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3-1. 英語のReading(読む)

英語学習中の方で英語が全く読めないという方は少ないと思います。むしろ、読むだけならそれなりにできると思っている方も多いでしょう。ただ、みなさん、こんな経験はありませんか。
・英語を読んでいる途中で疲れてやめてしまう
・一応最後まで目を通したが、内容が記憶に残らない
いずれも読解力が不足しているためです。英語におけるReadingの技能とは、英語をスピーディに読みつつ内容をしっかり理解することです。
たとえば、私の通っていたMBAでは1授業あたり10〜30ページの文章を事前に読んでおくことが求められていました。私はだいたい2〜3時間かけて予習をしていたのですが、アメリカ人に聞くと「今日の事前課題って15ページのケースを読んでくるだけだよね。そんなの20分もあれば終わるよ。」といったことを平気で言っていました。ネイティブと差があるのは当たり前と思うかもしれません。ただ、ビジネスにおいて文章を読み、理解するのに、他の人の5倍も10倍もかかる人が戦力になるでしょうか。また、英語学習においては、英語のインプット量が重要になりますが、英語を読むのが遅いと必然的にインプット量が減り、英語の上達スピードも遅くなります。英語を読めないという人が少ないため後回しにされがちですが、英語学習においてReadingのスキル向上は極めて重要です。
では、Readingのスキルを高めるためには、何をすれば良いでしょうか。

語彙を増やす

文章を読むのに語彙が必要というのは誰しもが理解できると思います。知らない単語や表現が出てくると、当然文章の意味を捉えるのが難しくなりますし、そこで流れが止まるので、文章を読むのが遅くなります。
ただ、英語学習者でこのようなことを聞いた方はいないでしょうか。

英語の文章を読む際にいちいち辞書を引くべきでない。周りから内容を類推することで、文章を読む力が向上する。

私は、これが英語中級者がハマりやすい罠だと思っています。たしかに、大学受験などのテストにおいては、辞書が引けない状況での対処が求められます。分からない単語が出てくるたびに辞書を引くような勉強をしていると、本番で知らない単語が出てきたときに対処ができなくなるかもしれません。ただ、大人になってからの英語はテストで高得点を取ることが目的ではありません。むしろ、知らない単語をしっかり調べるという習慣を身につけなければ、知らない単語は知らないままです。結果、いつまで経っても英語力が向上しないということにもなりかねません。時には、英語を早く読むことが重要なこともあるので、いつもとは言いませんが、私は、英語の文章はじっくり時間をかけて読むことをお勧めします。

英文法を理解する

関係代名詞、並列、倒置など、文法を理解していないと内容が理解できないことがあります。おそらく、それぞれの文法をとってみれば、その基本ルールを理解しているというケースが多いでしょう。しかし、実際に使われているところを見ると、どのような文章構造になっているのか理解できないことは多々あるのです。これは文章を多読して慣れていくしかありません。上記の語彙と同様、文章の意味が分からない部分があった際に、読み飛ばさず、きちんと精読することが、読解力向上の鍵となります。ただし、それぞれの英単語をSVCOに当てはめていくような、文法ありきの読み方は時間の無駄なのでやめましょう。

良質で高度な英文を読む

上記のとおり、Readingスキルの向上には、文章の精読を通じた語彙力と文法理解等の読解力向上が必要ですが、それをするためには、良質で高度な英語を読むことがお勧めです。具体的には新聞が良いです。難しい英語を読むと、一般的な英語が簡単に感じられます。ただし、新聞記事に使われる単語は、新聞記事独特の用語で、一般ではあまり使われないこともあるので注意してください。学術論文などは、内容は難解かもしれませんが、必ずしも高尚な英語が使われている訳ではないので、あまりお勧めしません。
今は、Twitter等で英語の新聞記事は数多く読むことができます。英語の質が特に高いと言われているEconomistは有料ですが、The Economist Espressoというアプリでは、日替わりの抜粋記事が読めるのでお勧めです。

本記事は以下のマガジンの一部です。


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