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今更すぎて誰も得をしないリンクスワルキューレ講座

解説動画できたよ!


こんばんわ。barnetの意味をよく知らない人です。

今回はリンクスがメンテ中でクッソ暇(いつも暇ですが)だったので、今後いつかリンクスに環境入りすることを夢見る戦乙女達【ワルキューレ】について、紹介したいと思います。

といっても、これ書いてるのメンテ中やから、公開される頃にはメンテも明けてて新リミットレギュレーションについても告知されているんだろうなぁ〜!!!なぁKONAMIさん?!
来ませんでした 
(2021.2.26追記:リミット来ましたね)

なおこの記事は14000文字くらいあります。
 大半はカード紹介なので、そこまで見る気無いわ!って方は構築の方をご覧くださいませ。

1. ワルキューレとは?

 そもそもワルキューレとは、北欧神話における

戦場で死んだ人を選定する女性」を意味します。確か。

 選ばれた戦士はヴァルハラっていう神々の世界みたいな場所に連れられ、いつか起こるって言われてるラグナロク(神々の黄昏)のための傭兵となる。とかそんな感じです。

 ちなみにワルキューレはドイツ語で、Walküreと書きますが、正確にはヴァルキューレと読むそうです。英語だとValkyrieヴァルキリーと言います。
その他にも「ヴァルキュリア」とか「ヴァルキュリャ」って読んだりもします。

 まぁ詳しくはWikipediaを見るか「ヴァルキリープロファイル」ってゲームをやってみてください。あれは神ゲーです。

世間一般では、ワーグナーの書いた歌劇「ニーベルングの指環」の中の「ワルキューレの騎行」って音楽、オタク界隈では『マクロスΔ』の5人組グループってイメージのが強いと思います。私はあんまり詳しくありません。

 もともと遊戯王では、デュエルモンスターズ(アニメ)のKCカップ編のボス、ジークという淫乱ピンクヘアーの男が使っていたテーマでした。

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そんなアニメオリジナルテーマが、10年以上の時を経てOCGにやってきます。

2. リンクス、OCGではどういう位置づけ?

まずはリンクス界隈から。まぁはっきり言うと強くないよね

リンクスに出たのは2020年9月。あのカラクリのクナンザムだっけ?や「因果切断」が本実装された「アリーナオブサンクチュアリ」です。

出た当初は、罠ビートデッキとして強そうという意見はありながらも、次第に「コキュートス抜けますか?」という、通称コキュハラの影響もあり、注目はされただけで大会で名を残すようなテーマとはなりませんでした。

で、現在に至ります。

え、それだけ?

はい、それだけです。悲しいなぁ。


ではOCGではどうなのか?

 ぶっちゃけ私はOCG勢ではないのでブログとかYoutubeの動画を見るくらいの知識しかないエアプですが、どうやらOCGでも環境入りするレベルのテーマではないようです。

 OCGに登場したのはEXTRA PACK2019というパックで、2019年9月に実装されました。

 このパックはTCG(海外の遊戯王のこと)で先行実装されていたテーマがまるごと日本にやってきたもので、既に海外で猛威を奮っていた「未開域(Danger!)」と、時をかける少女..ではなく怪盗である「クロノダイバー(Time Thief)」が同期です。

そろそろクロノダイバーとか来てもいいのにね。かっこいいし。

 そんなOCGでは、ワルキューレは罠ビートではなく「サンダーボルトやハーピィの羽箒で盤面を一掃してから【時の女神の悪戯】でバトルフェイズを2回行って勝つ」ワンキルデッキです。

 この「時の女神の悪戯」は当時話題になったようなならなかったような、そんなイメージを持ってます。まぁ普通に考えたらヤバいカードですしね。カード効果については後述します。

 しかし、さすがにこのカードを実装したらYABEと判断されたためか、リンクスにやってくることはありませんでした。

 その結果、上記カードの影響か高レベルモンスターでも打点が低いのに、テーマのキーパーツすら貰えなかったワルキューレは、第10期というパワーの押し付け合い環境に生まれたテーマでありながら、リンクスでも環境に入ることができない悲しい運命を辿っているのです。

3. 各カードについて(実装済み)

それぞれレベルも異なり、役割も全然違うため、分かりやすくするためにレベル順に解説します。リンクスに実装されていないカードはこの項目の後に。

ちなみに各名前はドイツ語の序数に倣っており、名前+自身のレベルの合計値が7になるよう設定されてるようです。ドイツ語の勉強になるね!

