# 女性を守るという大義は、障害者差別を正当化するか vol.7 障害者差別はあったのか
「女性を守るため」という大義のためであれば、障害者差別を扇動することが正当化されるでしょうか。
もちろんそんなことが許されるはずがありません。
女性差別をなくすという目的のために連帯した男性たちが、プロジェクト発起人であり精神疾患を持つ梶谷健太郎氏を危険人物であるかのように印象づけ、接近・接触の注意喚起を促す文章を不特定多数の人に向けて拡散する、という事件についての検証、今回は第7弾です。
よかったらこの問題を一緒に考えてください。
この一連の検証記事は、梶谷健太郎氏個人の名誉回復と、悪質な差別扇動行為に対する糾弾を目的に書いています。
イベント発起人の梶谷健太郎氏が、なぜ深刻な名誉毀損被害を受けることになったのか、なぜ梶谷氏を「危険人物」であると印象操作し精神疾患であることを明記した上で接近・接触の注意喚起文を広く拡散するという障害者に対する差別扇動行為が行われるに至ったか、この疑問を解くべくひとつひとつ検証しています。
まだの人は最初の記事からお読みいただくと、この事件の問題点がわかります。
今回は一連の検証を総括するつもりでしたが、予定を変更します。
## 差別ではないという人
この事件は明白な差別扇動である、というのがぼくの認識でしたが、検証記事を読んだ人の中で疑問を呈する人が現れました。
「現代書館の山田亜紀子」を名乗る人物
https://twitter.com/akiko_montagne/status/1313275336453320704
この「Akiko Yamada」なる人物は、石川優実氏の著書『#KuToo 靴から考える本気のフェミニズム』の担当編集者を名乗って、ぼくに脅迫めいたDMをよこした人です。
詳しくは以下の記事を。
この記事の公開後にTwitterのプロフィールを変更され、現代書館の編集者を公然と名乗られるようになったので、ここに紹介します。
「現代書館の山田亜紀子さん」にこの場を使ってお伝えします。
もしあなたが本当に「障害者運動とともに歩んできた出版社」である現代書館の編集者さんなのであれば、ぼくの記事がどのように差別を助長しているか、論理的に指摘できるはずです。ぜひ明確な批判をしてください。
また、石川優実氏の著書を音読した件についての「何らかの別な対応」もお待ちしています。その際は現代書館の公式アカウントからご連絡をお願いします。
モバイルプリンス氏
#AgainstSexismProject メンバーのモバイルプリンス氏も、問題の「注意喚起文」が「差別扇動効果の一線は超えてない」という認識のようです。
子どもたちにネットの安全な使い方を教える立場にある人なので、ちょっと心配になります。
モバイルプリンス氏と親交のあるせやろがいおじさんの意見も伺ってみたいところです。
涅槃の今日一氏
また、#AgainstSexismProject メンバーの涅槃の今日一氏は、双極性障害である梶谷健太郎氏は障害者ではないという認識です。
https://mobile.twitter.com/iitaikoto1u/status/1319923746379943936
涅槃の今日一氏は「障害者」という言葉を、非常にネガティブに捉えているようです。
さて、もし双極性障害が精神障害と言えないなら、梶谷健太郎氏は精神障害者ではないことになります。
そして「注意喚起文」が差別扇動でないのだとしたら、ぼくはこの一連の検証記事で、差別をしていない人たちを差別者だと筋違いな糾弾をしていることになります。
そこで今回は、「本当に障害者差別はあったのか」を検証していくことにします。
## 梶谷健太郎氏は障害者か
### 梶谷氏は双極性障害を罹患している
梶谷健太郎氏は自身が双極性障害であることを、イベント中止に至った事情説明としてカミングアウトしています。
#### 双極性障害とはなにか
双極性障害とはどんな病気でしょうか。
これまでの記事で触れてきましたが、再度確認します。
> 双極性障害(躁うつ病) - 厚生労働省
> 双極性障害は、精神疾患の中でも気分障害と分類されている疾患のひとつです。うつ状態だけが起こる病気を「うつ病」といいますが、このうつ病とほとんど同じうつ状態に加え、うつ状態とは対極の躁状態も現れ、これらをくりかえす、慢性の病気です。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html
### 双極性障害の人は障害者か
#### 障害の社会モデル
障害者についての定義を確認する前に、まず「障害の医学モデルと社会モデル」についての説明が必要です。
日本も批准している『障害者の権利に関する条約』から引用します。
> 従来の障害のとらえ方は、障害は病気や外傷等から生じる個人の問題であり、医療を必要とするものであるという、いわゆる「医学モデル」の考え方を反映したものでした。一方、障害者権利条約では、障害は主に社会によって作られた障害者の社会への統合の問題であるという、いわゆる「社会モデル」の考え方が随所に反映されています。これは、例えば、足に障害をもつ人が建物を利用しづらい場合、足に障害があることが原因ではなく、段差がある、エレベーターがない、といった建物の状況に原因(社会的障壁)があるという考え方です。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000069541.pdf
