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Google Classroom

1 対面授業が延期

 ご多分の例に漏れず,私の勤務先の短期大学も,今年は新学期の開始を遅らせた。授業を開始しても,対面授業ですべてやれる保証はない。かといって,大学側にも学生側にも,授業をオンラインでどんどんやれる/受けられるようなインフラは整っていない。こんな中で,なんとか対面でない方法を少しでも取り入れられないかと,この授業のなくなった期間にいろいろ試してみようと思った。
 いろいろなツールがパッケージされたGoogleの教育向けサービス群G Suite for Educationを大学として利用登録することは,学内のパソコンやネットワークの世話係になっている同僚に依頼しておいた。それを試すのはまだ先になるが,とりあえずGoogle Classroomというのを試してみることにした。
 やってみたことを,覚え書きのつもりで書き留めておこうと思う。iMac上からSafariでログインして設定したりする。だが,いずれ,別アカウントを使って学生側からスマホで見るとどうなるかを確認したりすることも試してみたい。

2 クラスと授業課題を設定してみる

 まず、自分のGoogleのアカウントでGoogle Classroomに入ると、「クラス」を作るか参加するかを選べる。まだ何もないから,とりあえずクラスを作ることにする。最初大きな部屋で開講する講義もののクラスを想定して名前をつけたりしてみたが,試すにしてもとにかく学生がいないことには話にならない。とりあえず協力を頼めるのはゼミの学生くらいかと思い直し,「滝澤ゼミ」の名前でクラスを作成。
 「授業」のタブを選ぶと,課題を設定できる。最初に作った課題は「自己紹介」。課題を開くと読めるように指示を書いた。学生は「ドキュメント」か「スライド」を作成して,提出する。課題に応じてルーブリックも作成できるようになっている。

3 学生を招待してみる

 授業開始は遅らせたが,とりあえず新入生オリエンテーションだけはなんとか終わらせた。そのとき,授業がない当面の期間に学生が放置状態になるのを避けるために,急遽,ゼミ担任を決めて連絡先を交換してから解散することにした。私の1年生ゼミの学生はやや少ない6人。顔合わせをしたときにLINEグループを作ったので,そのグループトークで協力者を募ってみた。
 直接学生を招待することもできるけれど、学生のメールアドレスを入れる必要があるので躊躇。ゼミのグループでクラスコードを公開して、参加のためのアクションを起こした人が参加できるようにだけした。
 しばらく様子を見ていると、1人の学生(以下Hさん)が協力を名乗り出てくれた。出身高校から考えて、たぶんITものの操作には比較的明るいのだろう。

4 しかしハードルは高い

 Hさんは自分でGoogleのアカウントを持っていたか、このために新規作成してくれたのだろうと思う。とにかく、Classroomに入るためにはGoogleのアカウントが必須のようだ。
 早速、「自己紹介」課題をやってくれたが、最初は中身のないスライドのファイルが3つ、提出されてきた。おそらく使い方に慣れていないからなのだろう、結構悪戦苦闘しているっぽい。
 クラスのタイムラインに当たる「ストリーム」というところでHさんに呼びかけたら、「なんとか自己紹介が作れた」と反応があった。提出物をみてみると,一応スライド3枚ほどの簡単な自己紹介が出てきた。
 だが,これはなかなかハードルが高い。まず,学生が一人一人Googleアカウントを持っている必要がある。それがない人には持たせなければならない。それがあって学生がログインできるなら,資料の配布からさまざまな形の学生からの反応,それに対する評価とフィードバックに使えるツールは揃っているようだが,使いこなせるようになるまでの道のりがうちの学生には険しいかもしれない。
 これなら,紙で資料を送付して,勉強したり質疑応答したりして(それもネットや紙のやり取りをベースに),それに対する小テスト的なものをネットアンケートサイトで時間限定で開設して回答してもらう,くらいの方が,学生の側のハードルは下げられるかも。
 学内IT世話係の同僚はG Suite for Educationの利用手続きをしてくれているみたいだけれど,どのくらい使えるかは,見極めが必要だと思った。

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