【モンスター】

・ワルキューレ・セクスト

セクスト

 かわいい。馬同様ちっちゃい子のようです。

 特殊召喚時にワルキューレモンスターをリクルートする効果と、相手のデッキを2枚墓地送りする効果を持っています。

 墓地送り効果については相手のデッキ次第(罠ビート系には有効?)なので特に言うことはありません。ワルキューレ自体の耐久性能はそこそこ高いので使う機会はちょいちょいありますがね。

 やはり注目すべき点は特殊召喚時のリクルート効果。特殊召喚という点がネックですが、天使族ということもあって「神の居城 − ヴァルハラ」が使えるほか「光神化」「フォトン・リード」にも対応していることもあり、後述する「ワルキューレ・シグルーン」でも特殊召喚できるので、効果を使う機会はそこそこあります。

 リンクスでの評価は低く、採用されていないケースも多いですが、個人的に必須カードの1枚だと思っています。

・ワルキューレ・フュンフト

フュンフト

 お前もへそ出しか。群青色の髪がまたイイですね。

 除外されている相手のモンスターの数×200だけ自陣のワルキューレモンスターの打点を上げる効果と、フュンフト以外のワルキューレモンスターがいる際、墓地に魔法罠カードを1枚墓地へ送る効果を持っています。

 打点アップ効果は下準備が必要なため使いにくい点はありますが、除外を多様できるワルキューレであれば後々輝く効果です。

 もう一つの魔法罠を落とす効果は、主に後述する「Walkuren Ritt」を落とすためのものと考えていいでしょう。一応名称指定は無いのでどの魔法罠も落とすことは可能です。

なので「ワン・フォー・ワン」というカードがあれば

1. ワン・フォー・ワンでセクストを特殊召喚
2. セクスト効果でフュンフトをリクルート
3. フュンフト効果で任意の魔法・罠を落とす
4. 落とした魔法・罠で好きなことをする

という出張でも役に立ちそうなコンボを決められます。

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が、残念ながらワン・フォー・ワンはOCGでも制限カードに入っているカードなので、リンクスに来ることはまだ無いでしょうし、そもそもリンクスでも墓地に落としたい魔法罠カードがそこまで無いのが実情です。

 なので、残念ながらこの子の採用はほとんどされないです。

・ワルキューレ・フィアット

フィアット

みんなへそ出しすぎじゃね?お腹壊さない?ヴァルハラって温帯地域なん?

 自身以外の自分フィールドにいる「ワルキューレ」モンスターの数だけデッキからカードをめくり、その中から通常魔法。罠カードを1枚サーチする効果と、戦闘破壊時にデッキからワルキューレモンスターをリクルートする効果を持っています。

 リンクスではフィールドに3体までしか出せない関係上、サーチできるのは2枚までですが、20枚デッキであればサーチできる確率は比較的高いほうです。
 ここで「サンダー・ブレイク」「弩弓部隊」「因果切断」なんかをサーチできれば、相手は罠に怯えつつ、しかもフィアットを殴ったらリクルートをされてしまうというかなり威圧感を与える盤面を作ることができます。
 ちなみにワルキューレ関連では「ワルキューレの抱擁」「天馬の翼」「終幕の光」「フライアのリンゴ」「Walkuren Ritt」がサーチ可能です。

 現環境ではフィアットが戦闘破壊されるケースは少ないですが、自爆でもリクルート効果は発動するので、積極的にカチコミしましょう

 デッキ構築によって採用枚数は変わっていきます。罠を多く積むデッキなら3枚は欲しいですが、サーチ手段は他にもあるので1枚だけの採用でも問題無いと思います。

・ワルキューレ・ドリット

ドリット

 フュンフトから並べると、髪の色が青→緑→赤ってなってますね。こいつら魔法騎士レイアースだったっけ?

 召喚・特殊召喚時にデッキから「ワルキューレ」カードをサーチする効果と、除外されている相手のカードの数×200だけ自身の攻撃力を上げる効果を持っています。

 セクストと違い通常召喚でもサーチが行えるため、ワルキューレの初動カードとして機能します。
 サーチ先は「ワルキューレ」カードなので魔法罠カードもサーチすることが可能ですが、リンクスでは「ワルキューレの抱擁」のみが対応します。

 レベル4のわりに打点が1000とめちゃくちゃ低いのが難点。相手がサンドラみたいな除外を多用するテーマであれば、とんでもない打点を叩き出すこともできるんですけどね。