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html
つまり「障害の社会モデル」とは、その人の中に障害があるのではなく、その人にとって社会が障害になっている、という考え方です。
障害をその人の中にある欠落であったり、「健常者」に比べて劣っている、という「医学モデル」のままで認識がアップデートされていない人は、だれかを障害者とすることこそが差別的、というふうに思ってしまうのでしょう。
#### 障害者の定義 - 双極性障害は精神障害か
厚生労働省のサイトに「精神障害(精神疾患)の特性(代表例)」というページがあります。
このページの中で、精神障害の代表例として具体的に双極性障害が明記されています。
このページは、『障害者差別解消法 福祉事業者向けガイドライン』をもとにして作成されています。
厚生労働省は精神障害と精神疾患を同じものだと扱っています。前述した社会モデルの考え方からみれば当然です。
#### 関係法令における障害者の定義
障害者差別に関係しそうな法律で、どのように障害者が規定されているかを見て見ます。
> 障害者基本法 第二条 一
> 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kihonhou/s45-84.html
> 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第二条 一
身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/law_h25-65.html
> 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 第五条
> この法律で「精神障害者」とは、統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう。
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80126000&dataType=0&pageNo=1
また、障害者手帳の所持の有無は、法的な障害者の定義とは関係ありません。
> 障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針 第二 1 (1)
> 社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものとのいわゆる「社会モデル」の考え方を踏まえている。したがって、法が対象とする障害者は、いわゆる障害者手帳の所持者に限られない。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai/kihonhoushin/honbun.html
以上のことから、双極性障害は精神障害であり、双極性障害を罹患している梶谷健太郎氏は精神障害者である、といって差し支えないと考えます。
双極性障害の梶谷健太郎氏にとって、合理的配慮の足らないこの社会が障害になっているのです。
## 差別か否か
では、#AgainstSexismProject メンバーや石川優実氏は、梶谷健太郎氏に差別を行ったのでしょうか。
### 差別の定義
そもそも差別とはなんでしょうか。
なにが差別であるかは、歴史的背景や当事者がおかれている環境、文脈、効果など複合的にみなければならず、シンプルに定義づけることが難しいことは前提として念頭に置かなければいけません。
その上で、法律では差別がどのように定義されているかをみていきます。
#### 差別に関する条約・法律・条例
> 障害者の権利に関する条約
> 「障害に基づく差別」とは、障害に基づくあらゆる区別、排除又は制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のあらゆる分野において、他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を認識し、享有し、又は行使することを害し、又は妨げる目的又は効果を有するものをいう。障害に基づく差別には、あらゆる形態の差別(合理的配慮の否定を含む。)を含む。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018093.pdf
> 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律
> 障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/law_h25-65.html
対象が障害者ではなく「本邦外出身者」に対する差別的言動の解消の法律、いわゆるヘイトスピーチ解消法では、差別をどのように定義しているのでしょう。
> 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律 第二条
> 地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動をいう。
http://www.moj.go.jp/content/001184402.pdf
つぎに日本も批准している人種差別撤廃条約です。
> あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約 第1条 1
