一方通行だって良い、私は愛を絶やさないために、地上から家の窓を見上げる。
幼児のいる家庭の朝は、多忙になるかと思う。
我が家も例に漏れず、基本多忙。
でもたまに全員早起きできて、余裕のある朝がある。
私は一番最初に家を出るのだが、外に出て、上を見上げると、家の窓から子ども2人と夫が、私を見下ろして手を振ってくれることがある。
だが、この時、誰一人私を見ていないのだ。
誰とも目が合わない。
3人とも、空(くう)を見つめている。
こわい。
なぜだ。
私が喜ぶから、見送るフリするけど、あくまでフリで、一つの社交辞令に過ぎない、彼らにとってはつまらない行事なのだろうか。
窓から手を振り、振り返すという、私にとっては忙しい朝の束の間の癒やしタイムは、彼らにとってのもうやめタイムなのだろうか。
悲しい一方通行。
倦怠期の愛ってこんな感じなのだろうか。
それでもやっぱり、私は毎朝、家の窓を見上げる。
私からの愛は途絶えることのない様に。
(もう、やめたげて)
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