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【暇つぶし】アジカンの良さを伝えたいだけのnote

こんちは、MTMです。
今回はちょっと趣を変えて、自分の好きなバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の良さを広めたいなってだけの記事です。

2022年冬に放送された覇権アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」、おそらくこのアニメをきっかけに最近アジカンを聞いたよ~という人は多いのではないでしょうか。
ただ私のアジカンとのファーストコンタクトはそれよりちょっと前のことで、2016年放送の「僕だけがいない街」のOP曲「Re:Re:」から興味を持ちはじめ、気づいたら沼にハマっちゃっていました。


ASIAN KUNG-FU GENERATIONの良さって何ぞや

https://www.sonymus」c.co.jp/artist/ASIANKUNG-FU/profile/ より

簡単にまとめると

・ギターボーカル後藤正文(Gotch)の文学的な歌詞と唯一無二のボイス
・The王道のロックバンド
・メロディが堪らん

とかですかね…?

なんていうか、本当にメロディが凄く良いんですよね。聞けば聞くほど…っていうスルメの様な良さがあるんです。それでいて聞けば一発でアジカンとわかるサウンドもまた一つの魅力。まあこれは口で説明するより実際に聞いてもらった方が早いですね。

歌詞

続いて歌詞。アジカンは曲を作る際メロディを先に作ってから歌詞は後付けでやるバンド、なので歌詞そのものはスピッツの様にちょっと抽象的というか難解だったりします。何か言いたいこと、伝えたいことはわからなくないし、全部の曲が難解とは限らない。ただ全体的にメロディに合った言葉を用いた結果、曲が成り立っているみたいなのが多いですね…。考えるんじゃなくて感じろ、みたいな。

チャットモンチーのボーカル、橋本絵莉子とコラボした「All right part2」なんかはその代表例かも知れません。この曲の歌詞はあいうえお作文で出来ています。


居間のソファーの肘掛け
うずくまる猫と
エディと言う名の犬の模型
起き抜けに濃い珈琲を注いで
加糖を
嫌うビターな言葉
苦し紛れの嘘
気怠い午後に別れを告げ
心を解き放て
口ずさめよ
オールライト
左脳
死んだように生きるより
少しはマシだろ
精子のように樹海を抜け
そういうときは右脳に聞け
誰かの
地下室で歴史を
詰め込むだけなら
手を握り君とハグをして
溶けるようなビートが
(ここからサビ)
愛のよう
祈りのよう
(以下略)


これはあいうえお作文だから意味が分かりにくいんじゃないの?と思うかもしれませんが、基本的にこのバンドの世界観はこんな感じ。
「精子のように樹海を抜け」とか、「せ」の文章に精子を持ってくるのが最高にGotchワールドしててすごく良い。
こういう少し純文学的で難解な表現こそがアジカンをアジカンたらしめている一つの要因だったりするんですよね~。

個人的にいっっっち番好きなフレーズは「新世紀のラブソング」のこれ。

息を吸って 生命を食べて
排泄するだけの猿じゃないと言えるかい?

これは初めて聞いたとき、そのあまりにも強烈なワードセンスが私の心に深くぶっ刺さりました。歌詞の一つ一つを切り取っていくと響くフレーズが多いのも好きポイントです。

そしてゴッチの声。彼の声質って初期と最近の奴でメッチャ異なるんですよね。最初期の「未来の破片」や「遥か彼方」なんかは今の彼に歌えるのかな?ってぐらい全然違うし。
鋼の錬金術師アニメOPの「リライト」は2016年に再録されていますが、オリジナルverと再録ver、この二つを聞き比べれば違いがよく分かると思います。

↑オリジナル

↑再録

…発声も声質も結構違うの分かりますよね?昔のは若さエネルギー全開の「消してえええ」、再録は少し衰えた分渋みを増した「消してえええ」。風貌も国公立の陰キャ理系大学生から、朝からスタバでコーヒー片手にMacを開いて作業をしているイケイケおじさんに変わってしまいました。
どっちが良いとかは一切ないです。昔には昔の、今には今の良さがあるのでどっちも最高だよね〜。

全然関係ないけど「君の街まで」のMVで困惑するここのゴッチ大好き なぜ困惑しているかはMVをチェックだ🫵

初めてのアジカン

「世代じゃないし20年もやってるバンドなんて曲多すぎて何から聞けば良いのかわかんねぇよ😡!!」
すげーわかる。まーたしかにどちらかというとオジサン()よりのバンドですし、曲も結構出してて、令和の時代となった今では露出とかも少ないから触れる機会も少ないですよね〜。

ではこんな時、皆さんは何をすべきか?
そうですね、まずはベストアルバムを聞け。

とりあえずこれらを一通り書いておけばホームタウン以前の有名&良曲はある程度把握できるんじゃないかな?と思います。神〜!