 通常召喚でも行える有用なサーチカードなので、個人的には3枚積みが板かなと思っています。

・ワルキューレ・ツヴァイト

ツヴァイト

 上級モンスターだからなのか、さっきまでの子たちと比べて少しお姉さん感が出てますね。でもきっちりへそは出します。

 召喚・反転召喚・特殊召喚時に相手のモンスターを破壊する効果と、戦闘後に墓地の永続魔法をサルベージする効果を持っています。

 ノーコストで相手モンスターを破壊できる点は強いのですが、レベル5であるためアドバンス召喚などを絡めないといけないのがネック。
とはいえセクストやフィアットなど、リクルートする手段は豊富にありますし、フィアットの戦闘破壊の直後に特殊召喚できれば、相手の罠やモンスター効果の発動をすり抜けて破壊することができるので、使い所を見極めたいカードです。

 墓地の永続魔法のサルベージは、現状ではワルキューレとの関連性が無い効果になっていますが、後述するシグルーンの効果で墓地に送った「神の居城 − ヴァルハラ」を回収すれば、罠カードのコストにも使えたり、盤面を取りきられた後の後続確保にも繋げられます。

採用するなら1枚ですが、上級モンスターが多いと事故要因にもなるので、全く入れないというのもありです。

・ワルキューレ・ヴリュンヒルデ

ヴリュンヒルデ

 靡く蒼色の髪が美しい。こいつ以降はレベル7より上になるためか名前の法則から外れています。
 こちらは先述したワーグナーの「ニーベルングの指環」の主要人物の一人、ブリュンヒルデの名前が与えられてます。

相手のモンスターの数×500だけ自身の攻撃力を上げる効果と、相手の攻撃宣言時に守備力を1000下げることでワルキューレモンスターの戦闘破壊を防ぐ効果を持っています。

 相手フィールドへの依存度は高いものの、自ら最高3300打点を作り出すことができるうえに戦闘破壊耐性を付与できるため、こいつがいるだけで盤面は相当強固なものになります。

 ただし、ツヴァイトや抱擁といった相手モンスターを飛ばす手段もあるため他のワルキューレモンスターとのシナジーが薄く、破壊耐性も戦闘のみ、かつ相手の攻撃宣言時のみとなるため、硬いようで実は脆いという部分もあります。

 打点を確保したい場合は1枚差すと良いですが、ツヴァイト同様上級モンスターがかぶると事故要因となるため、採用される頻度はツヴァイト以上に低い方です。

・ワルキューレ・エルダ

エルダ

 ツヴァイト以降、なんかモンスターよりも馬が目立ってるようにも見えますが気にしない。
 たしかエルダという名前は「ニーベルングの指環」に登場する知恵の神であり、ブリュンヒルデの母親だったような気がします。これが経産婦だと

 エルダは1体しかフィールドに出せないというルール効果、ワルキューレカードで特殊召喚された場合、永続的に相手モンスターの打点を1000下げる効果と、破壊された相手のカードは墓地へ行かず除外される効果を持っています。

 現状リンクスでは一番強いと思うワルキューレカード。打点が2000とレベル8にしては低いものの、ワルキューレカードの効果で出せば実質3000打点となるうえ、戦闘破壊や「サンダー・ブレイク」などで破壊したカードを問答無用で除外できるため、墓地活用をするデッキ相手にはこいつを出すだけで一気に制圧することができます。

 ワルキューレカードによる特殊召喚が必須なため、セクストやフィアット、後述のシグルーンと絡ませる必要があり、「神の居城 − ヴァルハラ」などで出した場合は打点低下効果を付与できないので注意。
 また墓地→除外効果も「破壊」というプロセスが途中に入るので「精霊獣使いウィンダ」や「孤高除獣」といった破壊時の効果は発動します。代わりに聖騎士のエクシーズ体が持つ蘇生効果など「墓地へ送られた」は発動されません。

 1枚採用で済ませたいカードですが、こいつが因果切断などを食らうとこっち側の突破手段が一気に減ってしまうのが悩みどころ。

・ワルキューレ・シグルーン

シグルーン

ちょっとおばさんっぽいけどまぁ良し。
 シグルーンという名前はワルキューレの一人だった気がします。勝利のルーンという意味らしいですが、ルーンは多分古代に存在したルーン文字のことだと思います。

 場にある表側表示の魔法罠カードを墓地に送って手札から特殊召喚できる効果と、召喚・特殊召喚時に手札・墓地のワルキューレモンスターを特殊召喚する効果を持っています。

 先述した「神の居城 − ヴァルハラ」にも対応している他、使い終わった「デモンズ・チェーン」なんかを素材にすることも可能なため、ある程度構築を寄せれば容易に特殊召喚を狙うことができます。
 特殊召喚先も手札と墓地なので、フィアット効果で墓地に行ったモンスターを蘇生することでシナジーを保つこともできる万能なカードです。

