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4-3. 英語表現

英語学習における英語表現というのは、単純な語彙ではなく、このような場面ではこのような表現を使うというパターンを知っておくことを意味します。たとえば、顧客企業との打ち合わせで初めての人と会う場合に "Nice to meet you." を使うといったことです。

初めての人に会うことをmeet、2回目以降はseeを用います。日本で一度に会ったことのある人に名刺交換を求めると失礼なのと同様、一度会ったことのある人に "Nice to meet you." というのは失礼なのでやめましょう。

いくら語彙力と正しい文法を使いこなす能力があっても、定型の英語表現を知らないと挨拶すらできません。

基礎的な英語表現を身につける

英語表現を全く知らないとネイティブとの会話がなかなか進まないので、初級者は参考書を購入して英語表現を学ぶと良いでしょう。私が読んだものの中では以下が分かりやすくてお勧めです。

ただし、英語表現は参考書で網羅される訳ではありません。また、やたら例文の多い参考書を購入しても、実際にあまり使われないような英語表現が含まれていることもあるので注意しましょう。

海外ドラマを観る

参考書を眺めているだけでは、実際にどのような場面でどのような英語表現が使用されているか分かりません。海外ドラマは生の英語表現を学ぶのに最適です。海外ドラマを観ることは、ListeningやSpeakingの能力向上にも有効なので、字幕付きでただ観るだけというのは勿体ないです。字幕なしで観ることでListening能力を鍛える、スクリプトを読み使用されている英語表現を理解する、スクリプトの音読やドラマを観ながらのシャドーイングによりSpeaking能力を鍛えるなど、様々な使い方ができます。一つのエピソードを字幕あり、字幕なしで観るのを繰り返し、完全に内容が頭に入るまで観続けると良いでしょう。私はFriendsを観ていますが、英語学習者にFriendsが人気なのは、内容が面白いのはもちろん、1エピソード当たり20分強と短いのと、スクリプトがネット上のあちこちに落ちているのが、上記の勉強法に向いているからと考えられます。

英会話学校で学ぶ

英会話学校に通う目的が英語を話す場数を踏むためだとすれば、英会話学校の質には必ずしもこだわる必要はありません。ただし、英語表現も英会話学校で学びたいという場合には、事前に評判などを調べて、英語表現をしっかり教えてくれるところを選びましょう。私はベルリッツに1年間ほど通っていました。たしかにに英語表現も教えてくれるのですが、紹介される量は決して多くなく、授業も英語表現の練習より雑談に重きが置かれているので、ベルリッツに通うことで英語表現を学ぶには、かなり時間がかかるという印象を受けました。

あとは実践あるのみ

英語表現については、国やシチュエーションによって頻出英語表現が異なるため、最終的には留学先や駐在先で、周りのネイティブの真似をしながら身につけていくしかありません。たとえば、私のMBA留学先では、以下の表現が多用されていました。
・褒め言葉は何でもかんでも awesome
・a lot of より a bunch of
・挨拶以外でも多用する What's up?
・打ち合わせをしに集まるのは meet up
・スケジュール調整で問題ないと伝える時は (It) Works for me
・ミーティングなどに出られない時は I cannot make it (for the meeting)
学校や職場などのオフィシャルな場だけでなく、飲み会などに参加し交友範囲を広げることで、学べる英語表現は広がっていきます。

英語表現は国や地域、そして世代によって異なります。たとえば、ファーストフード店などにおいて、米国では "Here or to go?"と聞かれますが、シンガポールでは "Having here or taking away?" と聞かれます。自分の周りのネイティブだけを見て「その表現はネイティブは使わない」などと断言するのはやめましょう。

本記事は以下のマガジンの一部です。



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