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メンズを撮る理由 四|2020.3.20

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前回のオタク人生の幕開けと、第二次成長期を経て、
高校生になった
高校ではそれなりにキラキラした青春と、人生の三回あると言われる中の第一回のモテ期がくる。
ちなみに2回目は未だやってきておりません、お待ちしております。

私が高校に入って生活のベースとなったのは軽音楽部。
しかも、ゴリッゴリの90年代ロックを踏襲したバンド縛りの軽音楽部。
BUMP?RAD?
そんなんやろうものなら鼻で笑われる。
イカしてるのはミッシェルガンエレファント・ブランキージェットシティ・椎名林檎・GO!GO!7188でしょ!
みたいなところ。
最初はやっばいところに入ってしまった、先輩たちのやってる曲全然聞いたことない。体験入部で聞いたことあったのはレッチリやってた先輩たちのDani Californiaぐらい、デスノートのやつ。

入部しても全然曲わかんないから最初のうちはつまらなくて、
しかしある時ひん曲がった楽しみ方を発見する。
男女混合部活の数ある醍醐味の一つ。
かっこいい先輩を合法的に見続けることができるということ。

中学から元気に引きずり続けている男子への憧れと下心。
ここでも募らせ続けるのだった、というかむしろ悪化させていた。
やっぱりかっこいいんですよ、楽器弾いてる人って手つきとか力んだ時に体を縮めたり反らせたり上手く演奏が乗った時の笑顔とか。
しかもまぁ音楽とかロック好きの方々ってイケメン比率が高い。
先輩たちも顔がいい人が多くて、私だけでなくても他の一年生の女の子と誰が推しかなんて話をしながら帰った。
そして、なんで合法的に見続けられるかというと、私の部活では基本が技術は見て盗めって言うのが基本だったので、なんぼ見ても怪しまれることはない。いや、見られてる側からしたらわからんけど、まぁ見てても
「何見てんだこいつ」ってなることはない。
入りたての時は音楽的なことなんて全然わからないから、先輩方の演奏を見れるありがたみよりも邪な考えのありがたみしかなかった。
そんなんだから誰よりも上達が遅かったんだろうな。

男女混合部活での私が感じたありがたみといえば、
男子の比率の方が多いことだった。

男子ノリが優先されている部活に私はありがたくも馴染ませてもらってたし、そんな中で過ごしてるうちにより一層男子への憧れが強くなった。
体が大きくて、発想や行動が自由で、私には真似できないと思うことばっかりだった。

上達が遅い私に厳しいことをいうこともあったけれど、
本当に困って落ち込んだ時には必ず手を貸してくれる奴がいた。
考え方が違って喧嘩をするような仲の奴もいたけど、数日経てばケロッと話しかけてくれるんだから、そいつがアホだったのか、おおらかだったのかはわからないけど険悪な空気が続かないようにしてくれるのはすごい才能だと思った。
夜中にメソメソ電話かけてくる奴とかもいたけど、私を信用して頼ってくれるのは素直に嬉しかったし、仲間なんだと思えた。

なかなか上手に人間関係を築けなかった私にはありがたすぎる仲間で、
今の私が人付き合いをしていく上での土台には彼らがいる。

四に続く。

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