> この条約において、「人種差別」とは、人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別、排除、制限又は優先であって、政治的、経済的、社会的、文化的その他のあらゆる公的生活の分野における平等の立場での人権及び基本的自由を認識し、享有し又は行使することを妨げ又は害する目的又は効果を有するものをいう
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinshu/conv_j.html#1
最後に、日本で初めての罰則付き差別禁止条例である、川崎市の条例です。
> 川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例 第12条 2
> 本邦外出身者の生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加えることを煽動し、又は告知するもの
https://www.city.kawasaki.jp/980/cmsfiles/contents/0000112/112486/gian_157.pdf
差別とは、
属性を理由に不当な扱いをすることや危害を加えること、
自由を制限すること、
排除をすること、
またはそれらを扇動すること、
などのようです。
### 差別はあったか
では、実際に差別は行われたのでしょうか。
これまでの検証記事で詳しく見てきましたので、ここでは特に悪質なものをピックアップします。
#### 注意喚起文
ぼくがもっとも問題視しているのは、この「注意喚起文」です。
危険
暴言・罵倒
攻撃的・陰湿
虚偽
不適切な行動
精神疾患を患っていた
攻撃的な言動を繰り返す恐れ
万が一が起きないよう
「注意喚起文」では梶谷健太郎氏が攻撃的で危険であることを繰り返し強調した上で、事情説明として全く不必要な「精神疾患を患っていた」と書き、「万が一が起きないよう」接近・接触に注意するよう喚起してます。
この文書のタイトルは「諸問題についてのお詫びと注意喚起」となっています。イベント出演予定者でしかない石川優実氏はこれを「注意喚起」として3万数千人のフォロワーに拡散し、拡散依頼までしています。
また、「プロジェクトにかかわっていらした男性たちから出ました」と書いています。
「出ました」、まるで犯罪者扱いです。
精神障害者を危険視し、排除し、名誉を毀損し、それらを広く扇動しています。
この「精神疾患を患っていた」の箇所を、なにか別の属性だったとして読み返してみてください。人種や性別、ジェンターやセクシャリティー、出身地や信仰している宗教。
これを差別と言わずしてなにを差別と言うのでしょうか。
#### ツイキャスでの公開処刑
一連の出来事の中でももっとも醜悪だったのが、石川優実氏のアカウントから行われた事情説明のツイキャス配信でした。
【モバイルプリンス】
パージ(追放)はたぶん
簡単だと思うんですけど
【石川優実】
なんとかしてよ
【くぼゆうすけ】
そういう保護施設みたいなのに
行ってもらうしかねぇじゃん
【石川優実】
なんか
怖いっすよね
専門家じゃないのにやるのも
怖い
やるのとかも
なんか導くようにするのも
怖い
【石川優実】
怖いから
東京に住んでる人は
警備をするっていう名目で
豊島区のイベントに予約をしてくれると
最高ですね
この時点で梶谷健太郎氏は自身が双極性障害であることをカミングアウトしています。そのことを十分に承知した上で、焼き肉屋で酒を飲みながら、石川優実氏のアカウントから公開設定でツイキャス配信がおこなわれたのです。
詳しくは第三回をご覧ください。
## 差別を正当化する理由はあるか
では、この差別扇動を正当化することはできるのでしょうか。
### 梶谷健太郎氏の罪
そもそも梶谷健太郎氏はどんな罪を犯したのでしょう。
#### 石川優実氏と梶谷健太郎氏が交わしたDM
くぼゆうすけ氏が公開した、石川優実氏と梶谷健太郎氏が交わしたTwitterのメッセージを見てみます。
長いやり取りであることと、途中で関係する会社の社名があるため、一部を抜粋しています。すべての流れを確認したい場合は、くぼゆうすけ氏のツイートをご覧ください。くぼ氏が削除しない限りは読むことができます。
https://twitter.com/yskkun/status/1307342353766600704
梶谷健太郎氏はこのやりとりの中で繰り返し謝罪しています。
主催者としてやむを得ない事情があったことの説明と企画変更の打診を、低姿勢で謝罪とともに簡潔に伝えています。
梶谷健太郎氏が最後に言うように、石川優実氏は主催者でも運営スタッフでもなく一人の出演予定者でした。また、石川優実氏の出演がなくなっても出演料は払うと伝えています。
企画変更などの不手際があったとは言え、主催者として概ね誠実な対応だったと感じます。
画像(19)で梶谷健太郎氏は、「批判なさるのは石川さんだけです」と述べていますが、石川優実氏はこれに反論していません。
つまり、事情説明としてだされたこのDMをみる限り、梶谷健太郎氏の「加害」はこれだけです。
このDM公開につづけて、石川優実氏はこのように述べています。
石川優実氏は、梶谷健太郎氏が女性に「初めまして」と話しかけることを危険と言っているようです。単なる男性嫌悪ではないかと言いたくなります。
これが、接近・接触に対する注意喚起のお触れをだすほど悪質な攻撃性なのでしょうか。また、梶谷健太郎氏が「精神疾患を患っていた」ということを書いて差別扇動することを正当化する理由になるでしょうか。
無論、正当化できるわけがありません。