 エルダの打点低下効果と合わせれば、ブリュンヒルデを除いて唯一相手の3000打点を突破できるようになるので、展開要因のほか攻撃要員としても重宝します。

 難点としては、手札にシグルーンだけしかいない状態ではなんのシナジーを得ることもできないところ。初動にはなるけど1枚初動になれないのがもどかしいですね。

 基本的に2〜3枚の採用が鉄板だと思います。

・運命の戦車

運命の戦車

 天使だけど馬。馬だけど戦車。どういうこっちゃ。

 ユニオンモンスターであり、戦闘・効果破壊の代用にできる効果と、装備した天使族モンスターに直接攻撃効果(ダメージは半減)を付与する効果を持っています。

 レベルが6なので通常召喚が難しいのが問題であり、かつ直接攻撃付与といってもワルキューレ自体の打点が低いため、直接攻撃したところで微々たるダメージしか与えられないのが悲しいところ。せめて下級レベルだったらなぁ...。

一応シグルーンと合わせれば1100打点の直接攻撃要因+破壊耐性を作れるけど、そこまでして直接攻撃したいかというと、うーんという気持ちも。「コンセントレイト」をつけても2300ダメージですしね。
 装備先はワルキューレに限らず天使族、というところがポイントとなるかもしれません。

 現状自分の中では有用な使い方を見つけられてないカードです。相手のモンスターをめっちゃ除外した後にドリットに付けるならワンチャンありかもしれないけれども。

・戦乙女の戦車

戦乙女の戦車

 運命の戦車の対比なのか、こいつは馬単騎ですね。後ろの人のポーズが気になって仕方がない

 運命の戦車同様ユニオンモンスターであり、戦闘効果破壊耐性と、装備した天使族モンスターの攻撃宣言時に攻撃力を500上げる効果を持っています。

 レベルは3なので召喚自体は容易ですが、さすがにちょっと装備時の効果が貧弱すぎる。

 もはや誰かこいつの有用な使い方を教えてほしいレベルです。

【魔法カード】

・ワルキューレの抱擁

抱擁

 誰だお前は。とりあえず私に抱きついてみない?

 気持ち悪い冗談はさておいて、このカードはワルキューレモンスターのみが存在するとき、攻撃表示のワルキューレモンスターを守備表示に変え、相手の表側表示モンスターを除外する効果を持っています。

 表側表示限定で、かつこちらもワルキューレモンスターしかおらず、効果使用後はワルキューレモンスターしか特殊召喚できないという強い制約を課せられますが、ドリットからサーチができるうえに破壊耐性も無視できる貴重な除去カードです。

 召喚したターンに打てばモンスターを守備表示にできるのでライフを守れるほか、セクストを対象にして使えば守備力2000の壁を同時に作れると考えればなかなか強力です。

 とはいえターン1制限がついているので「破滅のフォトン・ストリーム」みたいに連打できないことに注意。まぁ「ほうよぉぉぉぉぉぉう!」なんて連続で叫ばれてもうざったいだけですしね。

 1枚は採用したいカードですが、2枚まで入れるかというとちょっと疑問点。環境に応じて採用枚数は考えたいですね。

・天馬の翼

天馬

 天馬夜行ではないよ。
墓地にユニオンモンスターがいる場合、フィールドのワルキューレモンスターを任意の数だけ指定し、そのターン中直接攻撃効果を付与(ダメージは半減)する効果を持っています。

 せめてユニオンモンスターの条件がなければ強かったのに、とも思いますが、任意の数だけ直接攻撃できるため、決着を付けるカードとしては優秀なほうかもしれません。

 難点としては、カード名に「ワルキューレ」と付いていないので、ドリットでサーチができない点。まぁあったらわりとつよつよカードだった。

墓地に置くユニオンモンスターは上記の戦車でなくてもいいので、他に汎用的なユニオンモンスターがいれば使い所は増えるかもしれない。汎用的なユニオンがどれだけいるのかっていう話はさておいて。

・終幕の光

終幕の光

英語名が「Final Light」と無駄にかっこいいカード。

 1000の倍数のライフを払い、ライフ1000につきぼちの ワルキューレを蘇生させる効果、特殊召喚したモンスターの数だけ相手は墓地から攻撃力2000以下のモンスターを蘇生できる効果を持っています。

 蘇生したモンスターは完全蘇生なのでエンドフェイズに破壊されるといった制約が無く、セクストやシグルーン1体だけ特殊召喚しても他のモンスターを用意できるので、テーマ内の蘇生カードとしては比較的優秀です。

