、というのをお話ししたいと思います。

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