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友野雅志の宇宙ーTomocosmosー作品いろいろ
2019年12月8日 09:55
管のなかをわたしが生まれる前の風が吹くフルートのような欲望と土の器のようなしずかな寝息散水車がときどきはしりつまった排水管が破裂する聞いたことがない和音わたしの空にあたらしい笛が鳴る風を止め星のまわりに熱を込めてわたしの生を素通りしてあたらしい笛が鳴るつよい冷たい視線と空を凍らせる声見たことがない未来と記憶されない過去が布団のなかで風がすぎるたびにかなし
2019年12月1日 18:27
しあわせってやつはながい脚をもっているすわるには脚もかたいお尻もじゃまであるだから見たことがない父はそう言った徹夜続きのくぼんだ眼でまた ひとりで泣きながら枯れゆく花に眼を向けれない孤独のなかでだから わたしはしあわせという音は知っている世界がよく見えない時しあわせだった赤ん坊の声をきく時しあわせだったはじめて触れるものにキスする時しあわせだった父のしあわせそして かなしいことにそれはわたしのしあ