ちゃんなお

音楽と、卓球と、考古学が好き。広告代理店で働く24歳、一人暮らし。思いついたときに、思…

ちゃんなお

音楽と、卓球と、考古学が好き。広告代理店で働く24歳、一人暮らし。思いついたときに、思いついたことを、そのまま書きます。

最近の記事

来年の桜は

桜の名所は日本にいくつあるのだろう。 おそらく軽く100は超えているだろう。 毎年お花見をしたとしても、 死ぬまでに名所を回り切ることはできない。 そう考えると、一年に一回の この花咲く機会が非常に大切な気がしてきて、 必ず毎年お花見に行っていた。 だが、今年は行けていない。 もちろん、あの世界を脅かしている ウイルスのせいだ。 まさか、お花見すらできない日々が来るなんて 想像もしていなかった。 改めて「普通の日常」の尊さを 実感する機会となった。

    • タンとレモンと君と。

      連れて行かれたのは焼き肉だった。 なぜ焼き肉?と思ったが、 黙って彼の後ろをついてお店に入った。 * * * * * * * * 「ランチでも食いながら話そっか。」 彼は、そう言いながら私の顔を見た。 主張をしろと言う割には 主張をすると否定されることや、 売上とかスキルアップとか 自分の興味から最も遠いもので 評価されることにも疲れていて、 私は少し渋い顔をしていたのかもしれない。 彼はそれに気づいたのかわからないが、 あっけらかんとした口調で

      • チョコレートと恋の賞味期限

        このチョコレートの賞味期限を、 この恋の期限と決めていた。 会う予定もなく、 渡せる見込みも全くないまま、 チョコレートを買った。 彼のように、 落ち着いた優しい甘さのチョコレートだった。 このチョコレートの賞味期限が切れるとき、 この恋も終わらせるつもりだった。 ふらっと入った喫茶店で偶然彼に会って、 そのときたまたまこのチョコレートを持っていて、 余ったのでどうぞくらいのさりげない感じで チョコレートを差し出すという、 現実には起

        • 小杉湯で温めた指先で

          その日はあまりにも寒くて、 せめて身体だけでもあたためようと、 一駅手前の銭湯「小杉湯」へ向かった。 東京へ来て銭湯へいくのは初めて。 小さい頃、おじいちゃんの家の近くの銭湯に、 よく連れて行ってもらったなあと ぼんやり思い出した。 なんとなく高円寺のお店はどこも、 一見さんお断りみたいな雰囲気が あるような気がしてたから、 (完全に偏見なんだけれども) 入るのに少しの勇気が必要だった。 中に入ると、わたしのそんな不安には まるでどうでもいいとでもい

        来年の桜は

          2月1日、快晴。昼間の月は

          2月1日、快晴。 2月とは思えないほど暖かくて、 今見ているのは写真か絵かと思うくらい、 空が青かった。 昼間に浮かぶ空の月は、 居場所を間違えたんじゃないかと、 少し恥ずかしがっているように見えた。

          2月1日、快晴。昼間の月は