目ん玉

目を開けるといつものように天井が見えて
虚構と真実の区別もつかない
限界を知らせる鐘が鳴っている

君が好きな果物はなんだっけ
思いつくのはぶどう いや 巨峰

増税と法律に縛られて
隣の部屋から赤ん坊の鳴き声が聞こえる

ごめんねを先延ばしにした僕にとって
もう街を歩くことの罪悪感は消え失せて

しどろもどろでも僕から出た言葉は
ドアの向こうの君を眠らせる力がある

苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる。