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女だから、化粧もしたい

女の人って、朝の準備時間かかるよな。とか風呂長いよな。とか言われた経験はあると思います。なかったらごめんなさい。

最近はジェンダーレスで男性も化粧をする時代になっていますが、私のまわりには薬用リップを塗るようなメンズしかいません。BTSは好きなので、当たり前のようにメイクしている男性は拝見しております。
中国ではそういう男性らしくない男性を推奨するなと規制がいろいろ厳しくなっていると聞きました。BLを嗜む私としましても、男性だから、と色々縛られているのを見ると複雑な心境になります。

女性に対しての差別をなくそうと働いた結果、男性が差別されている現象がおきたり、性の問題ってとても複雑で一介の主婦には答えはわかりません。女性に化粧をするなと言ったり、しろと言ったり、化粧においてはそれぞれ見解があるかもしれませんが、私は一時期めっきり化粧をしていませんでした。

それは子供を出産してからの5年間くらいになるとおもいます。
日焼け止めも塗ってる日はちゃんとしてる日、だったんじゃないでしょうか。ここで、どこか他人行儀なのは、私はそうしたくてそうした、というよりは自然とそうなっていた感覚だからかもしれません。すっぴんをさらけ出し、わりとどこでも行っていました。
当時はもちろんマスクで歩くのが普通だったわけではありませんので、私は眼鏡一丁の顔でスーパーだけでなく駅前でも平気で出没していました。抱っこ紐に薄顔眼鏡の女。子供を産んですぐにボブにはしたものの、その後わりと放置された髪。

よく妻が出産後女性ではなくなった、なんて酷い話を見ますが、私も割とこれに該当していたかもしれません。旦那は当時仕事に没頭してくれていて、浮気やなんやは気付きませんでした。子供二人目のときは、ガールズバーの女の子と連絡をとりあっていたことが判明して軽い修羅場になりました。いまでは笑い話……とはいいませんが、いいネタです。

でも、女性としてより母としての気持ちが強いのと、毎日自分が世話をしなければ簡単に死んでしまう会話のできない生き物とのふたりぼっち生活は、わりと女性を精神的に追い詰めがちです。旦那さんで、産後の奥さん大変だなあってどこか隣の芝をみるような気持ちになっているパパさんいましたら、すぐさま次の休みの日に奥さんにちょっとぶらっとでかけてきなよ!やってほしいことあったらラインに送ってくれると助かります、とかなんとか言ったら、奥様はスタバにいったり、髪を切ったりするとおもいます。

ひさしぶりの子無し状態。奥様はもちろん喜びもしますが、困惑もします。この人に預けて大丈夫か……と。その心配は当然ですよね。目を離していると死んでしまうわけですから、安心できる相手ではなければ意味がありません。
ここで旦那さんは「実家でみるから大丈夫!」

NOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!

子供を置いて遊ぶに行く嫁、を慣用的に見てくれるご両親ならいいとか思っていても、そこは奥さんのご意見を求めてほしいです。中には「嫁が息子に小さい子を預けて遊びに行ったからうちに子供ごと連れてきて大変だったのよ~」と井戸端会議でほかの奥様に愚痴を吐かれてしまう方もいるかもしれないからです。ていうか、言われるかもっていうだけでストレスです。自分の母親がいうわけない、同じ母親なんだぜ……?って思うマザげふんげふん、母親想いの方もいるかもしれませんが、年齢を重ねると麻痺していく部分と、単純に昔は姑と一緒に住んでたりして「今のほうが恵まれてる」と感じているお母さん世代の方は非常に多いと思います。

昔は赤ちゃんを三か月は家から出さなかったのよ、とか母乳あげないとだめとか、今はこども手当あっていいわね、とかそういう年上からのご意見あるのも事実ですからね。うちも母に「親がそばにおるって手伝ってもらえるから、楽ちんでしょう。私のときは助けてくれる人がいなかったからうんぬんかんぬん」的なことをいわれたことがあります。
母は、社会人になるときに上京してきたので、知らない土地での出産で実際苦労もしたとおもいます。田舎の古い人間なので、亭主関白気味のパパでしたし、そもそも家事ができない人でしたから、母が苦労した話は、私の産後耳にタコができるほど聞かされました。

とあるときは、コロナで10万ずつひとりあたり給付されることについて、道端で知らないおばあさんに「40万もらえるの?いいわね!」って言われてぞっとしました。あなた方の年金や医療費で、給料ごっそり持っていかれてますけど、って今なら言い返してやるのに。(という心持ちだけはあります)

そもそも日本人の平均給与が30年前に比べて下がっているのをご存じでしょうか。物価も消費税もガンガンあがっている現代より1990年代のほうが給料が高い……。WHY JAPANESE PEOPLE!と厚切りの彼が言い出しそうです。そもそも、非正規雇用で65歳以上の人が短時間働くようになっていたり、そういう意味でも平均給与は下がっている、という見方もできます。

とにもかくにも、今の若い世代の人(と自分を括り入れていいものか悩みますが)は生活結構しんどい人もいるのに、それをバブル世代の人にいいわねって言われたくないんじゃー---!の気持ちです。

以上の理由で、旦那さんは一日、奥さんに注意事項をしっかり聞いたうえでお留守番をしてみましょう。めちゃくちゃ大変だと思います。強がりで夜までゆっくりしていいよ、などと言っても奥さんはちょっと気持ち早めに帰宅します。これは、心配だったから、という理由もありますが、外に行く準備できてない!となるからかもしれません。
妊娠する前の一張羅や、メイクはもう二年も過ぎると古くなっていたりします。旦那さんは、ひさしぶりの一人ぶらり旅の感想を聞いてあげてほしい。ここで自分大変でめっちゃ頑張ったアピールをすると次はもうないかも、と思ってしまうので、次に改善したい点のアドバイスなんかをもらうといいんじゃないでしょうか。

次のお買い物が見えてくると、お洋服やメイク、ヘアやアクセにも興味がわいてきます。母だけど、女だったことを思い出すことができます。

別に女性らしさがすべてではないし、家が大好き、化粧大嫌いって人に推奨したいわけではないです。でも、私がされたら、きっとうれしいとおもうし、化粧って実は自分のテンションがあがる行為なんだなって気付けました。たまにさぼる日もありますが、これからもぼちぼちやりたいです。


そして、この記事を書きつつ、シャネルのリップとネイルをぽちったのであった。

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