何だかスゴかった2020を振り返る
こんにちは、カルビーの武田です。
新進気鋭のHR界で大活躍の皆さまに紛れて、今回お声掛けを頂きました。大変恐縮をしています。そしてホストの青田さん、ありがとうございます。
とは言え、うっかり引き受けてしまったものの、何を書きましょうか?いや書けるのか?ゴーストライター募集か?と、ひとり大騒ぎをしていたら、5月からうちでギグワーカーをしてくれている優秀なメンバーが「僕がインタビューするので雅子さん、それに答えればいいじゃないですか?」と声かけをしてもらい、今回は、以下そんなゆるい感じでお送りしようと思います。
「○△に大切な□✕」というテーマをふと目にした時に、何かパッと思い浮かぶことはありましたか?
どういう立場で誰に向かって書くのかな?って思ったのよね。
人事って採用とか教育とか、私の言葉で言うと「白人事」いわゆるホワイトな人事をやりたい人が多いじゃない。ただ、本当に人事やってますって、やっぱり「黒人事」で、ちょっと勇気のいるみんなの嫌がる部分もやらないといけないし、本当は戦略人事をやって行くって、本当はむしろそっちじゃない?とも思ってるので、そんなことを書こうかな・・と、ちょっと思ったりしました。最初の時ね。
それともう一つ、いわゆる教科書的な事、ノウハウ本はいっぱいあるから、これが大事だ~!そういうのは別に本読めばいいよねと思ったかな。大事なことって環境や状況によって変わってくるし。
「○△に大切な□✕」っていうテーマで、このアドベントカレンダーで語るとしたらどんなテーマで語ると面白くなりそうですか?
まず時期もアドベントでクリスマスだし、今年の自分を振り返った時に、んー、なんだろう、かなり直感的な、内なる声で動いてたの私、今年一年。すごく。そんなことが最初に頭に浮かんだ。もしかしたらそれなのかなって。最初に話してることと全然違うんだけど。(笑)
同じようなテーマを2、3個あげるとしたら別のテーマって何か思い浮かびますか?
そういう意味では、今年を同じように振り返ると、結構、人事制度を変えてきたので、その「人事制度を決めるときに大事なこと」を言うのはテーマにはなるかな。
組織開発とか変革とか、そういうカルチャーチェンジとかがわりと旬だけど、実は人事って、スタート地点は本当に色々制度を作って、設計をしていくっていうところが大事だし、日々逃げられない業務だし。あまりその事って、最近は語られないなーってちょっと思ったりもしてたかな。
あえてもう一つテーマをふり絞るとしたら何ありますか?
んーー。そうだなー。なんだろなー。んー。
1つ目で言った内なる声で動いた年だったんだけど、それって直感と言いつつ、実はみんなの総意、現場の人の声の総意とどっちが先なんでしょうね。私もよく分かんないんだけど。その辺りが頭に浮かんできたかな。それを今ここに書くのは難しそう。。ちょっといつもの不思議ワールドの世界に入ってしまいそうだしw
あとはね、最近はお座敷(講演やイベント登壇)も多かったじゃないですか。
その点では、正直な話「みんなこんな事、絶対に分かっているはずなのに、なんで私の話なんか、わざわざ聞くんだろう」と思ってたし、「なんでやんないんだろう」って。「なぜ私がやっちゃってて、みんなはやらないんだろう?」という不思議。でもこれは答えが出ないかもか。(笑)
これまでに思い浮かんだテーマを二つ三つ上げていただきました。この中で、もう少し深まって話をするとしたらどのテーマにしましょうか?
深まるかわかんないけど、自分ですごく不思議だったのは、やっぱり1つ目かな。その自分の直感というか。3つ目は、本当に最近の事だから。1つ目で。
では、1つ目の内なる声みたいなところで、印象に残ったエピソードとか背景を聞かせてください
まさにCalbee New Workstyleのリリースを出す時。実際は出すちょっと前かな。本当に変な感覚だったの。自分が突き動かされているような。「あ、何か来てるな」ていう。
私自身がみんなにどう働いてるのか情報交換をするワークショップをやったり、オンラインで色々な場をつくった時が一番かな。やらないとな・・・と思いつつ、皆に声を掛けるのは実はすごく勇気が要って「蓋開けたら参加者いなかったらどうしよう」とか「勤務時間中に何やってるんだよって思われないかな」とか、実はすごく怖かったの。自分でもあの時は決めないといけないことが沢山あったし、本当に忙しかったんだけど、これはこれでやらないといけないし、やらねば!でもどうしよう・・という、二つの気持ちがせめぎ合い。ワークスタイルの資料も同じ。別に作らなくったって、ある程度は自然にみんな移行していくんだろうなと思ったんだけど、ネットにあふれている情報や現場から聞こえてくる声を、いったん整理しないと・・・と思って、もしかして、やらなくてもいいことにすごい力を割いたという気がしてたりもする。
不安だからやりたくない、どうなるかもわからない。でも、最後にはこれやらなかったら一生後悔すると思って決意をしたというのが本当のところ。
みんなに一斉にメールを送る時の気持ちとか。なんか今までちょっと経験したことがない感覚、本当にどうなるか分からないし、なんでこんなに焦ってるんだろうって。でも、イヤな焦りじゃない。いくらでも仕事できちゃってたしあの時。身体は結構ガタガタだったんだけど。
そういう内なる声を大切するっていうのは、マインドフルネスみたいなも通じると思うんですけど、なぜ、そういう声を聞こえたのでしょうか?