 とはいえ相手も攻撃力2000以下までとはいえ蘇生を行うことができるので、最後の一撃として使うにはエルダやシグルーン、ブリュンヒルデを絡めたいところ。
ただしこのカードは「俊足のギラザウルス」同様、相手の墓地にモンスターがいなくとも発動可能なので、エルダの効果や後述する「フライアのリンゴ」で事前にモンスターを除外しておけば、ライフコストを払うだけで容易に3体展開ができるようになります。

 このカードでライフ調整して、LP2000以下になったら「レベル同調」でホープレイワンキルとかもできますね。
おいそこ呪眼でよくね?とか言うな

 難点としては、やっぱりカード名に「ワルキューレ」と書かれていないので、ドリットのサーチ圏内ではないこと。

【罠カード】

・ローゲの焔

ローゲ

青い焔なのでめっちゃ熱いと思う。
 ローゲとは、北欧神話に登場するトリックスター「ロキ」のドイツ語読みであり、もともとロキは炎を神格化した存在だと考えられてる ってWikipediaに書いてありました(投げやり)

 自陣にワルキューレが存在する限り、相手の攻撃力2000以下のモンスターは攻撃できない効果と、相手によってこのカードが破壊されたとき、デッキからレベル8以上のワルキューレモンスターを特殊召喚する効果を持っています。

 エルダと合わせれば実質3000打点までのモンスターの攻撃を抑制できるため、下級のワルキューレを守ることが可能です。

 破壊されればエルダ、またはシグルーンをリクルートすることができますが、このカード自体はワルキューレの名を冠していないので、エルダを出しても打点低下効果を付与できません。素直にシグルーンを出すのがいいと思います。

一応永続罠なのでシグルーンのコストにすることもできます。

・フライアのリンゴ

リンゴ

勝利の導き手フレイヤ」と比べるとボインなチャンネーになっています。一応神話でもめっちゃ美人で、北欧の最高神オーディンとも愛人関係だったとか。さぞかし夜のグングニールは抜群の威力を発揮したことでしょう。

きっしょ
お前ら歳取るとこうなるからな気をつけろよ。

 ちなみにフライアは女神フレイヤのドイツ語読みで、戦乙女たちの統率者であり、豊穣の女神として祀られていたそうです。

 自陣のワルキューレの数まで相手の墓地のカードを除外する効果と、セットされたこのカードが相手によって破壊・除外された場合、自陣のワルキューレモンスターの数+1枚ドローできる効果を持っています。

 罠カード故発動タイミングは遅いものの、モンスターに限らず相手の墓地活用を阻害できるうえ、セットされた状態で除去されれば、場にワルキューレがおらずとも1ドローに変換できる点はかなり優秀です。

 なんたって「コズミック・サイクロン」を打たれても1ドローに変えられますし、場にワルキューレが3体いれば「3枚まで墓地除外」か「4枚ドロー」のいずれかを選択できるので、ワルキューレモンスターがいるだけで強力な効果を使うことができます。

 ピン刺ししても結構仕事はしてくれます。

4. 各カード(未実装)

 ここからはリンクスに実装されていないカードをご紹介。

【モンスター】

・ワルキューレ・アルテスト

アルテスト

 おそらくさっき出てきた「ワルキューレの抱擁」に写ってた子です。抱かれたい。
どうでもいいけどアルテストとフュンフトの色合いめっちゃ良いよね。

 魔法カードの効果で手札から特殊召喚された場合に、墓地の「時の女神の悪戯」を手札に加える効果、このカード以外のワルキューレモンスターが場にいる場合、相手の墓地モンスターを1体選んで除外し、ターン終了時まで除外したモンスターと同等の攻撃力を得る(相手ターンでも発動可能)効果を持っています。

 おそらく効果テキストに「時の女神の悪戯」という記述があるためリンクスに来れなかった唯一のモンスターです。餓者髑髏くん、良かったね仲間がいたよ(あっちは「リンクモンスター」って記述があるからでしょうが)。

  ただそれ以上に強力なのは、墓地除外から攻撃力を変動させる効果。言ってしまえばフリーチェーンで墓地のモンスター除外、しかも相手ターン中でも可能。どんなに強力なモンスターが出てきても「サンダー・ブレイク」などで墓地に送ってしまうか、運次第ですがセクストの墓地肥やし効果で強力なモンスターを除外すれば、1600しか無い打点を一気に押し上げられます。

あ、これリンクスに来たらあかんやつや。来てほしいけど。

【魔法カード】

・時の女神の悪戯

悪戯

 冒頭からさんざん名前が出てきたパワカ。写っているのは、後述する時を操る女神「スクルド」です。

バトルフェイズ終了時にのみ発動ができる効果、チェーン発動ができず、このカードの発動に対して魔法罠モンスター効果を発動できない効果、自陣がワルキューレモンスターのみの場合、このカードを墓地に送って次の自分ターンのバトルフェイズ開始時までスキップする効果、発動した次のターン終了時まで「時の女神の悪戯」を発動できない効果を持っています。

