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【6月22日ワールドミッションレポート:🇰🇷韓国「歴史的視点から見る朝鮮半島の福音化(1)」】

福音の広がりは通常、外国からの宣教師の働きに帰される場合が多いが、朝鮮半島の場合、それとは少し異なる物語が展開されたようだ。朝鮮半島での福音化は、朝鮮人自身によってもたらされたのだ。この物語を歴史的な視点から考察してみたい。

山が多い朝鮮半島では19世紀後半まで、厳しい儒教伝統によって縛られていた。国の大部分が外国人には閉ざされていたため、外国の宣教師たちにとって、孤立したこの国に入ることは決してやさしいことではなかった。そこで宣教師たちは、中国伝道に焦点を当てたのである。

18世紀後半、イエズス会の宣教師らによる中国でのキリスト教の広がりは、儒教改革と革新を求める朝鮮のエリートたちに影響を与えた。これらの学者の一人が、1784年に北京のカトリック教会でフランス人イエズス会士によって洗礼を受けた両班(やんばん)と呼ばれる貴族の李承薰(イ・スンフン)であった。彼は朝鮮に戻ると、他の学者仲間数名に洗礼を施し、彼らと共に朝鮮で最初のキリスト教共同体を形成したのである。

当時の李氏朝鮮当局は、新しく生まれたばかりの教会をすぐに発見し、儒教以外の宗教儀式の実施を容認しなかった。李と他の両班たちは処罰され、教会のリーダーである金範宇(キム・ボムウ)は投獄された。彼は拷問を受け、追放されたのだ。後に彼は、この時に受けた傷が原因で死亡してしまったのである。これが朝鮮の教会で最初の殉教者となった。祖先崇拝を公然とやめたキリスト教徒たちは、家族から追放されるだけでなく、迫害や死の危険を冒して信仰を守ったのである。

「歴史的視点から見る朝鮮半島の福音化(2)」に続く。

(プロテスタント35.3%, カトリック9.2%, 仏教23.7%, 儒教2.7%,イスラム0.3%,他)

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