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【超音波#6】 ピンボケ

こんにちは。msk3104です。

この記事にたどり着いていただきありがとうございます。

前回はスライス幅、奥行きについて書かせていただきました。ちょっと難しいかったですね。

今回は、焦点について書かせていただきます。

フォーカス(焦点)

iPhoneやアンドロイドにはカメラが必ずついています。私たちの生活にはカメラには馴染みがあり、欠かせないもんです、

そんなカメラですが、ピントがあっていないと何を撮っているかわからない写真になってしまいます。

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せっかくの楽しい思い出や、大事な記録がピンボケしているともったいないですよね。ピンボケしている写真も思い出となり、笑い話になるので、そこはいい点ですね。笑

ピントの話をしましたが、超音波にも同じようにピントがあります。

それを、焦点(フォーカス)と言います。

目がいい人

超音波はすごく目がいい機械です。

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目がいいというのは、”2つのものを2つと認識できる”ということです。

目が良い人は遠くにある2つの点を2つと認識できます。

目が悪い人は遠くにある2つの点を1つと認識してしまいます。

このことを”分解能が高い”と言います。


分解能

距離分解能→深度方向(超音波ビーム方向)に並んだ2点を識別する能力

方位分解能→横方向(超音波ビーム方向と直角方向)に並んだ2点を識別する能力

さらに、その分解能をあげる機能があります。

大は小を兼ねる

さて質問です。

目が良い人が一人で1つのものを見た情報と、目が良い人を100人集めて1つのもの見た情報だとどちらが正確だと思いますか?

答えは簡単。100人で見た方が正確な情報が得られますね。

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これを”集束”と言います。

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集束・・・・・電子集束と音響レンズ集束がある。

超音波を集束させビームを出します。そのビームの幅が狭いほど分解能が高いとされています。

下の図に集束とや分解能について簡単にまとめました。参考になれば幸いです。もっと詳しく知りたい方は専門書をお勧めします。

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なぜ焦点を合わせるのか?

集束された超音波が一番能力を発揮する場所が焦点です。

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厳選された目がいい人が100人ほどギュウギュウに詰め込まれて、同じ場所を見ている感じです。

想像すると気持ち悪いですが、正確な情報が得られそうですよね。笑


まとめ

超音波は目が良く、細かいところまで正確に情報が得られます。

しかし、情報が欲しいところに焦点があっていないとせっかくの能力が無駄になり、宝の持ち腐れです。

性能の良い良い超音波だとややズレたぐらいでは、画像が大きく乱れることはありませんが、良い能力を持っていますので100%引き出して使う方がいいですよね。

なので、超音波の特性と解剖学の知識を合わせて描出した組織の深さを考えそこに焦点(フォーカス)を合わせることがとても大切です。(超音波の周波数も大事になってきますが今回は割愛します。いつか書きます。)

正確な判断をするためにピンボケには注意しましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は、超音波画像の読み解き方である、丸と線と、時々、楕円について書きます。

お楽しみに!

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