#### 精神障害者は危険な存在か
ちなみに精神障害者は危険な存在なのか、ということについては明確な統計が出ています。
平成29年度の警視庁統計では、刑法犯全体のうち、精神障害者はわずか1.5%でした。
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/65/nfm/n65_2_4_9_1_0.html#h4-9-1-01
15%ではありません。1.5%です。
100人検挙したら、一人か二人が精神障害者で、残りは障害を持たない人です。
障害を持たない人の方が、圧倒的に「危険」なのです。
ですが歴史上、精神障害者は危険な存在として差別され、排除されてきました。
1950年に精神病者監護法が廃止されるまで、いわゆる「座敷牢(私宅監置)」が行われましたし、その後現在に至っても、違法である私宅監置や、「病室監置」「施設監置」とでも言うべき状態が続いています。
https://www.ncnp.go.jp/nimh/pdf/fukushi1987.pdf
こういった、精神障害者が受けてきた差別の歴史を考えれば、くぼゆうすけ氏の「そういう保護施設みたいなのに行ってもらうしかねぇじゃん」発言や、石川優実氏の度重なる「危険・怖い」発言、「注意喚起文」の危険人物描写が、いかに差別的であるかがわかるとおもいます。
### メンバーと石川優実氏の責任
#AgainstSexismProject メンバーと石川優実氏の差別扇動行為は、どんな責任があるのでしょうか。
#### 法的責任
日本には差別を禁止し処罰する包括的な法律はまだありません。
先述した障害者差別解消法などはありますが、これはあくまで行政や事業者などに合理的配慮を求める法律です。個人に対してではありません。
罰則のある禁止法はありませんが、国民の責務は法律で規定されています。
> 障害者基本法
> 第一条
> この法律は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのつとり、全ての国民が、障害の有無によつて分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策に関し、基本原則を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の基本となる事項を定めること等により、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進することを目的とする
> 第八条
> 国民は、基本原則にのつとり、第一条に規定する社会の実現に寄与するよう努めなければならない。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kihonhou/s45-84.html
> 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律
> 第一条
> この法律は、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを踏まえ、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする。
> 第四条
> 国民は、第一条に規定する社会を実現する上で障害を理由とする差別の解消が重要であることに鑑み、障害を理由とする差別の解消の推進に寄与するよう努めなければならない
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/law_h25-65.html
> 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
> 第三条
> 国民は、精神的健康の保持及び増進に努めるとともに、精神障害者に対する理解を深め、及び精神障害者がその障害を克服して社会復帰をし、自立と社会経済活動への参加をしようとする努力に対し、協力するように努めなければならない
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80126000&dataType=0&pageNo=1
国民の責務として
障害者差別をしてはならない、
障害者差別を解消するよう努力しなければいけない、
社会活動への参加に協力するように努めなければならない、
と法律で定められているのです。
#### 道義的責任
つぎに道義的責任です。
#AgainstSexismProject メンバーと石川優実氏は子どもではありません。その言動には道義的責任が求められます。
くぼゆうすけ氏ら#AgainstSexismProject メンバーは、女性差別に反対する活動を現在も続けています。女性に対する差別に抗するという大義をかさに、障害者を排除し差別扇動を行うことは許されることではありません。
#AgainstSexismProject メンバーであるモバイルプリンス氏はラジオ出演や若年世代むけの講演会などを行う芸能人です。
石川優実氏はTwitterフォロワー3万数千人で、日本を代表するフェミニストです。
影響力のある人が障害者差別をすることは、一般人とは違う重い責任があります。
#### Twitter規約違反
最後にTwitterの利用規約です。
Twitterは利用規約で、差別を明確に禁止しています。
