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【Discord】動機づけを考える過疎対策

Sorawafと申します。今回は「動機づけ」に焦点を当てながら、過疎対策を考えていきます。

1|過疎は何故起こるのか

 そもそもコミュニティにおける過疎とは何か。

・新規メンバーが増加しない
・サーバーが利用されない
・徐々にメンバーが減っていく

 この様なコミュニティの弱体化が過疎の一つと言えます。注意するべきは、「発言が少ない=過疎」では無いという事です。Discord利用者が貴方のサーバーを発見して、入室し、利用を試み、定着 or 退室する一連の流れを俯瞰して捉える事が重要です。

 何故なら、利用者が

サーバーに入室する前から過疎が始まる」
「サーバーを利用する前から過疎が始まる」
「サーバーを活用しながら過疎が始まる」

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この様な意識が必要だからです。具体的に考えていきます。


⭐入室目的の明確さ⭐

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 先ず、貴方が今居るDiscordコミュニティに入室したきっかけを考えてみましょう。頻繁に利用しているコミュニティと、完全に放置しているコミュニティがあるとすれば、両者の間には何か違いがあるかもしれません。

[コミュニティに入室したきっかけ]
例えば…

▾ Aサーバー(頻繁に利用している)
大好きな犬に関する会話が出来るサーバーと聞いたから。

▾ Bサーバー(完全に放置している)
ユーモア溢れる、楽し気な宣伝文が目を引いて入室したから。

 この様な例の場合、両者の決定的な違いは「入室目的が明確かどうか」と言えます。Aサーバーは初めからコミュニティに入室する『目的』が明確ですから、サーバーの利用に直結すると分かります。一方、Bサーバーは目を引いたという興味本位の理由で入室していますから、サーバーの利用に直結するか分かりません。

 サーバーに入室する前から過疎が始まる。この言葉を言い換えれば、利用目的が不明確な入室者の増加は、サーバーの利用率低下を招き得るという事になります。


⭐利用用途の発見⭐

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 次に、頻繁に利用しているコミュニティと、完全に放置しているコミュニティにおいて、其々「何がどの様に出来るコミュニティ」なのか思い出してみましょう。此処でもまた、何か違いがあるかもしれません。

[何がどの様に出来るコミュニティか]
例えば…

▾ Aサーバー(頻繁に利用している)
犬に関する動画や画像を投稿できる専用チャンネルで、メディアを共有する事が出来る。共有したメディアを話題に、雑談チャンネルで利用者と会話が楽しめる。その他にも、犬に関する雑学を投稿し合うチャンネルがあり、それを見ているだけで知識の拡大が望める。

▾ Bサーバー(完全に放置している)
確か、各テーマに分かれた雑談チャンネルがあり、其々の部屋でテーマに応じた会話が出来て…。

 この場合重要なのは、両者の決定的な違いが「コミュニティの活用方法をどれだけ把握しているか」という事です。Aサーバーでは何処で何をしたら自分の希望が叶えられるのかを、利用者は知っています。一方、Bサーバーではそもそも何処でどうしたら何が出来るのか、活用方法を明確に把握できていません。

 サーバーを利用する前から過疎が始まる。この言葉を言い換えれば、活用方法が分からない・分かり難いコミュニティ環境は、サーバー利用を阻害するという事になります。


⭐利用目的との乖離⭐

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 最後に、貴方が今までに退室したコミュニティを思い返してみましょう。何故退室したのかを考えた時、理由は様々挙げられると思いますが、

[退室理由]
例えば…

・入室前のイメージと違った。
・出来ると思っていた事が出来なかった。
・今より昔の方が良かった。 等々…

といった「利用目的に適わない環境」が退室する一因に挙げられると思うのです。ニーズに合わなければサーバーに居続ける意義も薄れます。当たり前の事かもしれませんが、一方で、運営者にとっては気が付きにくい事でもあります。利用者が直接フィードバックをくれるとは限りません。満足しない結果を伝える事なく、静かにコミュニティから離れていく事の方が遥かに多い為です。

 サーバーを活用しながら過疎が始まる。この言葉を言い換えれば、利用者のニーズとコミュニティ環境の乖離は、コミュニティ離れに繋がり得るという事になります。


2|動機づけが大切な理由

 過疎をサーバー入室前から退室迄を通して考えてきました。そして、以下の3点が過疎に陥る要因として挙がりました。

・利用目的が不明確な入室者の増加は、サーバーの利用率低下を招き得る
・活用方法が分かり難いコミュニティ環境は、サーバー利用を阻害する
・利用者のニーズとコミュニティ環境の乖離は、コミュニティ離れに繋がる

 これらにはある共通点があります。それは「動機づけ」です。動機づけとは「行動開始から、とある目標達成に向かう事」つまり、モチベーションの事を示します。動機づけがある事で、初めてチャットで会話したり、Botを使って音楽を聴いたりします。行動を起こす為には、動機づけが得られる理由や目的が必要なのです。

 例えば、「Youtubeで音楽を聴くよりも、Discordで誰かと一緒に音楽を聴きたい」という動機づけがある事で初めて、貴方のサーバーを使って音楽を聴くという行動に繋がるのです。

 サーバー入室前から退室に至る迄に「コミュニティを活用する目的や理由」を発見・理解出来るかどうか
。利用者がコミュニティを活用するかの境目は動機づけが重要ではないでしょうか。


3|動機づけを用いた過疎対策

 過疎と動機づけには密接な関係がある事をまとめてきました。では、どの様にして動機づけを促せばよいのでしょうか。

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①5W1Hの要素を宣伝文に盛り込もう!
 TwitterやDisboard等を通して、コミュニティの宣伝を行う方は多いかと思います。その時付随する『宣伝文』に5W1Hの要素を入れてみてはどうでしょうか?