 テキストも裁定もややこしいカードですが、端的に言うと
・自分のバトルフェイズ終了時にしか使えないよ
・このカードの発動にはチェーンできないけど、このカードも何かの発動にチェーンして打てないよ
ターンスキップするよ。同名カードはターンが終わるまで発動できないよ。

という感じです。
ターンの流れとしては

自分バトルフェイズ終了時
→「時の女神の悪戯」発動
→(自分メインフェイズ2、自分エンドフェイズ)
→(相手ターン
→(自分ドロー、スタンバイ、メインフェイズ1)
自分バトルフェイズ開始時

という動きとなります。当然ですがスキップされるのは()内の部分です。


 なので、例えば相手の墓地に「フォーチュンレディ」モンスターがいる場合でも、相手のスタンバイフェイズはやってこないため、スタンバイフェイズ時のレベルアップ効果は発動されません。そもそもお前のターンは無い、ということです。
 逆に、例えば相手の墓地に「聖剣の導く未来」が2枚ある場合、「時の女神の悪戯」の発動前に除外効果を使った後に悪戯を発動されて次のバトルフェイズが訪れれば、もう一枚の未来の効果を使うことができる、という感じです。

なので、上辺だけ見ると「バトルフェイズを2回行える」のですが、厳密には違うのです。

 単純に2回分攻撃できるという点で見ても強力すぎるもので、「ワルキューレモンスターの打点が低かろうと2回殴れば関係ないのだ」ということになります。
 ちなみにアルテストの除外効果ももう一回発動できます

ライフが4000のリンクスにおいては、盤面にモンスターがいなければほぼ死を意味します。単純にワルキューレモンスターが3体いれば6回攻撃です。カイトロイドを2枚握ってなければまず耐えられません。そらリンクスには来れないわな

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 ちなみにアニメ登場時の絵はこんな感じでした。他のカードも同様ですが、目の大きさあたりも含めて現代チックになっていますね。

・Walkuren Ritt(ワルキューレンリット)

りっと

ドイツ語です。英語名は「Ride of the Valkyries」ですが、これは先述した「ワルキューレの騎行」の英訳です。
 正確にはWalküreって書くんでしょうが、多分¨(ウムラウト)を印刷するのがめんどくさかったんだと思う。

手札から任意のワルキューレモンスターを特殊召喚できる効果、3体以上出した場合、次のターン終了時まで自身の戦闘ダメージは0になる効果、このカードを発動したターンの終了時、自陣のモンスターをすべてデッキに戻す効果、墓地のこのカードを除外して「時の女神の悪戯」をデッキからサーチする効果を持っています。

「時の女神の悪戯」とのコンボにほぼ特化したカードであり、フュンフトの墓地送り効果でこのカードを落として「時の女神の悪戯」をサーチするためにも使います。

 なんとこのカード、ターン終了時にモンスターがすべてデッキに帰るという強いデメリットを持っていますが、あくまで「ターン終了時」。「時の女神の悪戯」を使えば「次のターン」に移行するので、デメリットをおもっきり踏み倒して行きます。
 そのくせ戦闘ダメージ0の効果はしっかり「次のターン終了時」までと記述してあります。セコい。ちなみにこれらの効果はアニメ版を踏襲しています。

 基本的にワルキューレは、このカードやシグルーン、セクストらを使って大量にモンスターを展開、他のカードで盤面をお掃除してから2回のバトルフェイズで一気にライフを取りに行くという動きを目指しており、このカードは展開に必須な1枚となります。

 カード名はアルファベットになっていますが、ルビに「ワルキューレン」とあるので、ちゃっかりドリットのサーチにも対応してます。セコい

・女神ウルドの裁断
・女神ヴェルダンディの導き
・女神スクルドの託宣

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 どちらかというと「ああっ女神さまっ」を知っている人は聞き覚えのある名前な気がする。外見はもちろん全然違いますが。
 てかヴェルダンディに至っては「お前天上ウテナだろ」って見た目してるよね。知らない方は「少女革命ウテナ」を見てください。
 ちなみにものすごくどうでもいい情報ですが、アニメ「少女革命ウテナ」と「遊戯王デュエルモンスターズ」の音楽(BGM)は、どちらも同じ光宗信吉さんが担当しています。

このカードたちはいわゆる3枚で1つのコンボです。簡単にいうと
1. スクルドで相手のデッキを3枚見て入れ替える
2. ヴェルダンディで相手のデッキの一番上を当ててセットさせる
3. ウルドでセットしたカードを当てて除外する