オススメのアルバム

しかし、しかしです。これから言うことはこの上なく厄介な事であると分かった上で言わせていただきたい。
やっぱりアルバムはアルバムとして聴く事で更なる発見やベストアルバムでは得られない良さってものがあると思うんですよ。
という事で好きなアルバムを紹介させて下さい…。

ソルファ

アジカンのアルバムといったらコレだよね!的な風潮のある代表作。「リライト」「君の街まで」「Re:Re:」といった人気曲がありながら、その他の曲も非常に素晴らしい出来となっており、「振動覚」や「海岸通り」「サイレン」は私のお気に入り曲の一つです。とにかく捨て曲が存在しないのがこのアルバムのすごい所。2016年にはソルファのアルバムごと再録されています。一つで二度美味しいアルバム。

ワールドワールドワールド

このアルバムは13曲全ての曲を聴く事で初めてアルバムとして完成する作品。(わかる人にわかりやすく言うとミスチルの「深海」みたいな)ちょっと説明長くなりますけど、その点について解説します。

まず初めに「ワールドワールドワールド」の緩やかなインストから始まります。例えるならジェットコースターの初めの上り坂。徐々に曲調が上がっていき、次第に強烈なドラムの音と共に頂上へ到達!

そして流れる「アフターダーク」で完全にテンションをブチ上げにかかります。最初からクライマックスとはまさにこの事ですね。アップテンポのまま「旅立つ君へ」と流れ、曲のアウトロから気付かぬうちに次の曲「ネオテニー」へと繋がります。ここの繋ぎはマジで自然すぎるのでアルバムじゃないと絶対に味わえません。
トラベログ」「No.9」とアップテンポの曲が続き、「ナイトダイビング」ではギター喜多健介の貴重な歌唱パートを堪能。「ライカ(初めて宇宙に行き死んだロシアの犬の名前)」「惑星」。
ここら辺は結構歌詞としては暗め&政治的なものが多いです。「ナイトダイビング」は夜の街を1人で彷徨う男の孤独が描かれ、「惑星」では途中アメリカ軍に対して言及している所が(揺らめく星の旗に数えて52番目に/本当は誰の言いなり)。「ライカ」は曲調とは裏腹に歌詞が絶望的。
「No.9」はアジカンの曲としては分かり易く直接表現で反戦•核廃止が歌われています。(炸裂 目も眩む熱さで何もかもみんな吹き飛んだ/Mr.パトリオット(Patriot=愛国心) もう何も落とさないで 同じことで もう誰も泣かないでくれ 繰り返さないで)
とりあえずゴッチの政治思想については語り出したら色々アレなんでそんなに深く語りません。

そして迎えるのが「転がる岩、君に朝が降る」。

ここでアフターダークで迎えた日没から夜を越えて、文字通り朝が降ります。まるで陽の光によって先ほどまでの「闇」を洗い流すかのように。
この曲マジで最高なんですよね歌詞が。理想と何も持たない無力な現実、その違いに絶望するけど、それでも朝と共にほんのちょっとのやる気をくれる応援ソング。
話変わるけどコレをぼざろのエンディングに持ってきたアニメ製作陣&はまじあき先生、「理解ってる」。
そして「ワールドワールド」で段々とメトロノームの音が落ちてきて終了………と思いきやここから「或る街の群青」が始まり、「新しい世界」で俺たちの冒険はここからだ!的なエンドでアルバムは終了。
つまりこの「ワールドワールドワールド」では夜から夜明け、そして朝というストーリー仕立てのアルバムとなっている訳です。うーん堪らん。

