ベンチの傲慢さが生んだ別れ
皆さんこんにちは。
始めに、自分で言うのもなんだが、中の人が批判記事を連続で書くことは、かなり珍しいと言っても過言では無い。
しかし、野球ファンとして、期待していた選手に関することが起きてしまった以上、このような内容の記事を連投することをご容赦いただきたい。
2024年のレギュラーシーズンが終わり、早くも来季を見据えた戦いがスタートしている。
そんな中、10月1日。
阪神タイガースは、高濱祐仁選手、加治屋蓮投手、遠藤成選手、岩田将貴投手、片山雄哉選手の5人に対し、来シーズン選手契約を結ばないことを発表した。
若手戦力を有していながら、監督の采配によって連覇を逃した今シーズンの阪神。
それに加え、若手有望株や、実績のあるリリーバーの構想外報道。
これに、阪神ファンのみならず、全国の野球ファンが一斉に触れ、同情どころか怒りさえ沸いていた。
高濱祐仁選手は、2014年に日ハムに入団。
1軍公式戦への出場があまり無かった苦労人だが、2021年に1軍定着。
2022年も、1軍定着の道を掴むも登録抹消。
オフには、渡邉諒選手とともに、江越大賀選手、齋藤友貴哉投手と2対2のトレードにて阪神に移籍。
しかし、そこでもチャンスを掴むことが出来ず、今回の戦力外通告となった。
加治屋蓮投手は、2013年にソフトバンク入団。
2015年に1軍デビューすると、2018年には、セットアッパーとして1軍に定着。
2020年に、ソフトバンクから戦力外通告を受けるも、その直後に阪神に移籍。
2022年には39試合に登板すると、翌2023年には、5年振りとなるシーズン50試合を達成し、セットアッパーや右ワンポイントとして、リーグ優勝に大いに貢献。
しかし、昨シーズンの51試合登板が祟ったのか、今シーズンは安定感を失い、13試合登板に留まったものの、ファームでは防御率0.68、WHIP0.99を記録した。
遠藤成選手は、東海大相模高校から入団して5年目の内野手。
今シーズンのウエスタン・リーグでは、30盗塁を記録したほか、出塁率.392と、自身初のタイトルを獲得。
大卒1年目と同じ年齢で、今後1軍での活躍が大いに期待されていたものの、1軍への昇格は全くなかった。
岩田将貴投手は、阪神史上最強のドラフトとの呼び声が高い2020年ドラフトにて、育成1位指名にて入団。
変則左腕という、伸び代しかないウイークポイントを持って入団し、2年目には支配下登録。
背番号93を背負い、今シーズンのウエスタン・リーグでは46試合に登板し防御率2.11、WHIP0.86。加えて、与四球はたったの5という抜群の成績を残していたものの、リリーバーの調子が落ちていた時期でさえ、1軍に呼ばれることは無かった。
ただでさえ、Bリリーフの成績が安定していなかった今シーズン、貴重な左腕として期待されていただけに、残念という一言では片付けられない。
片山雄哉選手は、岩田将貴投手とドラフト同期であり、左打ちの捕手として、
今シーズンは、ファームで打率3割台を記録。捕手が足りない時期には、一人でファーム投手陣を引っ張り、一塁や三塁を守るなど、ユーティリティプレーヤーとしても活躍していた。
昨年オフ、山本泰寛選手と板山祐太郎選手を放出。2人とも中日ドラゴンズに入団し、サブメンバーで活躍している。
山本泰寛選手に至っては、78試合に出場して打率.250、OPS.600と、阪神に所属していた3年間(昨シーズンは1軍出場なし)よりも好成績を残しており、ドラゴンズに欠かせない戦力となっている。
「高卒野手が育たない」と呼ばれがちな阪神タイガース。しかしこの現状を見る限り、「高卒野手を育てる気がない」と評されて然るべきである。
特に岡田・和田体制になってからのここ2年間は、若手選手を1軍で起用することはほぼ無く、1軍に上げるのは、実績を残している選手、もしくは監督のお眼鏡にかなった選手のみである、
それは、岩田将貴投手のこのコメントが物語っている。
いくらファームで成績を残していようが、自身が気に入った選手しか1軍で使おうとせず、結果的に実績がないという理由で戦力外にされてしまう。
これでは、若手のモチベーションが上がらないことこの上ない。
それどころか、ドラフト会議で指名した選手に「下で頑張ってもどうせ上げてもらえない」という印象が強くなり、入団拒否すら起きる可能性が高くなる。
表現は悪いが、以前のソフトバンクは、1軍の枠は常にフルであり、ファームの選手は1軍のコアメンバーの怪我待ちという側面があるほど、選手層は厚かった。
「メンバーが怪我をしても、すぐ若手が生えてくる」という言葉も納得の球団だった。
今の阪神はどうだろうか。
ファームで奮闘している若手を使おうともせず、レギュラーを張るのは、打率2割そこそこで、併殺打もリーグ3位の17。加えて守備の指標も悪い、最早何のために使うのかが分からない中堅内野手や、昨シーズンから成績がガタ落ちし、スラッガータイプでは無いのにも関わらず勘違いしてフルスイングするような若手内野手。さらに、ここ4年は打率.230すら超えず、OPS5割台前半の今年は遂に本塁打数0。投手とのコミュニケーションもろくに取れず、そのリードはファンどころか、解説者すらも理解不能。それでも監督からの「正捕手宣言」を受け、その甘い蜜を吸ってばかりの中堅捕手。
壁が厚いどころか、藁半紙並に薄いと言っても過言ではない。
ファームの試合も見ると騙っていた1軍監督の岡田彰布だが、そんなものは全くと言っていいほどのウソである。
他球団ならレギュラーに値しない選手をもいつまでも使い続け、サブ野手が怪我をすれば、若手を試さず、怪我明けだろうが関係無しに、お気に入りの選手を登録し、結果不調でも使い続ける。こんな悪循環があっていいのだろうか。
そして、1軍に登録しない岡田も岡田だが、ファームから1軍に強く推薦しない和田豊も和田豊である。推薦したのかと、疑問すら持ちたくなる。
戦力外では無いものの、強化指定選手に指名されていながら、1軍はおろかファームでも試合出場が少なかったのは、京都国際高校から入団して3年目の中川勇斗選手。
打率3割をマークし、1軍でもすぐに戦力になるのではないかと期待されていた。
今後、岡田-和田体制が3年目に突入するのか、それとも新体制になるかは定かではないものの、常に誤った選択をし続け、「酷使・贔屓・左右病」という、監督としての三重苦が揃いも揃った采配をし続ける岡田彰布を、今後ものさばらせていいのだろうか。
少なくとも、監督・岡田彰布の解任と、岡田体制から脱却する新監督。加えて、リリーバーを酷使させないような投手コーチ、そして、それぞれの選手のタイプに合った指導ができる打率コーチの就任を強く望む。
さらに、日本野球に適応できる外国人野手の獲得や、育成だけに頼らない、しっかりとした補強ができるようなフロントの再構築が望まれる。
少なくとも、現状のフロントは即刻解体すべきである。
じゃ、また。
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