というコンボです。3枚掛けて1除外って。
普通に見れば「2枚の情報アド(次とその次のドローカードがお互いにわかる)と1枚除外」しかできないので、わざわざやる必要があるかというと、うーん。

一応、スクルドには「ヴェルダンディをサーチする」、ヴェルダンディには「ウルドをサーチする」、ウルドには「場にあればワルキューレに対象耐性、効果破壊耐性付与」という効果も付いているので、最低でもウルドさえあれば、晴れて全員コキュートス化できます。

 なので、スクルドから入って1除外、ついでに永続魔法が3枚あるのでウルド以外を捨ててシグルーンの特殊召喚に繋げる、ということもできなくはないです。
 まぁこれらの効果はそもそも場にワルキューレがいなければ発動できないんですけどね。

5. 構築例(シグルーン軸型、シフトアップ型2つ、あばよ型)

 未実装のカードを見れば、ワルキューレも実は「やべーやつら」だということがお分かりになったと思います。彼女らは眠れる獅子なのです。乗ってるのは馬だけど。

 しかし、残念ながら実装されていないカードをいくら嘆いても、KONAMIが出してくれなければ使うことはできません。
 まぁ今環境で流行っているデッキだって、大半は全カードの収録はされていません。トラミッド以外な!
 なので、今あるカードでデッキを組んでみるしかありません。

ということでデッキ構築を紹介。

・シグルーン軸型

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 クロノスの「闇黒?古代の機械」や、斎王の「光の結界」といった、フィールドに魔法カードを置くスキルを使い、シグルーンから一気に展開を行うデッキです。
 おそらく一番リンクスではポピュラーな構築であり、実装当初もいくつかデッキ紹介動画が作られていた記憶があります。

 シグルーンを絡めて他のモンスターを召喚し、フィアットの効果で強力な罠カードをサーチして殴っていく罠ビートタイプです。

 軸となるのはシグルーンとフィアットになるため、これらを初手に握っていることが重要となります。

 弱点としては、スキルで置いたカードをコズサイなどで処理されるとシグルーンが一気に腐ってしまうこと、またシグルーンだけ引いている状態ではなんにもできないので、ドリットのサーチも実は結構必要であるという点。
世界一バランスのスキルが欲しいデッキでもあったりする。

・シフトアップ型

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、 こちらは海外のデュエリストが動画で紹介されていて、ちょっとだけ話題になったようで実はそんなに話題にもなっていない、シフトアップを用いて強力なエクシーズモンスターを出す構築です。

動画はこちら。

 デッキ構築も、一旦動画に乗っていたものをそのまま紹介。つーかサムネかっけぇ。

一応自分も作ってみました。

 天城カイトのスキル「シフトアップ」を使うことで全員のレベルを統一化させ、色んなエクシーズモンスターを並べることを目的にしています。

 幸いワルキューレは3体展開が容易な光属性モンスター群であるため、スキルの発動条件を簡単に満たすことができるうえ、各モンスターのレベルもバラバラなので、比較的好きなレベルに統一させやすいのもポイントです。

主な展開としては

1. ドリット通常召喚、効果でセクストサーチ
2. 光神化orフォトン・リードでセクスト特殊召喚、効果でエルダを特殊召喚
3. スキルで全員をレベル8に変換。ドリットとセクストでエネアードorサンダルフォンをエクシーズ召喚

この他、セクストのリクルート先をフィアットにすることで、罠サーチをしたうえでランク4を3体並べることも可能です。

エクシーズ先は「ヴェルズ・ウロボロス」「星輝士 デルタテロス」でもいいし、「インヴェルズ・ローチ」や「深淵に潜む者」を出してフィアットを残すというのもアリです。

 一応手札にヴァルハラor光神化orフォトン・リード+セクストがあれば、セクスト→ドリット→フィアット通常召喚で同じ動きも可能です。

 エルダはワルキューレの効果で特殊召喚しているので、打点低下効果も付与されており、破壊されるカードも除外されるという状況で8エクシーズという強力なモンスターを展開できるので、相手への制圧力はものすごく高いものとなります。

 難点としては、3体展開を目指すためのカードが多く積まれているためバックが薄くなり、エネアードやダイヤウルフが無ければ相手のバックを触れないところ。罠の枠をサンダーブレイクやフレンドリーファイアに変更するのもアリです。

・シフトアップ型その2

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(2021.3.18 追記)