5W1Hは、
Who ( だれが )
When ( いつ )
Where ( どこで )
What ( なにを )
Why ( なぜ )
How ( どのように )

を指します。

 特に「Who」「What」「How」が宣伝文に盛り込まれる事で、そのコミュニティの利用目的が分かり易くなると思います。

例えば…

・5W1Hを意識した宣伝文
ペットとして犬を飼っている飼い主が集まり、犬のしつけに関して、経験談を交えながら話し合うコミュニティです!犬を飼い始めて数十年のベテランから、これから飼い始める初心者さんも集まっているので、多様な情報が集まります!夜間に活発なコミュニティですよ~!

・5W1Hを意識していない宣伝文
犬のしつけに関して話し合う場です。この類のコミュニティの中では最大規模!メンバー数1000人以上です!誰でも気軽に入室して下さい!お待ちしています!セキュリティBotが稼働しているので荒らし対策もばっちりです。

 この2つの宣伝例を比較してみると、5W1Hを意識した宣伝文の方が、コミュニティに入室した後の事が想像しやすいと思います。コミュニティに入室する前に、自分自身に必要なサーバーかどうか判断出来るので、動機づけに繋がりアクティブ率の向上に繋がります。


②コミュニティ利用迄の動線を整備しよう!
 サーバーに入室してから、実際にコミュニティを利用する迄の動線を、利用者視点で確認してみてはどうでしょうか?その時に留意する点は以下の通りです。

1.入室時に最初に表示されるチャンネル
 最初に表示されるチャンネルは、「サーバー設定」→「招待」で確認出来ます。入室時に最初に表示されるチャンネルに、コミュニティの概要説明などを記載する事で、初めの導入がスムーズとなります。
2.サーバー探索のし易いレイアウト
 サーバーに入室した当初は、先ずはどの様なチャンネルがあるのか等を探索するかと思います。その時に、カテゴリやチャンネル名の分かり易さ、配置位置といったレイアウトが重要となります。チャンネル名を一目見て、何が出来るチャンネルなのか分かる事が理想です。
3.チャンネルの利用を躊躇なく出来る環境
 実際にチャンネルを利用する時に、何か困り事が起こり得ないか利用者視点で確認する事も大切です。
 例えば、参考になるニュースを共有する「ニュース共有チャンネル」があったとします。共有して良いニュース内容に制限はあるのか、Twitterのツイート等もニュースとして共有して良いのか、このチャンネルではニュースを共有するだけで雑談はしてはいけないのか等、利用者目線で起こり得るであろう困り事を想定して、予め対策出来る事が理想です。

 この様に、コミュニティの活用方法が分かり易い工夫をする事で、動機づけに繋がり、サーバー利用を促進する事が期待できます。


③利用者のニーズにアンテナを貼ろう!
 利用者が貴方のコミュニティで何をしたいと思っているのか情報収集を試みてはどうでしょうか?手段は幾つか考えられます。

1.アンケートの実施
 リアクションを活用して簡易アンケートを実施する事が出来ます。例えば、「犬が喜ぶお菓子情報を共有するチャンネルを作りたいと思いますが、利用したい方は👍、必要性を感じない方は👎のリアクションを付けてください!」といった形。但し、アンケートには落とし穴があります。コミュニティ利用者の大半はリアクションを付けずに傍観する事が多い為、意見が偏りやすい場合があります。結果を鵜呑みには出来ないのです。
2.コメントを観察する
 雑談チャンネルなどで、ふと「OOみたいな事が出来たら便利なのにな」とニーズを発してくれるパターンもあり得ます。そのようなコメントを流す事無く拾い上げ検討する事で、新しいニーズに気が付ける場合があります。
3.他鯖を観察する
 自分自身のコミュニティと似たコンセプトのコミュニティがあるのであれば、そこを観察する事でもニーズを把握する事が出来ます。

 この様に、利用者のニーズとコミュニティで出来る事の溝を埋める努力をする事で、利用者の希望に沿ったチャンネルを作る事が出来ます。それが動機づけに繋がり、サーバーの長期利用を促していく事が期待できます。


4|まとめ

 過疎は

「サーバーに入室する前から過疎が始まる」
「サーバーを利用する前から過疎が始まる」
「サーバーを活用しながら過疎が始まる」

 何故なら

・入室目的が明確でない場合、サーバーの利用率低下を招き得る
・活用方法が分かり難い場合、サーバー利用を阻害する
・利用目的と実際が乖離している場合、コミュニティ離れに繋がる

 から。
 従って、

5W1Hの要素を盛り込んだ宣伝文の作成
・コミュニティ利用迄の動線整備
・利用者のニーズ把握

 を通して、

自分自身に必要なサーバーかどうか入室前から判断出来る様に
・コミュニティの活用方法が分かり易い様に
・利用者のニーズとコミュニティで出来る事の溝を埋める様に

 する事で、動機づけに繋がり過疎状態を減らせるのではないか。そんな提案でした。是非参考にしてみて頂ければと思います。


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執筆者:Sorawaf(Twitterはこちら)