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第拾四話 ゼーレ、魂の座位

ラヂオ体操第一とラヂオ体操第二の動作分析を連載してきました。"ラヂオ体操第一"<"ラヂオ体操第二"で運動強度が異なりますが、実際にラヂオ体操第一もそこそこ運動強度は高いです。そこで、考えられているのが座ったままできるラヂオ体操第一座位。これは下半身に負担をかけることなく全身運動ができる優れものです。運動強度は、"ラヂオ体操第一座位"<"第一"<"第二"となっていますので、その日のコンディションや目的に合わせて使い分けるのもいいと思います。

1 伸びの運動 2回繰り返す

目的 背すじを伸ばし良い運動姿勢をつくる
動作1 息を吸いながら腕を前から上げ
動作2 息を吐きながら腕を下ろす

動作1で行う運動|筋肉
肩関節の屈曲|三角筋前部・大胸筋上部・烏口腕筋筋・肩甲骨周囲
脊柱の軽度伸展|脊柱起立筋など
胸郭の拡大|外肋間筋と横隔膜

動作2で行う運動|筋肉
肩関節の伸展|広背筋・三角筋・大円筋の収縮
脊柱軽度伸展位から中間位|腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋の収縮
胸郭拡大から中間位|横隔膜と外肋間筋の弛緩

動作1を効果的に行うコツ>>

基本姿勢
椅子に座ります。座る時には背もたれには、もたれません。
座った時に、股関節と膝関節と足関節がそれぞれ90度の角度に曲がった状態ような椅子の高さが理想的です。
そして、坐骨が座面にしっかりと当たっていて、太腿の後ろは座面にあまり触れていない状態です。足の裏全体を床に押し付けておきます。

その上で、息を吸いながら、腕を前から上げます。息は鼻から吸います。
吸気を行いやすくするためには、親指を上に向けて肘を伸ばしたまま腕を上げていきます。親指を上側に向けることで、肩関節屈曲時に肩を痛めやすい姿勢を避けることができます。
腕は真っ直ぐ耳につけるように上げてから、拳一個分くらい耳から話すようにして、少し身体をそらす(頸椎、胸椎、腰椎の軽度伸展)と肩関節を最終屈曲位まで動かすことができます。この時、鎖骨の回旋や肩甲骨が上方回旋します。背筋を伸ばすのですが、"後ろに伸びる"のではなく、"上から吊るされている"様に伸び上がります。

動作2を効果的に行うコツ>>
息を吐きながら腕を下ろします。腕は太腿の上にそっとおろす様にします。
息は吐き切りたい(横隔膜と外肋間筋の弛緩)ので、吸気の三倍ほどの時間をかけると良いです。

2 腕を振って脚を伸ばす運動 8回繰り返す

目的 首〜肩、腕の筋肉をほぐす
動作1 腕を交差した状態から横に振る
動作2 振り戻して交差する

動作1で行う運動|筋肉
関節の外転|棘上筋・三角筋中部・肩甲骨周囲筋の収縮
肘関節の伸展|上腕三頭筋の収縮

動作2で行う運動|筋肉
肩関節の水平内転|大胸筋、三角筋前部の収縮
肘関節の屈曲|上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋の収縮

動作1を効果的に行うコツ>>
椅子に座った状態は、先ほどと同じです。
座った時に、股関節と膝関節と足関節がそれぞれ90度の角度に曲がった状態です。
腕は、肘を交差した状態から横に振る時に、肘が肩よりも上がりすぎない様にします。
また、少しだけ体よりも後ろ側を通す様にして肩甲骨をしっかりと動かす様にします。
手のひらをしたに向けたままなので、そのまま、真横より上に上げてしまうと、上腕骨と肩甲骨で形成される第二肩関節でのインピンジメントが起こりやすくなり、痛めてしまう可能性がありますので、ご注意ください。

動作2を効果的に行うコツ>>
肩の高さくらいまであげた腕は力を抜いて下ろします。下ろした勢いを活かして、身体の前で交差させます。この時、動作は物体の重さで動いていたところから、肩関節水平内転の筋収縮します。スムーズに行えると良いです。

to be continued...

シン・ラヂオ体操とのシンクロ率...50.0%

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