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アウトプット・ハラスメント

「どれくらいアウトプットしたらいいのか?」
「日本人はアウトプットが足りないのか?」

どうなんでしょうかね。入力出力どちらも大事なんですけどね。

例えば「日本人は英語を全然しゃべれない」というテーマの中では「アウトプット不足」が言われます。その通りだと思います。

一方で、アウトプットを急かされて困る人も多く見てきました。困る理由は二つの段階に分けられると思います。一つ目は精神的な壁。「恥ずかしい」「自信がない」「失敗したくない」という気持ちの問題です。二つ目はインプット不足の壁。「話したい内容が無い」「単語や言い回しが分からない」「相手が何を言っているのかわからない」という技術的な問題です。

精神的な壁

話すのが得意な人は少数だと思うんです。特に日本人の多くは人前で話すことが得意ではないでしょう。そもそもおしゃべりな人はとても恵まれています。その特性は言語習得の時間を短縮させるでしょう。語学においては圧倒的に有利な性格です。その特性を生かして、どんどん言語習得を前に進めるべきです。

一方、精神的な壁が高い方々、私もそっちです。別にその性格自体良いも悪いもないのですが、言語を習得する上では圧倒的に不利です。精神的な壁を「えいやっ!」で乗り越えることができれば、それは素晴らしい。手っ取り早い方法ですが本質的な解決方法です。えいやっ!!

じゃあ「えいやっ!」ができない人はどうするか。

直せそうなら直す。どうしても無理なら、インプットを圧倒的に増やす。私はインプットを圧倒的に増やしたこちらタイプです。情報を入れ込んで入れ込んで、「もうどうしてもこれを言いたい!」という臨界点を呼び込んで英語が口から溢れ出すのです。

インプット不足の壁

インプット不足の壁を超えるのは(幸いにも)正攻法しかありません。ひたすらインプット。私の場合は「毎日BBCの記事3本を読んでわからなかった新規単語を覚え、BBCポッドキャストやYouTubeで音声を聞く」というルーティンを、かれこれ5年は欠かしていません。インプットのいいところは、アウトプットほど疲れないことです。例えば、仕事をしながら洋楽を聞く、運転をしながらBBCポッドキャストを聞く、というのもインプットになります。

インプット不足の壁を正攻法で超えることで、精神的な壁をいつの間にか突破していく事があります。

話すのが苦手な人に対して「話さないと!」というのは苦しい。ハラスメントです。だから話したくなるまでインプットを積み重ねる。そして、実践の場として、オンライン英会話や友人との会話の時間を大切にしています。これが私のアウトプットになります。

対比で言えば、私の場合はこれが一番しっくり来ているんですね。

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母国語でのコミュニケーションを考えてみる

例えば日本語で考えてみると、聞く:しゃべる=8:2くらいがちょうどいいと思うのです。二人の対話形式でやっと5:5ですよね。複数の中だったら必然的に「聞く」割合が多くを占めます。そうでなければ一人でしゃべり過ぎでしょう。普段の生活の中においてだってインプットの方が多いのです。「聞いて理解する」「読んで理解する」これらの能力は人間力でもあります。人の話をしっかり聞いてくれる人間の方が好まれますね。外国語だって同じです。話を聞いて見て理解する能力が人間の魅力につながるのです。相手の話をよく聞いてその人を理解した時、アウトプットしたい適切な言葉が口から自然と出てきます。

結論、私の場合

語学という点ではアウトプットは極めて大事です。しかし「アウトプット・ハラスメント」が目に余ります。無理せず、インプットを重ねていって、ある一定の情報が貯まると自ずとアウトプットしたくなる時が来ます。私の経験上そうだと言えます。インプット能力の高い人は言語の壁を越えて共感性が高く、つまりコミュニケーション能力が高い。それは仕事でも私生活でも貴重な資質となることでしょう。

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