私が聞こえるというよりは、もうなんかそれがそこにあって、私が受信しているという感じ。そこにtodoとして、そいつはいて、やらないといけない。という存在感。なんでしょうね、それw
自分では「ああ、早く形にしてあげなきゃ。」という感じ。今考えると、忙しさの中の研ぎ澄まされていく感じかもしれない。どんどん輪郭がはっきりしていくイメージ。私の意志とは関係なく。
その内なる声に従って、蓋を開けた時の反響とかその時の実感はどうでしたか?
安堵。(笑)
もう反響とかを考える暇とか感覚はなくて、本当の意味での「なんくるないさー」なの。
まさに「人事を尽くして天命を待つ」。やることやったので、あとは本当に神様よろしくねっていう感じでね。どうにでもなれではなくて、もう仕掛けてボタン押したから、後はもうきっとなるようにしかならないんだろうなっていう。解き放つべきものを解き放ったのでっていうそういう感じ。
整えてもらうのを待っていた何かがあって、私がたぶんそれが一人で飛べるように多少ちょっと手を加えて、あとは飛んでけーみたいな。投げやりじゃないのよ。
これまで内なる声の話を聞いてきました。その時の社内外の反応、反響はどのように感じましたか?
正直、単身赴任ばかりがこんなに取り上げられるんだと思って、そんなに嫌われているのか・・・とびっくり。
特に、狙いにいったわけでもないし、プレスリリース出したからひと段落、これでいいと思ってた。
そうしたら、みんながあのプレスリリースの文章を切り取って、色々な人やメディアが、自分のマイストーリーを勝手に語り始めたじゃないですか。
「単身赴任は要らない!カルビーが決別したのは日本型雇用の悪弊」
「少子化の改善にもつながるのでは?」
「家族の形をゆがめる単身赴任は廃止するべき・・!」などなど・・・
あんな風になるとは思っていなかったので、あれは想定外だった。
最後に人事や現場のみなさんへ、「○△に大切な□✕」テーマで、伝えたいメッセージは?
今考えると、昔からこれは自分でも大事にしていたことなんだけど、「潮目に気付く」っていうこと。
言い換えれば現場が集合意識として持っているその変化のポイント。みんなの総意みたいな。
今回の働き方の改革も、潮目が見えたので、その変化に気がついて、裏取りにアンケートをやって・・・なのでハンドル切っていいやっていう確信があった。だから、人事で関わっていたメンバーも、誰も何も迷っていなかった。
何か人事が先導したつもりは皆無で、自然とみんながそっちに行くのをお手伝いした、っていうそんな感覚。まだ殆どの人が気が付いていなかったかもだけど、こっちがスタンダードでいいよねと。何だか話が大げさになっちゃったけど、組織って有機体として生き物だと思っているので、そのお世話をしたまでということ。変わりたいときに変えてあげる、そのタイミングが潮目を読むということ。
今回は、みんなが変化に対応してくれたことが、プレスリリースとして表に出て、逆流して、いいフィードバックとして戻ってきた。会社中あちこちに戻ってきたので、すごいそれは本当に想定外でよかったなって 。
私にしてみたら報道やニュースが出回ったこととかはどうでもよくて、結果、社員の人たちに、いいフィードバックやいい声がけが本当にいっぱいあった、それが最高に嬉しかった。ありがとうをたくさん言われたり、成果で返すって言ってくれた若手や、ポジティブな会話が社員のみんなと本当にたくさんできたことが、何よりも人事冥利に尽きました。
きっと、人事人生でこういうことは何度もあるようなことではなくて、嬉しかったから、社長、副社長にお礼のメールをしたのね。そういうことは前職から過去したことないのだけど。それに対して、またとてもいいコメントが返ってきて、なんなんだ、この好循環はと。その距離感みたいなのは、普段からの距離感もあると思うけど、お互いにすごくよかったと思ってる。
即興的なライブトークでしたが、雅子さんらしさが溢れていました。ありがとうございました。
こちらこそありがとうございました!持つべきものは、神のようなメンバー・・・ということで幸せモノです。大感謝。
インタビューを終えて
・・・今回、インタビューをしてくれたのは、マインドフルネス実践者なら知らない人はいない元Yahoo!の中村悟さんで、彼もマインドフルネスをテーマに、アドベントカレンダーをやってますね。
他の回の箇条書き的な内容ではなく、今回はつらつらと2020年カルビーの働き方改革の矢面になった私が、感じていたことを話すスタイルを取ってみました。
他にも、今学んでいるインクルーシブデザインのことやハンブルリーダーシップ、また副業でやっているZENTechやアンコンシャスバイアス研究所のことなど、書こうかなと思ったことはいくつかあったのですが、2020年を終わるにあたり、コロナだった今だから書けることを記録に残しておくことにしました。私は、プライベートで利用をしているFacebook以外、発信ツールも見事になにも持っていないので、今回このためにnoteのアカウントを作りました。今後ここに何かを書くかもしれないし、書かないかもしれません。(笑)もし何かを書き始めるような事があれば、応援してもらえたら嬉しいです。
皆さんにも激動だったはずの2020年、来年はそれぞれの頑張りや我慢が、一つでも多くの花を咲かせる年になりますように、心からお祈りをしています。HRの仕事を通して、会社を社会をよくしていこうとしている愛すべき仲間の皆さんに、沢山の笑顔とステキなことがありますように!ご拝読ありがとうございました!
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