「君たちはどう生きるか」ちょびっとネタバレ感想
(Twitterでは「感想は書かないよ」と呟いていたが、なんか書きたくなったので少しだけ。ネタバレってほどではないけど、ある程度は内容に関わるのでご注意あれ)
おそらくだけど、「あれがこれであいつが誰某で」みたいな、現実世界との対応関係を探る的なのは正解ではなく、でもそうとも取れるように周到に組み立てておいて、最後の最後で文字通りそんな解釈をぶった切ってしまうような物語。
最後まで観ても理解不能な点が数多く残されてて、それに戸惑った人は「あれがこれで」的な考察感想解釈に飛びついて安心してしまうと思う。
大筋は典型的な「行きて帰りし物語」。主人公が非日常へ行き冒険し、成長した姿で帰ってくる。それだけ押さえて、あとはイメージの奔流に身を任せるのが良いかと。どろどろで、ばさばさで、ざばざばで、ぐるぐるで、べとべとで、ばちばちな、神がかった描写が最初から最後まで続く。視覚の御馳走。
「君たちはどう生きるか」の本がキーになる。贈られた本を読み涙し意識が変わる、助けに行くことになり、最終的に母を救う。若き母は戻り、やがて主人公に宛てて本を贈る。SF的ループ、存在の環(とはちょっと違うがそれ的な)、パラドックス。鶏と卵、どっちが先?
全ての青鷺は嘘つきだ、と青鷺が言った、みたいな論理パズル。
こちらでは老婆、の人物の着ている服の柄が車輪なのは、タロットの「運命の輪」を連想させる。
一度観たらもうネタバレは怖くない、noteとかでネタバレ考察とかたくさん読んで堪能してから、「解釈せねば理解せねば」を一旦降ろして、もう一度観たい。
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