オススメ曲

とりあえずアルバムは紹介した訳ですが、ちょっと自分の好きな曲を語らせてくれぇ…。
とりあえず、おすすめ曲を泣く泣く8曲にまで絞って紹介したいなと思います。

君という花

初期アジカンの中でも屈指の名曲
一発目から引き込まれるドラムの入りと癖になるギターリフ、そしてテンポ良くつらつらと流れ込む歌詞が上手く重なり合って一度聴いたらもう忘れられない中毒性の高い曲です。
もえ~もえ~とぅっとぅらりとぅっとぅ~とぅらりるれら~とぅらりらっらっうあーうあーちゅっちゅうおぃえー とぅっとらりるれら~とぅらりらっらうやーうやーちゅっちゅっちゅせいやっせー イエーイエーイエーイエーイエーイエーイエーイエーイエーイエーイエーイエー いえーいいぇいいぇいいえぇー いぇえー

ワールドアパート

若いGotch。この曲はサビのブチ上がりシャウトがハンパない。この頃のゴッチ特有の喉のガラつき具合がめちゃくちゃ良いんですよね。若い、とにかく若い。バチくそにカッコええです。こういうのこそが「昔のGotchでしか出せない良さ」なんじゃないかなーと思います。

極楽寺ハートブレイク

江ノ島電鉄の各駅をイメージした曲を、一発録りで収録したアルバム「サーフブンガクカマクラ」(他の曲の名前は「江ノ島エスカー」とか「稲村ヶ崎ジェーン」とかいやこれアウトだろ)その中にある一曲がこの「極楽寺ハートブレイク」です。
この曲は初めてイントロのギターを聴いた時に「あ、これは絶対好きな曲だ」と確信しました。
さっきのアルバム紹介に書きませんでしたが、良曲揃いなのでサーフブンガクカマクラは是非聴いていただきたいです。

或る街の群青

アジカンの良くある特徴としては、暗い鬱屈としたイントロの入りからサビへと盛り上がる曲が多いです。これはその代表とも言えるような曲です。とにかく展開の仕方が神。イントロからAメロBメロサビ間奏アウトロ全部がうわあああああ!ってなるぐらいカッコいいのよ、もう。
あ、MVもアジカンの割にはめちゃくちゃ良いです!

十二進法の夕景

これも先ほどの或る街の群青と同じく、イントロからサビへの盛り上がりが神がかった一曲。
最後に来る大サビでの爽快感は私のクソ貧ボキャブラでは表せないほど素晴らしいです。歌詞も非常に詩的で美しい表現が多く、これを聞けばアジカンの良さが伝わるんじゃないかなぁ…と考えています。

Re:Re:(2016ver)

至高のクソ長イントロ。その長さ実に約100秒
でも待ってくれ、本当にこのイントロ長いけど飽きないから、マジで。逆にイントロだけを何回も再生してる、なんて人はファンの中にいそう。
この曲は「僕だけがいない街」の主題歌として使われた訳なんですけど、曲自体は昔からあるのにまるで歌詞が僕街の世界観とまんまマッチしてるのも凄い所。ゴッチはタイムリーパーだったのか…?

ソラニン

この曲は浅野いにおの漫画「ソラニン」、その作中に出てくる歌詞にゴッチがメロディを付けて出来上がった作品です。
もうね、歌詞が良すぎるんだよ(涙)

たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して
もう さよならなんだ
 
さよなら それもいいさ
どこかで元気でやれよ
さよなら僕もどーにかやるさ
さよなら そうするよ…

ソラニンとはジャガイモの芽に含まれる毒素のことです。でも一見悪いように見えるソラニンは実を言うとジャガイモの成長には欠かせない物。
青春時代の切ない別れ未来への前向きな気持ちをジャガイモの毒素に例える、そんな歌を書いた浅野いにお先生、控えめに言って神か?
言わずもがなサウンドも良き。最初のイントロだけで飯食えるしラストのシャウトで人生は満たされるよ。漫画も良かったら読んでね。

荒野を歩け

森見登美彦原作のアニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」の主題歌。夜の街を散歩しながら聴きたい曲ランキング第1位です。
個人的には後期アジカン作品の中ではこれがブッチギリで一番好きかも。最近の洗練されたゴッチの歌声がこの曲に合いすぎてて良いね…ってなる。
このバンドは今も昔もこれからも変わらないんだな、流石だなと感じさせられた一曲です。

おわり


いやー愛が深すぎて5000字も書いてしまった…
正直自分の乏しい感受性と文才のせいでアジカンの良さがフルに伝わり切れていない気がしますが、ちょっとでも興味持ってもらえたら超嬉しいです。
アジカンの曲は名曲が非常に多いので超簡単に沼にはまります。ほんとに気を付けて!

再見👋


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