見出し画像

中古マンション価格!なぜ千葉県だけ11%も成約平米単価が下落しているのか調べてみた。

こんにちは!中古マンション売却コンサルタントのツノダです。

いつもご覧になっていただきありがとうございます。

本日は「中古マンション価格!なぜ千葉県だけ11%も価格下落しているのか調べてみた。」というテーマでわかりやすく解説いたします。

もしよろしければ動画もご覧ください


中古マンション市場で何が起こっているのかわかってくると思いますので、もしよろしければ最後までご覧になってください。

マンションを売りたい方、買いたい方はもちろん、興味だけはあるという方など、ぜひ多くの方にご覧になっていただければと思います。

【2020年4月のエリアごとの成約平米単価】

2020年4月の中古マンション成約平米単価は東京23区はマイナス1.6%の微減でしたが、千葉県はなんとマイナス11.3%という大幅減となりました

横浜・川崎市は+0.1%に対して、神奈川県他エリアはマイナス7.2%ということで、都心よりも郊外の方が下落率が高いという結果になりました。

詳しくはこちらをご覧ください。


この原因について本日は深堀してみたいと思っています。

画像1

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構

【東京23区の成約平米単価】

そこで、より詳細のデータを確認しました。

都心3区 前年同月比 ー2.5% 城東地区 前年同月比  +0.7%

城南地区 前年同月比 -2.0% 城西地区 前年同月比  -1.5%

城北地区 前年同月比 -3.7%

ということで、城東地区だけ上昇しています。しかしながら、平均築年数をみると、城東エリアは0.51年新しくなっているので、実質はプラスマイナスゼロです。

逆に都心3区は1.76年古くなってしまうので、同じく実質はプラスマイナスゼロです。

コロナショックで誰もが価格下落を予想するかもしれませんが、今のところ、東京23区のマンション価格は実質的には変わっていないといえます。


【千葉県】

問題は千葉県です。前年同月比で成約価格が-11.3%となっています。

同じようにエリアごとにわけてみます。

総武地区(市川市・船橋市・習志野市他)前年同月比 -17.7% 

常磐地区(松戸市・柏市・我孫子市他) 前年同月比  -1.7%

千葉市                前年同月比 ー16.6%

同じ千葉県でも松戸市はほぼ下がっていないというか、平均築年数が4年古くなっているので実質は上がっている印象です。

逆に総武地区・千葉市は大幅に安くなっています。ただ平均築年数も総武地区で6年、千葉市も3年古くなっています。

ということで、単純に価格が下がっているのではなく、古いことを妥協して無理ない負担で安い物件を探そうとしているような流れが考えられます。

ということで今度は千葉市に焦点を絞って、調べてみました。

【千葉市内で3物件ピックアップ】

ここで千葉市内で適当に3物件ピックアップして、実際に安くなっているのかを調べてみました。

リビオ海浜幕張ラヴィアンコート(平成22年築・幕張本郷18分)

低層階が坪110万円で成約しており、過去の事例とほぼ同じ単価

ウェリス稲毛(平成26年築・稲毛駅5分)

上層階が坪180万円で成約しており、同じく過去の事例とほぼ同じ単価

パークホームズ稲毛小仲台(平成26年築・稲毛駅12分)

中層階が坪170万円で成約しており、同じく過去の事例とほぼ同じ単価

ということで、すべての物件が過去の事例と変わらない単価で成約しているという結果になりました。

私は千葉市に詳しいわけではないので、地元の業者からすれば、このマンションはもっと高くとか安いとかのツッコミが入るかもしれませんが、どう考えても10%とか20%下がっているということは決してないことがわかりました。

【千葉市の成約価格帯】

今度は令和2年4月と1年前である平成31年4月の価格帯別の成約数を調べてみました。

比較すると、令和2年4月は2000万円台とか3000万円台の成約割合が減って、1000万円が大幅に増えています。

成約のほとんどが2000万円未満となれば平均価格は下がるわけです。

平成31年4月

令和2年4月


具体的な成約件数ですが、

1000万円台は前年同月比74%ということで減っているのですが、2000万円台と3000万円台はほぼ30%に減っています。

もちろん平成31年だったら2000万円ちょいのお部屋が令和2年には1000万円台になったりということもあるかもしれませんが、それはあってもごく一部と考えています。

比較

【結論】

ということで、千葉県のマンション成約平米単価は11%下落しているのですが、実際に安くなっているわけではなく、1000万円台の成約が減っていないため、平均が下へ引っ張られているということがいえそうです。

言い換えると、1000万円台の成約が比較的減っていないため、結果1000万円台の成約割合が増え成約平米単価が下がったといえそうです。

こんな時期でも売れ行きが落ちていない1500万円はどんな資金計画になるかというと、100%ローンを組んでも毎月38,937円

※35年ローンで金利は変動0.5%でシュミレーション

仮に管理費・修繕積立金で毎月25,000円、固定資産税が毎月5000円(年60,000円)かかっても合計毎月68,937円です。

もちろん、諸費用やリフォーム代も必要になりますが、どんなに不景気になっても月7万円くらいなら払えるということで、成約が減っていない可能性が高いと思っています。

【本日のまとめ】

東京23区の成約平米単価はマイナス1.6%ですが、平均築年数も古くなっているため、実質は変わっていません。

千葉県は-11.3%と成約平米単価は大幅ダウン。特に千葉市や船橋市・市川市は-15%超と減少率が高い。ただし、平均築年数も船橋エリアで6年、千葉市で3年古くなっている。

千葉市で3物件ピックアップしましたが、価格下落はみられない。

千葉市の価格帯別の成約数を調べると、1000万円台の割合が大幅に増えている。1000万円台であればランニングコストも含めて月7万円弱で購入できるため、比較的成約数が減少していない。

よって、単純に成約平米単価が下がっているわけではなく、1000万円台の成約に引っ張られて、成約平米単価が下がっているといえます。

本日は以上です。

ご質問等ございましたらお気軽にお願いします。

また、売却相談や査定依頼などもお待ちしております。

最後までご覧になっていただき、ありがとうございます。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?