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3-4. 英語のWriting(書く)

英語のWritingは他の3技能とは違い、英語学習者の目指す目標によって、到達しなければならないレベルが変わってきます。たとえば、仕事で英語を使いたいのであれば、なるべく文章は早く読めた方が良いですし、相手の言っていることを正確に聞き取れた方が良いですし、また、流暢に話せた方が良い訳です。もちろん、全てがネイティブ並みというのは中々難しいですが、ビジネスの世界においては、これらの3つの能力を高めれば高めるほどメリットがあります。一方、Writingはどうでしょうか。ネイティブと同じスピードで、同程度に高度な文章を書ける人がどれだけいるでしょうか。私の理解では、これができるのはかなりの少数派のはずです。それでどこまで困っているかというのは、その人が置かれている環境によります。たとえば私の場合、英語でメールを書く、英語で資料を作るといったことは日常的に行っていますが、数十ページに及ぶような文章を書く機会はまずありません。企業の経営者の方でしたら、英語で資料を作ることもないでしょう。一方、仕事によっては、数十ページのレポートを定期的に書かなければならないような人もいるでしょう。したがって、Writingについては、こういった能力を身に付けるべきというのは一概には言いにくいのです。

Writingの勉強は難しい

また、Writingのもう一つの特徴として、勉強をするのが難しいということがあります。Writingのトレーニングをするためには実際に書くしかないのですが、英語を勉強するためだけの目的で文章を書くことは極めて困難です。たとえば「あなたは日本語の文章を書くのが下手なので、1日A4で1枚文章を書いてください。」と言われてできる人がどれだけいるでしょうか。英語なら尚更です。したがって、私は、TOEFLやGMATなどのテストを受けるなど、Writingを勉強せざるを得ないタイミングを除いては、無理してWritingを英語学習に組み入れる必要はないと思っています。

英語を書かざるを得ない環境に身を置く

英語のWritingを上達させるためには、メールであっても資料であっても、英語で何かを書く環境に身を置くことです。これは留学や駐在だけでなく、たとえば日本国内においても、英語での資料作成を買って出るといったことも考えられます。そして、英語を書く際は、以下のことを意識しながら、最初は時間をかけてでも丁寧に文章を書くと良いです。文章を書くスピードというのは次第に上がっていきます。
・正しい文法を使用すること
・誰が読んでも分かる文章を書くこと
・極力洗練された文章を書くように努力すること

正しい文法を使用する

たとえば冠詞の使用など、日本人にはなかなか難しい文法についても、ネイティブはその誤りに気づきます。つまり、文法の正しくない英語というのは、ネイティブからすると気持ち悪いものなのです。文章を相手にストレスなく読んでもらうために、最初のうちは細かい文法についても最新の注意を払いながら文章を書くようにしましょう。特に初心者の方は、Grammarlyというオンラインのサービスを使用するという方法もあります。

誰が読んで分かる文章を書く

日本語と英語では表現の方法などが異なるため、日本語で考えた内容を英語にした結果、相手によく伝わらない文章になるということがよくあります。英語でメールなどを書いた後は、初めてそのメールを見た非日本人がその内容を理解できそうかという観点で見直しましょう。

洗練された文章を書く

英語では英文法の他に、文章を書くうえで踏まえておくべきルールのようなものがあります。私はこれらのルールをMBA受験時に学んだので、一般の英語学習者が取り組みやすい参考書はご紹介できないのですが、ビジネス英語のセミナーなどでは、こういったことを教えてもらえると思います。
・受動態よりも能動態を用いる
・無駄に複雑な文章を書かない(make a decisionよりdecide)
・頭でっかちな文章を書かない
・並列表現は品詞なども統一する
・重複表現を用いない(alsoとas wellなど)

TOEFL用なので万人向けではありませんが、英文作成時に押さえておくべきポイントなどは、以下の参考書でも確認できます。

本記事は以下のマガジンの一部です。



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