https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/hateful-conduct-policy
問題の差別扇動文は、現在もなお放置され拡散されたままです。この文書に名前の記載がある#AgainstSexismProject メンバーと、「注意喚起」として積極的に拡散し3万数千人のフォロワーに拡散依頼した石川優実氏を、Twitter規約違反として通報しました。
[くぼゆうすけ](https://twitter.com/yskkun)
https://twitter.com/yskkun/status/1308003983315795970
[涅槃の今日一](https://twitter.com/iitaikoto1u)
https://twitter.com/iitaikoto1u/status/1307957922874310656
[Sohei Mukoyama](https://twitter.com/MukoyamaSohei)
https://twitter.com/MukoyamaSohei/status/1307956114424696832
[まけまた](https://twitter.com/katsumatashoot)
https://twitter.com/katsumatashoot/status/1307977710526820352
[くまくま](https://twitter.com/kyorokuma)
https://twitter.com/kyorokuma/status/1307978602667937793
[Ryuichi 'Risto' Miyazaki](https://twitter.com/Risto_suomi)
https://twitter.com/Risto_suomi/status/1308044111149109249
[石川優実](https://twitter.com/ishikawa_yumi)
https://twitter.com/ishikawa_yumi/status/1307958655644385280
私見ですが、この「注意喚起文」およびその拡散は、梶谷健太郎氏個人に対する名誉毀損(刑法230条)に該当すると考えます。
リツイートにも同等以上の罪があるというのが司法の判断です。
リツイートした人も同罪なので、心当たりのある人はリツイートの取り消しと、梶谷健太郎氏への謝罪をおすすめします。
リツイートやいいねをした人のリストはスクショで保全しました。心当たりのある人は、リツイートといいねの取り消しをおすすめします。
## まとめ
まとめます。
法律の話が中心になりました。
差別は法律によってのみ規定されるものではありません。法律でまだ規定されていないけど、あきらかに差別であると言う事例は多数みられます。
逆に言えば、法律で規定されている差別は最低限度のものであるということです。法に照らし合わせて差別だと断定できるものが、実際には差別ではない、というケースは稀だということです。
今回の「注意喚起文」とその拡散行為は、少なくとも法律的定義からみて、明白な障害者差別というのがぼくの結論です。
くぼゆうすけ氏やモバイルプリンス氏ら#AgainstSexismProject メンバーと石川優実氏は、精神障害者に対して排除し恐怖をあおり憎悪を扇動し、差別行為を行いました。
あらためて強く抗議します。
反論がある人はぜひ、印象操作ではなく明確な根拠をもって批判してください。お待ちしてます。
## 次回予告
長い検証記事になっていますが、もうすこし言いたいことがあります。次回は「なぜ差別扇動は行われたのか」を考える予定です。
この記事を執筆時点で「注意喚起文」は公開されたままです。梶谷健太郎氏の名誉は毀損され続け、障害者差別扇動文は拡散され続けています。
よかったらこの問題にひきつづき注目してください。
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毎回の長文にも関わらず、多くの人に読んでいただいています。ありがとうございます。
感想ツイートも読んでいます。ぼくが見落としていた論点などがあり、記事の参考にさせていただいています。
※ この件に関係するみなさまにおかれましては、関連するツイートを削除されませんように。すでにスクショで保全してあります。
もし間違いがあったと気づかれたら、あったことをなかったことにするのではなく真摯に謝罪されることをおすすめします。
## 有料部分について
荒らしコメントをさけるために有料記事にしていますが、有料部分にはなにもありません。金を払ってでもひとこと言いたい人はどうぞ。
> この記事に売上があった場合は、同額を上乗せして、11月初旬ごろを目処にぼくとは無関係の反差別系団体に寄付します。その際は有料部分に入出金の明細画像を貼ります。
これまでの記事に、このように書いてきました。
予告どおり、一連の検証記事の売り上げはぼくと無関係の反差別系団体に寄付しました。noteへの手数料はぼくが負担しました。金額や寄付先は記事の非公開部分に記載してあります。
11月1日以降に記事の購入があった場合は、1月中旬を目処に、同じように寄付します。
サポートに関してはぼくのコーヒー代にあてさせていただきます。
ありがとうございます。
ここから先は
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サポートいただけると、ぼくが喜び、幸せな気分になることをお約束します。