下のあばよー型がスキル修整により使いにくくなったため、シフトアップ型の罠とエクシーズ体を少し変えた構築を作りました。

回し方は上記の型とほとんど同じですが、罠を一族の結集に変えています。

またエクシーズに光属性で天使族のフェアリー・チア・ガールとティラスに入れ替え、より結集を使いやすくしています。

初手にセクスト、ドリット、フィアットを並べてセクストとドリットからフェアリーチアガールを出すことで最低1枚、フィアット効果が決まれば2枚サーチが可能になるため、比較的安定して罠や後続を供給することができるようになりました。

デルタテロスは妨害を踏みつつ後ろの罠を飛ばせること、フォトン・バタフライは突破しにくい守備モンスターを無理矢理起こす役割を持っています。

またシフトアップは「場に光属性が3体いること」が条件なため、デルタテロスやバタフライ、エネアードが場にいてもスキルを発動できるのがポイントです。

22枚構築なので初動率が少し下がっています。が、フライアのリンゴがないと青眼がバリバリキツく(逆にリンゴをキメられれば勝率は上がります)、かといって準初動の結集を1枚抜くのも辛く、フレファイ(ここはサンブレでも良い)が無いと勝ち切れない盤面も多かったので、泣く泣くデッキを厚めにしました。抜くなら3枚目の結集なのかな、と思ってます。

・あーばよ!型

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 最後はあーばよ!を採用したデッキ。一応自分が考えました。動画も出してるよ。

 動画は見なくてもいいです。
あと動画の方ではもう少し罠が多くなってます。

 こちらの動き方はシフトアップ型と似通っており、セクストドリットを絡めて一気に展開することを狙いにしています。

 異なる点としては、相手ターン中に光神化や一族の結集を使ってセクストからフィアットやツヴァイト、エルダを出して相手の展開を妨害することに重きを置いていることです。セクスト→ツヴァイトの動きは、光神化が除去カードになると言えば分かりやすいでしょうか。やってることは、どちらかというとトラミッド+パルスに近いです。

あーばよ!を採用しているのは

・光神化のデメリットである「エンドフェイズ時の破壊」を防ぎつつ場を空けられる
ドリット、セクストの再利用
・サンダーブレイクなど手札コストの確保
・(頻度は低いが)因果切断などからエルダを守る

以上のことを理由としています。

 全体的に特殊召喚に焦点を当てているため、盤面を取り切られることがほとんどありません。動画のリプレイにもあるのですが、狡猾な落とし穴を食らった直後にモンスターを3体並べることなど朝飯前です。結集が無くとも、シグルーンの効果が通れば墓地蘇生も簡単です。

 難点としては、ワルキューレ全体に言えることなんですが、1枚初動ではないのでそこそこ事故る(上の構築では先攻6割くらい)こと。まぁデモチェとかリンゴ抜いたら一応20枚になるけど。

あとは、デッドリーシンやダイヤウルフがいないと守備力2200以上のモンスターを超えられないことです。お前のことだよ精霊龍

 青眼やサーベルダンサーといったどうあがいても超えられない相手や罠ビートに対しては、セクストの墓地送り効果を連打してデッキ切れを狙うこともあります。
 幸いこっちはモンスターが途切れることはそうそう無いので、案外勝てたりします。

(2021.2.26追記)

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おいふざけんなあばーよナーフされたやんけ

これだと光神化のデメリットを受けて場を空けるしかないかなぁ。あとサンブレのところを結集にするかして耐えるしかないと思います。このデッキ使う人おらんと思うけどまぁ・・・。

まとめ:せめてアルテストさえ来れば...

 ということで、現在私が適当にまとめたワルキューレの紹介でした。

 恐らく「時の女神の悪戯」が実装されたら、このデッキは局ハリを入れた脳筋ワンキルデッキに生まれ変わると予想してます。

 ワルキューレ自体、メインギミックで前を触る手段を2つ(ツヴァイトと抱擁)持っているので、局所さえ引ければどうとでもなる可能性は十二分にあります。
 というかエルダとシグルーンさえ立てられれば、そもそも悪戯が無くてもワンキル圏内ですしね。

 なので、さすがにそこを危惧しているのかどうかは分かりませんが、このカードがリンクスに来ることは多分まだ先になると思います。

 せめてアルテストだけでも実装してくれれば、リンクスでもある程度戦えるのになぁと思うんですが、アルテストの効果テキストに「時の女神の悪戯」と書いてあるので、魔妖の我者髑髏と同じく入れることができないのでしょう。テキスト変更くらいしてもいいのになぁ。

 そんなこんなで、いずれワルキューレの本来の力がやって来ることを心待ちにしつつ、今あるカードでも勝てるデッキを考える日々です。

 興味を持った方は、ぜひワルキューレで遊んでみてくださいね。

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